経営コンサルの仕事をしていると、たくさんの経営者と会う。
経営者の人となりは、業界や年齢によって様々であり、本当にいろんな人がいる。
創業社長と後継社長では明確に違うところがある。
これは、意思決定の速さだ。
創業社長は自らが作り上げた会社であり、全ての意思決定権が自らにある。
もちろん参謀的存在や、番頭的存在の意見も参考にするが、経営的大きな判断は最後は自分で決める。
自分として良いと思えばそれで意思決定ができ、その決定についてのしがらみはない。故に意思決定が早いということだ。
一方で、後継社長は、経営的大きな判断の意思決定スピードは遅くなる傾向にある。
これは、先代社長ないしは、創業社長へのお伺い的な部分があるからだ。
後継社長は、何かしらの先代・創業社長へのしがらみを抱えている。
例えば長くお付き合いがある取引先との取引は不採算になっており、本来的には辞めるべきか取引内容の改善をしなければいけない時の判断についてだ。
長い取引はお付き合いが深く、経済合理性だけでは語れない関係がある。先代が大事にしていたお客様である場合、即座な意思決定は難しく、先代への確認や事情の説明と理解が必要になる。
本来経営者が、全責任を負うという前提があり、意思決定のスピードが担保される。
自分で責任が取れない範疇が生じてしまうが故に、意思決定のスピードが遅くなるのだ。
ただ、本来はそうあるべきではないと思う。
意思決定スピードが速いのは良い経営者の傾向の一つだ。
ここでの良い経営者とは、業績とBSの内容がよく成長している会社を運営している経営者を指す。
これまで様々な経営者を見てきたが、良い経営者には共通の傾向がある。
その一つが意思決定の速さだが、他に感じる点は以下だ。
①従業員の幸せを願っており、そのための行動をしている。
②勤勉であり、自身の経験と知識を積み上げる行動をしている。
③社交性が高い。
④誠実である。
「カリスマ性がある」ともよく言われるが、なくても上記があれば良い経営者であるケースも多い。
一方で、悪い経営者にも共通の傾向がある。
①従業員のことを悪くいう。
②他責思考。
③希望的観測を拠り所にしている。
特に①の傾向は顕著だと思う。
②は、まぁそうだろうなと感じると思う。
③は、ビジネス的には、リスクテイクができていないということになる。
そこには勝算がなく、勝ち筋がない。
例えるなら、知らない土地で、目的地が決まっている中、調べもせずに目の前の電車に乗っているようなものだ。
この電車はきっと目的地に着くと考え乗る。本当に運が良ければ辿り着くが、何度も成功することはない。
目的地がわかっていればそこまでの最短ルートを調べ、適切な路線を選ぶ必要がある。
ここまで良い経営者と悪い経営者について考察したが、そもそも論はもちろんある。
これは人としてどうかという次元の話になり、経営者としてどうか以前の問題である。
人としてどうかという人も経営者としてうまくいっている人はいる。
これから、自身も経営者になる。今回書いた点は、自らが経営するとなると、認識から漏れてしまうこともあると思う。自身の経験と理解を忘れないように適宜読み返そうと思う。