水森かおり公演レポ 新歌舞伎座「東京節 パイノパイノパイ」~大正浪漫溢れる時代の流行歌~ | KONCHAN 音楽プロデューサ-のよもやま話

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水森かおり公演 新歌舞伎座 2021年7月5日(月)~11日(日)


第 1 部 笑劇 大正浪漫~令嬢、難儀を引き受ける?~
第 2 部 水森かおりコンサート in 新歌舞伎座

◆日程:2021年7月5日(月)〜11日(日)
◆開演時間:11:00/16:00(予定)
◆料金(税込):1階10,000円/2階6,000円/3階 3,000円/特別席 12,000円

新歌舞伎座公式HPは、コチラ‼️

 

【チケット情報】

▪️一般発売/インターネット・電話予約好評発売中!

▪︎新歌舞伎座テレホン予約センター06-7730-2222(10:00〜16:00)

▪︎チケットぴあ https://t.pia.jp (Pコード:505-187)

▪︎セブンチケットhttp://7ticket.jp/

▪︎e+(イープラス) https://eplus.jp/

▪︎ローソンチケットhttps://l-tike.com/ (Lコード:53231)

▪️15名様以上のグループ観劇ご予約承り中

【問い合わせ先】新歌舞伎座06-7730-2222(10:00〜16:00)

 

 

■第1部 笑劇 大正浪漫~令嬢、難儀を引き受ける?~

 

大正デモクラシー華やかなりし東京。深窓の令嬢で、女子大生の円条寺かおり(水森かおり)は、女性の社会進出を目指し、記者を志望しているが厳格な父はそれを許さない。父から「女性の社会的実情を描くのに加えて、その女性たちの問題を三つ解決し、その顛末を記事にしてできが良かったら許そう。」と無理難題を突きつけられ、張り切って取り組もうとするも目の前を通りすぎたイケメン軍人に目を奪われてしまう。小手調べに彼を取材しようと、見失ってしまったイケメン軍人を探していくうちに、数々の悩みを持った女性たちに出会い、解決しようと奔走するが物語はとんでもない方向へ進んでいき!?

 

■第2部 水森かおりコンサートin新歌舞伎座

 

大ヒット曲の「鳥取砂丘」から新曲の「鳴子峡」まで数々のご当地ソングと劇場バージョンの巨大衣裳が見所の、絢爛華麗なコンサート。

 

 

「ご当地ソングの女王」とも呼ばれている、水森かおりさん。2019年3月に上演した『水森かおり特別公演』で初の単独座長を務めて以来、2年ぶりに明治座と新歌舞伎座に出演します。喜劇とコンサートの二本立てで上演される本公演。第一部は華やかな大正時代の東京を舞台に、女子大生の令嬢に扮した水森かおりが記者を目指して奔走するドタバタ喜劇で、イケメン軍人や厳格な父親など多彩な出演者と繰り広げる抱腹絶倒のやりとりと、大正浪漫あふれる衣裳で躍動する姿を堪能できます。第二部では「鳥取砂丘」をはじめとした名曲の数々と、紅白の舞台で話題を呼んだ巨大ドレスを劇場バージョンで再現した特別衣裳を披露します。

 

 

水森かおり公演 明治座 2021年6月18日(金)~27日(日)

明治座公式サイトより

  • 大正デモクラシー華やかなりし東京。
    記者を目指す令嬢が大騒動を巻き起こす!
    ドタバタ喜劇とコンサートの二本立てで贈る水森かおりの新境地
  • 第1部 笑劇 大正浪漫~令嬢、難儀を引き受ける?~
  • 作・演出:池田政之
  • 大正デモクラシー華やかなりし東京。記者を目指す令嬢女子大生のかおり(水森かおり)は、雑誌社の編集長に雇用条件として課された特ダネを求めて街へ繰り出すが、通りすがったイケメン(岸田タツヤ)に魅了されてしまう。
  • 見失ったイケメンを探し回るうちに、様々な問題を抱えた女性たちと出会ったかおりは、その問題を解決することで特ダネにしようと奮闘するが、事態は思わぬ方向に展開していき、てんやわんやの大騒動に――!?
  • 出演:水森かおり
  • 岸田タツヤ 岩佐美咲 辰巳ゆうと
  • 石倉三郎/三林京子
  • 西堀亮(マシンガンズ) 滝沢秀一(マシンガンズ)《Wキャスト》 パーマ大佐《Wキャスト》
  • 藤川真千子 山口竜央 安奈ゆかり 浅利悦子 小多田直樹 桂團治郎 水野直浩
  • 第2部 水森かおりコンサートin明治座
  • “ご当地ソングの女王”水森かおりによる絢爛豪華なステージ。
    大ヒット曲の「鳥取砂丘」や新曲「鳴子峡」などの名曲の数々と、劇場でしか見られない豪華衣裳など見所たっぷりのコンサートをお楽しみください。
  •  
  • 開演時間:11:00/16:00
  • 料金(税込):S席(1・2階席)11,000円
  • A席(3階席)5,500円
  • ※6歳以上有料/5歳以下のお子様のご入場はご遠慮ください。

