期待値という考え方はご存知だろうか。


不確実な結果を何度も繰り返した時に、平均的にどのような結果になるかを表す考え方である。


その時その時の結果は、運によって変わるが、その選択をとり続けることで、確実な結果を手にできる。


経営においてもそのような局面はたくさんある。

結果が良くなくても期待値が最大化するための選択ができているか?は、重要な振り返りになる。


例えば、経営コンサルの受注チャネルの選択において、どこに資金リソースを投下するのが良いか?も期待値を想定することで、選択できる。

チャッピーに例を作ってもらった。


この例だとどれが最も期待値が高いかは、感覚的にわかると思うが、「紹介」となる。


一定の条件を設定すれば、どの選択が最も良いか明確になる。

感覚的にわかるケースもあるが、広告販促をする時には、綿密な組み立てが必要に思う。

この期待値という概念は、人の感覚的な思考バイアスをよく正してくれる。


最も良い例が宝くじだ。

宝くじは2,000万枚で1ユニットとなっている。

ユニットあたりに当選本数が決まっており、一等7億円は、一本である。前後賞1.5億円は二本。二等一億円が一本、三等1,000万円が二本だ四等100万円が1,380本。まとめると以下となる。


一ユニット2,000万枚の当選合計額は、約30億円となる。

宝くじ当選には夢があり、買わないとこの可能性を手に入れることができない。

年末ジャンボとなると、大安吉日には、宝くじ売り場に行列ができる。

この2,000万枚のユニットは、20ユニット以上売れていくらしい。


期待値はどうか?

宝くじは、1枚300円である。

1ユニット2,000万枚売れて60億円の売り上げである。

1ユニット買い占めたら、60億円かかり、戻りが30億円だ。すなわち50%の還元率となる。

300円1枚買うと、150円損するというのが期待値の考え方となる。


そうすると宝くじ運営側に利益が出る。

これは、自治体の収益となり、公共事業に使われている。


ここから透けてくるのが、

宝くじとは、「高いマイナス期待値を受け入れる人、認識していない人から、自治体が資金を集める仕組み」なのである。


もちろん宝くじを趣味にし、当たったら何を買おうか?どうしようか?と考える楽しみはあるし、買わなきゃ当たらないも、その通りではあり、買う人を否定しようとは微塵も思わない。


しかし、ビジネスの現場では、上記のようなビジネスがあるとしたら、すべきではないのはあきらかである。

5億円注ぎ込んだら2.5億円の赤字になるのだ。


年末ジャンボ宝くじの売り上げは、1,000億円を超えるという。それだけ買う人がいるという現実である。

この中でどれだけの人が、期待値を正確に認識し、趣味と割り切り、今年も楽しかったと言えるのだろうか。


ここまで書いたように、ビジネスの現場における意思決定において、期待値を認識し選択することはとても重要だ。

ビジネスの世界では、「経済合理性」という言葉が使われたりする。

宝くじを買うことは、経済的には合理性がないとなる。


期待値がある選択を取ったとしても、良い結果が出ないこともある。ただ、長期的に期待値を積む選択をし続けられれば、必ず結果が出てくるはずだ。


私が期待値を理解する局面は、人生で2回ほどあった。

いずれもビジネスの現場ではなかった。

1回目は、高校の授業で、まさに期待値を習った時だ。

2回目は、5年ほど前にポーカーにハマった時だ。

ポーカーには、EV(Expected Value)という考え方がある。まさに期待値という意味だ。

不完全な情報の中で、最大期待値を積む選択をし続けることが勝利への戦略となることを、ポーカーを楽しむ中で学んだ。


この考え方は、ビジネスの現場でもすごく生きると考える。

ビジネスにおいて、行動は正しくても短期的には結果がでなく、継続してようやく結果が出る時がある。

単に、行動が良くないケースもあるが、やったことに対する振り返りは、短期的すぎるとよくないケースもあるということだ。


自分の普段の行動は、人生の期待値を積んでいるのか?

短期的にはプラスでも長期的にはマイナスになっていないか?

うまくいかなかったことがあっても、期待値はプラスと認識できるか?


自分の選択や行動、経営における選択や行動を振り返るにも良い視点と考える。