※注意!!※
・これは素人が書いた「創作物」です。この手の事に興味のない方、苦手な方は読まない事をお勧めしておきます。いや、本音としては読んでほしいですけど…。
・モンスターハンターP2Gの公式設定をかなり無視しております。
・多数の中二病設定が使われております。



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登場人物紹介


NAME:アズ・ルードリア
HR:6
主な使用武器:太刀・片手剣

小説モンスターハンター ~愛の物語~


元大闘技場の門番兵。前回のタロの戦いに感動して「ハンター」に戻る決意をする。
これから古龍、「錆びているクシャルダオラ」のクエストに挑む。



NAME:ナルガ・ロウ・セトラ
HR:9
主な使用武器:ハンマー・太刀・狩猟笛

小説モンスターハンター ~愛の物語~



ややこしいけど名前は「ナルガ」。ロウはミドルネーム。
過去にちょっとあってファーストネームに「ナルガ」と付けている。…が、今回の本編には関係無し。…と思ったけど近々語る予定。
アズを追いかけてポッケ村にたどり着く。



NAME:アリス・サトー
HR:9
主な使用武器:大剣

小説モンスターハンター ~愛の物語~


宰相ミストが率いる「蒼穹飛翔隊」に所属しているハンター。
大剣「大王虎」を愛剣としている。



NAME:カラハウ・トト
HR:9
主な使用武器:ガンランス

小説モンスターハンター ~愛の物語~



宰相ミストが率いる「蒼穹飛翔隊」に所属しているハンター。
二年前までロウに猛烈なアタックをしていた。







土気色の鋼龍、「錆びている」クシャルダオラ。
現存最強種、「古龍種」における三竦みの一角。
その身体は脱皮を繰り返す事により鋼の身体を纏い、さらには「風」を操ると言う不思議な力を持つモンスター。

「ここで戦うのは被害が大きくなる。下に行こう。」
アズは目の前でホバリングしている鋼龍と後ろにある砦の出入り口をチラチラと見ながら、そうロウに言うと砦下部に行くように促した。
武器を構えた二人は「鋼龍」から目を離さずに、ゆっくりと砦上部から距離を取るようにして下の広い平原のエリアに移動する。

そんなアズとロウの二人を視界に捉えつつ、目の前にいる鋼龍はそのホバリングを止めなかったが、しかし二人が下に降りてその鋼龍が下に来るのを待ち構える体制になると、やがて鋼龍もそのホバリングの勢いを弱めて、砦下部にゆっくりと降りてきた。


―――どうやらこの鋼龍は、標的をこの二人に変えたようだ。


アズは太刀を構えながら、そんな最強種「鋼龍」を目の当たりにして、握るその手に力を込めた。
鋼龍とは初めての戦闘だったアズは、頭の中で前日にタロから教わった事をゆっくりと思い出す。

そんなアズが見つめる先は、目の前の鋼龍の顔。
いや、さらにその視線の先は一点に集中する。

「眼」だ。

お互いがお互いを牽制するかのごとく、双方共に動かない。
そんな静かな沈黙が、しばらくの間張り詰めた空気としてその空間を支配した。


そんな沈黙を破ったのは「鋼龍」だった。
もっと正確に言うと、その「鋼龍の視線」だった。

フッと全体を見渡すようにその視線を絶えず動かしていた鋼龍の「眼」が、目の前にいるハンマーを持った少女、ロウに定まる。

そんな視線の「固定」が戦闘開始の合図とでも言うように、いきなり鋼龍が動き出した。

鋼龍クシャルダオラはその視線の先、ロウに向かってその翼を羽ばたかせたかと思うと一気に詰め寄る。

小説モンスターハンター ~愛の物語~


そしてそのまま後ろの両足でロウを切り裂こうと爪を立てて振り下ろした。
ロウはその攻撃に慌てる事無く、前転回避で避けるとクシャルダオラの方に身体を向き直す。
鋼龍が振り下ろした後ろの脚の爪は、その地面をえぐり取っていた。

…さすがに早いな!!でも避けられない早さじゃないよ…っ!!