 

明治座HPより

水森かおり特別公演「にぃねえちゃん」2019年5月の新歌舞伎座、5/21御園座での千秋楽から2年経ちます。2021年水森かおりさんが新歌舞伎座に帰ってきました!今回第1部は笑劇 大正浪漫~令嬢、難儀を引き受ける?~と題して、大正デモクラシー華やかなりし東京を舞台に、記者を目指す令嬢が大騒動を巻き起こす!ドタバタ喜劇。記者を目指す令嬢女子大生のかおり(水森かおり)は、雑誌社の編集長に雇用条件として課された特ダネを求めて街へ繰り出すが、通りすがったイケメン(岸田タツヤ)に魅了されてしまう。見失ったイケメンを探し回るうちに、様々な問題を抱えた女性たちと出会ったかおりは、その問題を解決することで特ダネにしようと奮闘するが、事態は思わぬ方向に展開していき、てんやわんやの大騒動に――!?前回も笑いあり涙あり、感動ありの何度見ても飽きない舞台でしたが、今回は喜劇ということもあり、思わず笑い転げてしまいそうな面白い内容となっているようです。

岩佐美咲ブログより

作・演出は脚本家の池田政之さん。池田政之さんは兵庫県生まれ。1989年にNLT退団、フリーとなり、主に商業演劇で活躍。東西ほとんどの大劇場から、新劇、小劇場、時代劇、現代劇、喜劇、悲劇などジャンルを一切問わない幅の広さがある。その後、2006年(平成18年)にNLT文芸演出部に復帰。2011年に地元である兵庫県西脇市より西脇市文化賞、2016年(平成28年)に中村美津子『長編浪曲歌謡・無法松の恋〜松五郎と吉岡夫人』で第58回日本レコード大賞企画賞(作詞担当)、2019年(平成31年)『やっとことっちゃうんとこな』他の作・演出で第20回テアトロ演劇賞を受賞。暴れん坊将軍』(テレビ朝日)、NHK金曜時代劇『柳生十兵衛七番勝負』、BS-TBS『水戸黄門』、NHK BSプレミアム『大岡越前』mBSテレ東『やじ×きた 元祖・東海道中膝栗毛』など多くの作品を手掛けています。今回の舞台も素晴らしい作品に出来上がっていること間違いなし、皆様こうご期待ください。

明治座HPより

演ずるは記者を目指す令嬢役で主役の水森かおりさん、前回の水森さん座長公演でも好演を見せ、今回かおりライバル編集者を務める岩佐美咲さん、イケメン役に今注目の若手俳優岸田タツヤさん、かおりの末っ子役で今回舞台初登場の辰巳ゆうとさん、舞台を固めるのは石倉三郎さん三林京子さんのベテラン俳優陣。厳格な祖父役とかおりを支える乳母役を演じます。そして今回のドタバタ喜劇に欠かせないのが、西堀亮(マシンガンズ) 滝沢秀一(マシンガンズ)《Wキャスト》 パーマ大佐《Wキャスト》のお笑い芸人の方々、藤川真千子さん 山口竜央さん 安奈ゆかりさん 浅利悦子さん 小多田直樹さん 桂團治郎さん 水野直浩さんとそうそうたるメンツをそろえ、明治座の舞台を華々しく彩ることでしょう。この一期一会の舞台を皆様間近でぜひお楽しみください。

