※注意!!※
・これは俺の完全な自己満足作品です。本当に暇でまあ他にやることないしな…という方だけ読んでいただければーーーー。
・それとやっぱりというか、かなり話の展開がベタベタしてきました。そんな話が大丈夫な人だけ読んでみると良いかもしれません。
・厨二設定が多数含まれております。


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~登場人物紹介~

NAME:タロ
HR:2
主な使用武器:ランス、ガンス

小説モンスターハンター ~愛の物語~


補足:三年前以前の記憶がない。村クエ最終の「モンスターハンター」に挑んでいる。遂に最後のラージャンにまでたどり着く。

NAME:リオ
HR:9
主な使用武器:大剣、ランス、ガンス

小説モンスターハンター ~愛の物語~


補足:三年前以前の、記憶を失う前のタロと愛し合っていた。

~タロ・MH編ステータス~

武器:ヒドゥンスティンガー
頭:ギザミSヘルム
胴:ギザミSメイル
腕:ギザミSアーム
腰:ギザミSフォールド
脚:ギザミSグリーヴ

発動スキル
攻撃力UP【中】
砥石使用高速化
切れ味レベル+1


~オトモアイルー・カク~

初代旦那さん:タロ
オトモLV:18
攻撃力:306
防御力:155
なつき度:☆☆☆☆☆
毛並み:黒メラ
性格:武器一筋
攻撃系統:切断
攻撃傾向:武器のみ

オトモスキル
回復笛の術
真・回復笛の術
ぶんどり術




33

そんなタロの一連の動作に息を飲んで見守っていた観客達は、
「おい…!!!避けた…!!!」
「立ったぞ!!!」
「まだ行けるんだな!!!」
そんな掛け声とともに大歓声を上げた。
その場にいた観客全員が大歓声とともに拍手をする。

そしてタロがまたラージャンに向かって走って行く姿勢をみせると、さらに闘技場は「大歓声」のボリュームを上げた。
今まで避ける事しか出来ず一向に攻める姿勢を見せなかったのに、あの危機から脱出、さらにはラージャンに向かって走るという姿は観客達にとって歓喜以外の何ものでもない。
自然と声援の声も大きくなった。

諦めかけていた「上位装備」の「勇者」誕生の願いを乗せて、観客達はタロから目を離す事ができない。


タロは先ほどからの「頭の激痛」に、ずっと奥歯を噛みしめながらラージャンに向かって走った。
とにかく今は前に出る。
この槍をあのモンスターに突き入れる。
その事だけを頭に残し、他の意識を捨てる事に専念した。
でなければ、この激痛からまたあの「誘惑」が来る。
もう、あの「誘惑」の誘いには乗らない、乗ってはいけない。
確固たる意志を貫くタロの「覚悟」が、その「激痛」にも負けないさらなる一歩として、ラージャンに向かって進める足を速めた。


ラージャンは自分がターゲットにしたタロがそのビームを避けたのを認識すると、今度はタロに向かって左右に体をステップさせながらタロに突進をする。
タロはそのステップの距離感覚に意識を集中し、当たらないように前転回避で避けた。
ラージャンと自分の距離が一気に縮まったのを確認すると、今度はタロが時計周りにラージャンの周りを走りだす。
ラージャンが振り向いたのを確認すると、タロは一気に懐に飛び込みその槍を突きつける。
ラージャンはまたしてもタロを見失う形なると、今度は大きくジャンプし球形の電撃玉を放った。
しかしタロは元々下半身部に位置取りをしていたので、その球形型の電撃玉はタロの後ろに空しく落ちる。
小説モンスターハンター ~愛の物語~


タロ自身もその電撃玉が当たらない事は解っていた。
ラージャンが大きく飛んだのを見ると、タロはそのラージャンの影に向かって槍を前に構えて突進する。
ラージャンがそのジャンプから帰ってくるように着地する時には、タロはもうラージャンの下半身部に向かってその槍を突き出していた。

歓声が止まらない。
やはり槍を構えればタロの優勢だ。
ランスやガンランスなどの「ステップキラー」としても有名なラージャンに対して、ここまで優勢に立ち向かうタロに観客達は大喜びだ。
先ほど肝を冷やされただけに、その歓声もまた大きくなっていった。

遂に最後の正念場だという雰囲気が、その歓声の大きさとなって大闘技場を轟かせる。


タロ自身、このペースで行ければ…と頭の中で考えてはいたが、しかしそう全てがタロの予測通りにいかない。

頭の激痛も伴って、タロは気がついていなかった。
タロはいつの間にか自分が壁際で戦っていたことに。
ラージャンが拳を左右に振りだし前進してくるのをステップでかわすと、その後ろに向かって突きを入れる。

