「ポトスライムの舟」を読みました。
ポトスライムの舟 (講談社文庫)Amazon(アマゾン)63〜2,800円イキナリ始めてます~初ブログ。日々の糧として摂取した、本や音楽のレビューを、記録していきたいと思ってマス。さて第140回芥川賞受賞作、津村記久子さんの「ポトスライムの舟」。読みましたわ~、「群像」で。今までも何回か、芥川賞候補になってたんですね、津村さんは。30歳の若さで。まあそれも、納得の作家さんです。あらすじをランボーに言いますと・・・契約社員として工場で働く29歳の女子「ナガセ」が、一年分の給料に相当する163万を、世界一周クルージング旅行の為に「貯めよう」と決意し、節約やバイトとか、色々する、というお話です。ま、結果、163万は貯まったけど、彼女は世界旅行には行かないんですけどね。日々の糧の為に、労働や結婚をせざるを得ない立場に生まれてきた私たち。でも、それだけじゃ生きてけねーよ、どーやってこのモヤモヤをしのいだらいいの?その答えが、ナガセの場合、「世界一周旅行の為に、1年間で自分の年収分の、お金を貯める」。で、お金が貯まったときに。ナガセは、世界一周のポスターには「また会おう」と別れを告げ、職場の優しい上司に「とりあえず何かおごってあげよう」と思い、シングルマザーになった友達の娘に、「イチゴの苗を買ってやろう」と思ったのでした(・・・って、結末書いちゃっていいのかな)。読了は爽やかでした。テーマは結構、クライと思うのですが。やっぱこう、明らかに閉じてるよーな主人公が、ちゃんと人との繋がりで生きてることを自覚していく様が、描かれてるからでしょーな。彼女の作品は、「ミュージック・ブレス・ユー!!」も読んでるんですが。これも、そーいった日々のモヤモヤを、「洋楽を聴くこと」に人生を捧げきって、解消しよーとしている、高3女子のお話でした。そっか津村さんは、そーいう方法で、「現代人の心象風景」を描こうとしている作家さんなんだなー、それはとっても純文学っぽいわ、と思ったのでした。あ、これ、もちろん褒めてるんですけどね。選考委員の方が、「ワーキング・プアの日常を描いた」と選評していましたが。私はナガセの職業は、「日々の糧を得るための義務、という意味での仕事。」とハッキリさせる為の設定、と受け取りました。っていうのは、「ワーキング・プア」な働き方じゃなくても、ナガセに共感するヒトは多いと思うし、ナガセと似た境遇でも、彼女が何でそんな焦燥感を持ってるのか分からん、とゆーヒトもいるだろうし。私はそーいう焦燥感をもった人物を、洋楽を聴いたり労働したりしてる女性、とゆーシブイ設定で描いてる津村さんの作品を、キライじゃありません。何か回りくどい言い方だな・・・まあ初回だからイイか。では。