明治座HPより

そして第2部では 水森かおりコンサート in 新歌舞伎座 と題して、ご当地ソングの女王水森かおりさんが自身のヒット曲の数々を劇場公演でしか見られない特別バージョンでお贈りします。今回特別に2020年のNHK紅白歌合戦で披露した巨大な衣装を再現、瀬戸内海の情景を浮かび上がらせます。また、水森さんと同じ長良プロの岩佐美咲さん、辰巳ゆうとさんの歌唱も聴きどころです。明治座という特別な舞台で演歌歌手の皆さんが輝くことでしょう。この晴れ舞台のステージを皆様ぜひ目に焼きつけてください。水森かおりの歌声と楽しいトークとともに岩佐美咲さんや辰巳ゆうとさんとの気心知れた者同士の絶妙のコラボレーションもお楽しみいただければと思います。

新歌舞伎座では感染対策を十分にいたし、皆様が安心してご観覧いただけるような対策を施しているとのこと。皆様のお来場をお待ちしております。開幕までもう少し、参加してみようという方も予習として、よろしければお稽古の様子などをご覧いただいけたら嬉しいです。では皆さま新歌舞伎座でお会いしましょう!

水森かおりブログより

 

水森かおり公演レポ 新歌舞伎座初日  2021年7月5日

 

無事に…新歌舞伎座初日のステージが、滞りなく終わりました!ありがとうございます♪昨日の照明さんに続き…本日は、音響さんとステージ裏のスタッフさん達。かおりコールをする曲で、皆さん一緒に手拍子やら、歌い、踊り、、同じ空間…一体感がステキでした!明日からも…楽しみです♪ステージ袖からの、舞台終盤。。とっても楽しそうでした!(辰巳ゆうとスタッフより)

本日無事に初日を迎えました!!最高のスタートを切ることが出来ました♡いやぁ、楽しかったです・≧∇≦)めちゃめちゃ楽しかった♡そう思わせてくださったお客様に心から感謝!!最高の初日になりました(^^)足を運んでくださった皆様、幸せなひとときを本当に本当にありがとうございました!明日からも

お茶目な三林京子さん 笑。スタート前はみんなと和気あいあいです♪パーマ大佐の眉毛が太すぎなくらい太く描かれていたのでみんなでいじっています(^^)コンサート前も♪相変わらずみんなお見送りしてくれる(≧∇≦)一緒に千穐楽まで頑張りましょ♡明日は昼夜2回公演!足を運んでくださる皆さん、どうぞ気を付けていらしてくださいませ(^^)楽しみましょうね~♡(水森かおりブログより)

水森かおりインスタより

ついに新歌舞伎座、初日が明けました.。いやーーーさすが大阪というべきなのか…リアクションがもう本当に最高で、お芝居では素晴らしい拍手と笑い声!歌のステージでも手拍子などで盛り上げて頂きました!素敵なお客様のおかげでやってて楽しくて楽しくてたまらなかったです。客席から非常にパワーを頂きました。ありがとうございました。白黒加工をしたら本当に大正時代の写真ぽくなりました笑 ちなみにお芝居にも明治座とはまた少し違うポイントもあるのです。もし東京へ来られた方で新歌舞伎座にも観に来てくださる方がいらっしゃったら…見つけてみて下さいね☺︎あしたは2回公演!!!!しっかり寝て明日に備えます。(岩佐美咲ブログより)

 

7月6日 2日目

 

本日は2回公演でした!新歌舞伎座へ足を運んで下さった皆さん、ありがとうございました。第2部の前にみんなで集合写真。なんだか私、後光が差してる?笑 2部の歌のコンサートではゆうとくんとのMCが少しあって、今日はそこで色々と関西と関東とでの略し方の違いを教わりました。関西ではマクドナルドはマクド、セブンイレブンはセブイレとの事で…勉強になります。千秋楽までにネイティブ関西弁を学ばせて貰います。さあっ明日も1回公演に全力投球致します。ほんの少し明治座と髪型も変化していたり、いなかったり?(岩佐美咲ブログより)


今日は昼夜2回公演(^^)昼の部も夜の部も、本当に素晴らしいお客様に足を組んでいただきました!最高に楽しかった♡♡反応が良すぎて気持ちいい 笑。昨日からみんなと言ってます(≧∇≦)今日もたくさん頑張る力をいただきました!幸せなひとときをありがとうございました!これからもずっとずっとよろしくお願い致しますね♪今日はナナメバージョン(^^)みんなとの時間が密になっていくにつれて千穐楽が近づいてくるのが本当に寂しくて(>_<)おめでたい千穐楽なのに、来てしまうのが…と思ってしまう。それだけ絆が深まっているということ!素晴らしい事ですね♡1分1秒を大切に明日も過ごします♪明日は昼の部のみの1回公演なのでまたあっという間だなぁ。。。お越しくださる皆さんと、キャストの皆さんと、スタッフの皆さんと!最高の時間を過ごしたいです♡(水森かおりブログより)