そう思いながら改めてハンマーを構え直した時、隣にいたアズがいきなり手に持っている物をクシャルダオラに向かって投げ込んだ。

小説モンスターハンター ~愛の物語~



いつの間に太刀を背中に納めたのか解らなかったロウは、そんなアズの行動に驚いた。
「眼を閉じろ!!」
アズがロウに向かって叫ぶ。
「え…っ!?」
ロウがそんな呟きをすると同時に。

カッ!!

いきなりロウの視界に、眩い閃光が飛び込んできた。
視界を奪われないように、ロウは構えたハンマーで視界を遮る。

閃光玉の光が収まると同時にロウが鋼龍の方に視線を向けると、その場にクシャルダオラがうめき声と共に倒れ込んでいた。
その倒れ込んだクシャルダオラに、アズは背中に担いでいた太刀を抜くと同時に頭に向かって振り下ろす。


この一瞬の攻防、先制を制したのは―――アズだった。


「アズ!!すごい!!」
ロウはそう叫ぶと思わず笑顔になる。
「油断するな!!なりふり構わず来るぞっ!!」
アズは閃光玉で目を眩ます鋼龍から眼を離すことなく、隙あらば頭に太刀を叩きこむ。
そんなアズに続くように、ロウも鋼龍の頭に近寄るとそのハンマーを叩きこんだ。

アズの動作を見つつ、アズの攻撃に当たらないようにタイミングを取りながらハンマーを振り下ろすロウに、アズは叫ぶ。
「俺の事は気にするな!俺がロウに合わせるから!」
そんなアズの言葉に、またしてもロウは驚いた。
正直な所、ロウはアズに周りを見る余裕なんてないと思っていた。
ロウが思っている以上にアズが冷静で、さらに攻撃の主導権をロウに渡すというのだ。
攻撃の主導権を取れる事は、ハンマーでスタンを狙いに行くロウにとってはとてもありがたい事だが。
しかし同時にそのロウのペースに合わせるには、アズ自身に「技術」がいる。
それをこの戦闘中にアズは引き受けると言ってきた。
ロウが思っていた以上に、アズがPT慣れしている事に驚いたのだ。

閃光で目を眩ましていた鋼龍がその眩暈から覚めるのが解ると、アズはロウとの距離を計りながら一旦切り下がりで距離を取る。
同じようなタイミングで、ロウも一旦その場から離れた。

閃光の眩みから立ち直った鋼龍は、今度はアズに視線を向けるとまたしてもその大きな翼を羽ばたかせて宙に浮く。
低空でその場に浮いて見せると、息を吸い込む動作を見せた。

「アズ!!来るよ!!」
その動作を見ていたロウが叫ぶ。
「大丈夫だ!!解ってる!」
アズはロウの叫びにそう答えると、太刀を構えながら時計回りに「軸」をずらした。

ゴォオォオオオォオオーーーッ!!!

その瞬間、先ほどまでアズが立っていた場所に、轟音となって渦巻く「竜巻」の様な物が通り過ぎた。

「軸」をずらした事でその攻撃から逃れたアズだったが、その攻撃を見て思わず肝を冷やす。

おいおい…っ!!なんだこの化け物は…っ!?
本当に…「風」を操るのか…っ!?


今まで見た事が無い攻撃、さらにその「攻撃」の特殊さに、アズは改めてこのモンスターは今まで戦ってきた相手とは「質」が違うと冷や汗をかく。

これが…「古龍種」…か…っ!!

そんな呟きを心の中ですると、アズは改めて太刀を握る手に力を込めた。




「始まったね…。」
砦の出入り口の覗き口から二人の様子を見ていたアリスは、そんな呟きをするとその覗き口から目を離した。
覗き口から見えた二人がアリスの視界から消えたのだ。
どうも戦う場所を砦上部から、下部の広い平原のエリアに移したようだ。
アリスの後ろでその二人の「優秀なハンター」の動向を気にしていた隊長、マキジはアリスの顔をじっと黙って見ている。
後ろにいたマキジの視線に気が付いたアリスは、マキジと目を合わせると、
「下のエリアに場所を移したらしい。」
と、肩を竦めてみせた。