すると、ラージャンがそのまま横なぎに拳を振りまわす姿勢を取ったのでタロはバックステップでその攻撃範囲から逃れた。
逃れたはずだった。

しかしラージャンの目の前の壁が、その横なぎに振りまわす攻撃範囲を狂わす。

予測していなかった所からの攻撃にタロは対処できなかった。
不意に来る左からの衝撃に、タロが吹き飛ばされた。

観客達が一斉にその光景に悲鳴を上げる。
先ほどのラージャンの一撃で思った以上の危機に瀕したタロを見ていただけに、観客達はこの一撃に騒然となった。

ラージャンの攻撃が二度続けば、この「上位装備」の男は間違いなく死ぬ。

元々そんな細い綱でここまで「綱渡り」をこの男はしてきたんだと、観客達は今更思い知らされる。



まだ、戦いの行方は解らない。


34

タロは左からの衝撃で吹き飛ばされると、そのまま地面に叩きつけられた。
その衝撃で「頭の激痛」が更なる痛みを伴う。
叩きつけられた体もミシミシと嫌な音を立てて、タロに痛みが襲いかかった。

「…っがは…っ!!!」
そんな喘ぎ声とともに、タロは口から血を吐きだす。
全身の激しい痛みからくる嘔吐感に、タロは堪らず頭に被っているヘルムを取ると口の中に溜まっていた血とともに胃の中の物を吐きだした。

先ほどの一撃で、タロの左わき腹が特に激痛を訴えている。

何本か…持ってかれたな…。
頭の痛みと併せて、タロはその激痛に気を失いそうになった。

しかしタロは遠のく意識の中、あの暗闇の中で見た「過去の自分」の雄姿を思い出す。

あいつは…なんの躊躇もなく…立ちあがった…!!

タロは頭を振って自分の意識をすぐに戻すと、ヘルムを手に取りすぐに立ちあがる。
ラージャンがまだ壁に向かって横なぎに拳を振っている姿を確認すると、アイテムポーチから緑の小さい瓶を取り出しそれを飲み干す。
回復薬Gだ。
そして手に持っていたヘルムを被り直すと、またラージャンに向かって走り出した。


観客達はタロが立ちあがるまでの一連の動作に息を詰まらせていた。
ラージャンはなぜか、壁に向かってまだ拳を横に振りまわしている。
今の内に立てないか…!?
観客達がそんな願いとともにタロを見てると、先ほどとは打って変わってタロはすぐに立ちあがる。
タロが立ちあがりラージャンの方へ向かって行くのを確認すると同時に、一斉に安堵の息をついた。
「ラージャンの変な行動に助けられたな…!!」
「全くだ…。」
そんな事を口々に言うと、またタロの方に向かって声を張り上げる。
「慎重に行けーー!!!」
「二回連続でもらうなよーーーー!!」
そんな声援とともに、またタロの背中に歓声を上げた。

そしてタロの次の一撃で、ラージャンが今日二回目の怒り状態に入る。

ラージャンは体に金色の色を纏わせると、闘技場の歓声すら貫く咆哮を上げた。
闘技場全体に緊張が走る。
今のタロの装備では、この状態中でのラージャンの攻撃に耐えられないだろう。
大きい一撃をもらったら…。

ゴールを直前にして、渡る綱の太さがさらに縮まる。
観客達は固唾を飲んで、タロを見つめた。

金色の色を纏ったラージャンにはより慎重に行くべきだ。
普段のラージャンですら繰り出される一撃が重いというのに、怒りにその身を変えるラージャンの一撃は今のタロにとって致命的ともいえる重さだからだ。

しかし、タロはそんなラージャンにもなんの惑いもなく近づいて行く。
ラージャンが振り向いたのを確認すると、ラージャンの後ろ脚元に飛び込みその槍を突き立てた。

待ってたぜ…!!
タロはこの時を待っていたのだ。
ラージャンはその一撃こそ重いが、攻撃そのものは単調で動きも鈍い。
この怒り状態のラージャンはそれに拍車をかける。
即死もあり得る、この最大のピンチとも言える状態の中で、攻撃が単調でランスを繰り出しやすいという最大のチャンスでもあるこの状態。
ピンチと取るか、チャンスと取るか。
今「頭の激痛」とも戦わなければならないタロにとって、ここで攻めなければより攻撃チャンスを失う。
迷う余地はなかった。