 

7月7日 3日目

 

本日も新歌舞伎座での公演でした。歌にお芝居に楽しくやらせて頂きました。1公演1公演、新歌舞伎座の舞台に立たせて頂ける事に感謝して…明日からもまた頑張りますっ楽屋の暖簾も、もちろん大阪にも持って来ています〜☺︎♡愛犬たちに会えなくて寂しいけど暖簾をくぐるたびに癒されるし皆さんからの愛情を感じてパワーを貰ってます。劇場へ足を運んで下さる皆さんはもちろんの事、遠くから応援して下さっている皆さんもいつも本当にありがとうございます。ブログのコメントやインスタグラムへのリアクションなどがモチベーションに繋がっています。さてさて大阪は雨がすごいです。そちらはいかがですか?(岩佐美咲ブログより)

新歌舞伎座公演3日目!!!今日もたくさんの皆様!ありがとうございましたm(_ _)m今日も、楽しかったなぁ…(^O^)最高でした!!!そして、その後は…ラジオ大阪さんへ☆「辰巳ゆうと ここでゆうとこ」の収録でした♪♪さぁ!明日は、2公演☆明日も、皆様の事をお待ちしています!辰巳ゆうとブログより)

早いっ!早すぎるっ!!そう感じるのは連日素晴らしいお客様がお越しくださって充実感溢れる毎日を過ごさせていただけてるから(≧∇≦)今日も最高のお客様で、心から感謝です!!あったかい空間を作り上げてくださって…♡雨の中本当にありがとうございました。ちゃんとお家に帰れましたでしょうか?(中略)など…心配です。気をつけてくださいね!頑張る力を今日もありがとうございました!!明日からはずっと雨マークなので、お越しくださる皆さんが新歌舞伎座さんに無事に来られるように、帰りも何事もなくお家に着けますようにと願っています。どうぞお気を付けていらしてくださいね!お待ちしています(^^)今日はマシンガンズの滝沢さんが新歌舞伎座にやってきた!祝☆初日。でも明日千穐楽 笑。たった2日間、3公演ですが、明治座に続き明日もよろしくお願いしますね♡そして早いもので、明日の昼の部が終わると折り返し!ほんと寂しいなぁ(>_<)頑張ります!そして…♡楽しみますっ(≧∇≦)(水森かおりブログより)

 

 

岩佐美咲インスタより

 

「東京節 パイノパイノパイ」~大正浪漫溢れる時代の流行歌~

水森かおり公演より

 

明治座と新歌舞伎座の水森かおり公演で舞台冒頭と最後に流れるこのミュージカル風の歌、大正浪漫を感じさせる情緒を持ちながら、大変調子よく楽しい歌です。振り付けも加わって舞台を華やかなムードに彩ってくれます。冒頭でこの歌が流れると何が始まるんだろう、何か始まりそうだというワクワクした気持ちになります。ラメチャンタラ ギッチョンチョンで パイノパイノパイ♪という錆の部分が印象的で、ここの振り付けが私は大変好きです。岩佐美咲さんはAKBで鍛えたキレッキレのダンスで私たちを魅了してくれます。出演者に方々は多分相当練習いたのではないかと思わせる素晴らしいチームワークで舞台を盛り上げてくれます。私はこの歌の題名を知らなかったのですが、とても気になっていたので調べてみました。調べてみるとサビの歌詞通り「パイノパイノパイ」という題名の歌だと和かt利ました。このラメチャンタラ ギッチョンチョンで パイノパイノパイ♪や大正浪漫の時代の流行歌について書いてみたいと思います。ことについて書いてみたいと思います。なお劇中で使用している歌詞はこれと同じものではなく、この舞台のストーリーに合わせたものに変更していると思います。ここでは元の歌詞について当時の時代背景と照らし合わせながら説明したいと思います。