すると扉の前、そんな神妙な面持ちの二人の所に一人の「ハンター」の出で立ちをした若い男が近寄ってきた。
「アリス姉さん、鋼龍はどうです?」
男はそうアリスに言いながら、近くにいたマキジに視線を向ける。
そんな視線に気が付いたマキジは、姿勢をビッと伸ばすと敬礼した。
その男はそんなマキジの敬礼に同じように敬礼してみせると、またアリスに視線を向ける。
その男の態度に、挨拶は後だと悟ったマキジは黙ってその男から一歩後ろに下がり、アリスとその男の間から離れた。
「こっちはとりあえず…大丈夫だ。カラハウの方はどうだ?負傷した兵士は無事か?」
アリスがカラハウと呼んだ男に視線を向けると、カラハウは笑顔になって
「兵士達は大丈夫ですよ。まあ、鋼龍の『矢返し』での負傷ですしね。」
と、答えた。
「そうか、それは良かった。」
そう言うアリスも、ホッと胸を撫で下ろすように笑顔になる。
隣にいたマキジも、同様に笑顔になった。

「で、大丈夫だとは言いますが…鋼龍はまだ『撃龍槍』の前に?」
カラハウは笑顔から真面目な顔に戻ると、先ほどのアリスの答えにさらに質問する。
「いや。どうにもこの鋼龍、アルト隊長より討伐依頼が出ていたらしくてな。つい先ほどその依頼受注者である二人のハンターが到着したんだよ。」
カラハウの質問にアリスはそう答えると、
「へえ!!アルト隊長の!!『国王の勅令』をこなすハンターかあ。どんな戦い方をするのか見てみたいですねぇー!」
と、カラハウはパッと顔を輝かせた。

「国王の勅令」は、この国のハンターにおける「名誉の証」だ。
とある事情でその「国王の勅令」が回ってこない「蒼穹飛翔隊」にとって、そんな名誉を担うハンターは格好の話題の種だった。

「一人はレウスの下位の装備に太刀だったな。もう一人の方がナルガX装備にハンマー。激鎚オンスロートの…Gか、アレは。ナルガXの方は妥当な装 備だったが…太刀使いの方は…どうにも装備からしてとてもアルト隊長の依頼をこなすような出で立ちでは無かったぞ。大丈夫なのか…あの二人。」
アリスは先ほど見た、「優秀な二人のハンター」の初見に、素直にそう感想を述べる。

アリスは特に「太刀使い」の方に思う事があったようだ。

「ナルガX装備に…オンスロートG…。」
しかしカラハウは目を見開きながら、ハンマー使いの方の装備を呟いた。
「どうした?」
カラハウが驚いたように「ハンマー使い」の方に関心を示した事に、アリスは首を傾げる。
「その『ハンマー使い』、女でした…?若い…。」
カラハウは何か考えるような姿勢を取ると、アリスにそう尋ねた。
「ああ…確かにその通りだが…。そう言えば、カラハウ…。」
カラハウから聞かれた質問に、アリスはその「ハンマー使い」の出で立ちを想い浮かべながら答えて、アリスも「あっ」と声を上げる。
「アリス姉さん!ちょっと…砦上部に出ちゃ駄目ですかね…!?」
カラハウがいてもたってもいられない、ソワソワした様子でそんな事を提案してきた。
「…ナルガX装備なんてザラに居るだろうに。あまり過度な期待は…止めておけ。そうやって何度もがっかりしてきただろう。」
アリスがため息交じりにそう呟く。
「確かめるだけですから!!ね?ね?」
カラハウが今にも扉の外に飛び出そうとばかりに、ジリジリと扉の方に近づく。
アリスはそんなカラハウに、
「確認するだけだぞ。間違っても手出しはするなよ?」
と、言うともう一度ため息をついた。
「姉さんありがとうーーー!!愛してる!!」
カラハウはそんな台詞を叫んだかと思うと、一気に扉の外に向かって駆け出して行った。