観客達はそんなタロの姿勢に驚くとともに、その見事なランス捌きに目を奪われた。
ラージャンが振り向くと、タロはその後ろ脚元に飛び込み槍を突き立てる。
その振り向きからラージャンがボディプレスの体制を取ると、タロは上突きからサイドステップしてラージャンの懐から抜け出した。
次の瞬間来るボディプレスの衝撃をさらにステップの二段目で避けると、そこから上突きを入れる。
たまらずラージャンがそのままジャンプして電撃玉を繰り出すが、タロはそれが「当たらない」事を知っているのでなんの躊躇もなくラージャンの影に向かって突進した。
そしてラージャンの着地時にそのタロの突進が下半身にまで貫くと、今度はタロはサイドステップでラージャンの右後ろ脚の前に移動する。
ラージャンがその場でビームの構えを見せると、タロはここぞとばかりに渾身の上突きを入れた。
小説モンスターハンター ~愛の物語~



この流れに観客達は興奮した。
歓声が歓声を呼び、最後の上突きでは「大歓声」を上げる。





しかし、「頭の激痛」は治まらない。
回復薬を飲めど、その軋む体は悲鳴を上げる。
少しでも気を緩めれば意識が遠のく。
口の中に溜まる血でむせ返る。


優勢こそ見せるが、タロは「頭の激痛」とラージャンの重い一撃で意識が朦朧としていた。
限界が近い。



それでもタロは前に出た。
「過去の自分」の雄姿を思い出して。

あの「二人」の約束を果たすために。


35

夕日が遂にその地平線に沈もうとしている。
大闘技場もいよいよ夜の色合いを濃くし始めた。


タロが見せたあの優勢も空しく、あれからこの戦いは混戦を極めた。
頭の激痛に耐えその意識が朦朧とした中では、いくら単調と言えどラージャンの攻撃をしのぎ切れない。
致命的な攻撃こそ回避していたが、タロはどうしても不意に出される攻撃に対処できなかった。
ラージャンはすでに4回目の怒り状態に入っている。


後少し。
後少しなんだ。


観客達もそんな残りわずかな所まで来ているタロを必死で応援した。
ここまで来たのだ。
前人未踏の地まであと少しなのだ。
血反吐を吐いて立ちあがるタロに、声を枯らしながらもその声援を絶やさなかった。
後数回…いや、もしかしたら後一撃かもしれない。
そこにいる全員が、祈った。

タロより先にラージャンが倒れる事を。
タロの勝利を。
「勇者」が誕生することを。


~いい加減に諦めなよ、もうお前の体はボロボロだよ?~
誘惑の声。
ああ、また吹き飛ばされたのか。
これで何度目だ?
タロはそう思うと、地面に転がっている自分の体を起こそうとする。

激痛が体全体を襲うが、それももう慣れたとでも言うように、また立ちあがる。
メキメキと嫌な音を立てながら。


~なんでそんなに頑張るのさ?~
タロは立ち上がると、今度はアイテムポーチから回復薬Gを取り出してそれを飲み干す。
口の中に溜まった自分の血と一緒に。


~その大事な約束って何さ?~
タロはランスを背中に担ぐととラージャンの方に向く。
ほとんど見えていないのに。


自分の弱さから湧き出る「誘惑」の声を、タロは無視して足を前に出す。


―――「過去の自分」よ。
―――何故、あんなにまでなっても「前に出る」事ができたんだ?


タロはラージャンに向かって走り出した。


―――「お前」は何度も吹っ飛ばされていた。
―――何度も「根性」が発動していた。


タロ自身も解っていた。ラージャンがあと少しだという事に。
そしてまたラージャンも解っていただろう。タロもあと少しだという事に。


―――血反吐を吐いていた。
―――骨の折れる音を立てていた。
―――全身から血を流していた。


両者最後とばかりに、お互いが目を合わせる。


―――それでも「お前」はあの化け物、『祖龍』に立ち向かった。
―――なんの躊躇もなく。


ラージャンは走ってくるタロに向かって、大きく息を吸い込む。


―――何故そんな事ができた?
―――どこからそんな力が湧きあがった?


そしてタロに向かって、今日出した中では最大のビームを吐きだした。
闘技場にいる全員が「あっ!!」と声を上げる。


―――「お前」があんなにまでなってまでも、守りたかった「約束」。


タロはそのビームを前転回避してラージャンの懐に飛び込むと、ランスを突き出した。


―――最後まで諦めなかった「お前」のために。リオのために。


タロはラージャンの体に渾身の上突きを入れる。
槍を持つ左腕がピシピシと嫌な音がするのも構わず、タロはその槍を持つ手に「全て」を乗せた。
「うおおおおお!!!!!!」
そんな叫びとともに。
タロはラージャンの脇腹にその槍を突き入れた。







―――「お前と…これからも生きていくために。」







「必ず…果たすから。」

遂に、ラージャンが崩れ落ちた。



MH編10に続く