意気揚々と飛び出して行ったカラハウを、呆れた顔でアリスは見送る。
「やれやれ…。『恋は盲目』とはよく言ったものだ…。」
アリスがあきれ顔でそう呟いているのを、隣にいたマキジがキョトンとした顔で聞いていた。
「カラハウさんは…どうしたんですか?」
カラハウの急変に、マキジがアリスに質問する。
「いや何。昔、あいつには好きな人がいてね。その意中の人を…ずっと探してるんだよ。…二年も経てば、そんな恋心も冷めそうなものなのにな。全くアイツは…。」
やれやれと言った感じで、アリスは話した。
「そうなのですか。ははっ若いとは羨ましいものです。」
マキジはアリスの言葉に笑顔になる。
「ふふ。貴殿だってまだそんなに老けているようには見えないが。」
アリスがマキジに向かってそう言うと、
「いや私は。もう二児の父ですから。そう言うアリスさんこそお若いではないですか。」
と、少し照れくさそうに笑うと、そんな話題の矛先をアリスに向ける。
「私か!?いや、私はそんなモノには興味はないから…。」
急にその矛先を向けられたアリスはそう呟くと、マキジから視線を逸らす。
どうにもこの女性はこの手の事に奥手らしい。
そんなアリスを、マキジは意外な顔で見つめた。
「なんともったいない。アリスさんの容姿ならば言い寄る男性も多いでしょうに。」
マキジが素直にアリスの容姿に感想を述べると、アリスは徐に顔を赤くする。
「おいおい…この戦場下で、不謹慎だぞ。」
そして顔を赤くしたままアリスは少し真面目な顔をすると、マキジに向かってそう切り返した。
「はっ!大変失礼しました!」
そんな顔を見たマキジは急いで敬礼のポーズを取ると、そう叫ぶ。

そしてアリスとマキジは視線を合わせると、二人共に微笑んだ。




カラハウは外に出ると砦上部の塀まで駆け寄る。
そこまで行くと、身を乗り出すように砦下部に居る二人のハンターに目を向けた。

ナルガX装備…ハンマー…!
まるで呪文のようにこの二つの言葉を心の中で呟きながら、カラハウはナルガX装備のハンターの顔を確認する。



二年前まで、カラハウはとある村の「専属のハンター」をしていた。
そこで一緒にPTを組んでいた一人の少女。

その少女はその時、ナルガX装備を求めてずっと「ナルガ・クルガ」を狩っていた。
その少女の武器はハンマーと太刀。時に狩猟笛。


明るく、そして元気で。
いつも笑っていた。
楽しそうに「ハンター」という職業をこなしていた。

カラハウはそんな少女に恋をしたのだ。
いつかふり向いてもらうため、カラハウは一生懸命に「ハンター」の腕を磨いた。
いつかふり向いてもらうため、カラハウは一生懸命に「愛の告白」をした。

しかしカラハウのそんな努力も空しく、その少女はいつも「気が向いたらね。」と言うだけだった。


そして、その少女はとある、一匹の「小柄な迅竜」と出会う。

やがて、その少女は遂に「ナルガX装備」を揃えた。
カラハウが見守る中、最後に求めていた「迅竜の天鱗」を手に入れて。


その少女はその天鱗を胸に抱きかかえて、涙を流していた。
カラハウが初めて見た、その少女の涙。


とある、一匹の「小柄な迅竜」がいつしかその村周辺から目撃されなくなった時。

それと同時に―――。
少女は、その村から居なくなった。



俺はずっと…ずっと探していた。
お前に今度こそふり向いてもらうために、俺は「強く」なった。
その「強さ」に箔を付けるために、俺は「蒼穹飛翔隊」に入った。

ロウ…。
俺は、お前に会いたいんだ!
会って…今度こそ、お前にふり向いてもらうために…!


砦の下部を覗き、カラハウは二人のハンターに目を向ける。
そして、カラハウは目を見開く。


その少女の名前は「ロウ・セトラ」。
いや、最後…その天鱗を手に入れた時に名前を変えたんだよな。

いつまでもその「小柄な迅竜」を「忘れない」ために―――。

そんな少女の名前は、今。

「ナルガ・ロウ・セトラ」



今、カラハウの目の前に居る少女は。
カラハウが「恋」をしたその少女、そのままの姿で。

鋼龍の前でハンマーを構えていた―――。

小説モンスターハンター ~愛の物語~





街編3に続く