パイノパイノパイ」は演歌師添田知道(添田さつき)によって作詞され大正時代に流行した俗謡である。パイのパイのパイ東京節ともいう。1918年発表。元々のメロディーは、ヘンリー・クレイ・ワーク作曲の「ジョージア行進曲」(Marching Through Georgia)である。同曲は添田によって作詞される以前から、1892年に「ますらたけを」の題で国文学者・東宮鉄真呂の作詞による軍歌が販売されたり、救世軍が街宣活動で演奏するなど広く親しまれていた。これに添田が改めて歌詞をつけたものが「パイノパイノパイ」である。資料によっては作曲者も添田知道(添田さつき)や神長瞭月とされていることがあるが正確ではない。日本では原曲よりも「パイノパイノパイ」での知名度が高いため、ブラスバンドがジョージア行進曲を演奏したところ、卑俗な歌を演奏するとはいかがなものかと苦情が来たというエピソードもある。

売文社に勤めていた添田がある日「のんき節」の掲載許可を貰いに父・添田唖蝉坊の元を訪ねると気まぐれに、演歌を一つ作ってみないかと言われた。当時流行りつつあった洋食屋のメニューを羅列したような仮歌であったが、唖蝉坊がメロディーを口ずさむと、幼少期に神奈川県大磯の実家に預けられていた時に遊び仲間から「ますらたけを」のメロディーで囃し立てられた記憶が急に蘇り、小説家志望で歌は嫌いでなかったこともあり、作詞経験はないがつい釣り込まれてしまった。その席上、唖蝉坊にはどうせ浮世は出鱈目だという人生感があり、口癖になっていてその場でも出た。そうして「デタラメ」が「ラメ」となり「ラメチャン」となって囃子言葉はスラスラと決まり、全体は宿直の一晩で書き上げた。このとき添田知道はわずか19歳だった。

後の時代にもなぎら健壱ザ・ドリフターズソウル・フラワー・モノノケ・サミットによってもリメイクされ世相や政治を風刺する際に替え歌が歌われたりなど、今でも健在である。なお、3番に出てくる「市長のいうことよくきいて豆粕食うこと痩せること」とは、当時米価が高騰しを買えなくなっていた市民に対し、東京市長田尻稲次郎相場師を取り締まるどころか代用食をあてがうことを暗愚だとする政治批判である。後に「自宅の階段を二段踏み外しただけのことで亡くなり、豆粕で栄養不良だったんだろうなどと豆粕を食わされた市民から言われたのも、気のどくながら詮方なかった」と添田に評されている。また、4番に出てくる「ボロ電車」とは当時唯一の交通機関であった東京市電を冷やかしたものである。時節が第一次世界大戦後のインフレ期にあり、「平和節」にあるように物価が猛烈に高騰したことから「倍の倍の倍」というもじりもあった。(以上ウィキぺティア参照、一部引用)

 

 

東京節 パイノパイノパイ 歌詞の意味

 

歌詞では、丸の内や帝国劇場、浅草寺など、大正時代の東京の町や建物の名前が歌い込まれている。歌い出しは「東京の中枢は 丸の内 日比谷公園 両議院」。写真:大正時代の丸の内。右は日本最初のオフィスビル三菱一号館。『東京節(パイノパイノパイ)』の歌詞は5番まであるが、代表的な1番の歌詞を次のとおり引用して意味を解説する。なお先ほども書きましたように劇中で使用している歌詞はこれと同じものではないと思います。ここでは元の歌詞について説明します。

東京の中枢は 丸の内
日比谷公園 両議院
いきな構えの 帝劇に
いかめし館(やかた)は 警視庁

諸官省ズラリ 馬場先門(ばばさきもん)
海上ビルディング 東京駅
ポッポと出る汽車 どこへ行く

ラメチャンタラ ギッチョンチョンで
パイノパイノパイ
パリコト パナナで
フライ フライ フライ

<引用:『東京節(パイノパイノパイ)』1番の歌詞より>

コーラス部分の「ラメチャンタラ ギッチョンチョンで パイノパイノパイ」は、日本の民謡の囃子言葉(はやしことば)のように、歌の調子を整える意味のない言葉。

「ラメチャン」の「ラメ」は、「デタラメ」の「ラメ」に由来している。

「ギッチョンチョン」は、お座敷歌『ぎっちょんちょん』から転用されたものか。

「パイ」は、大正時代の日本で当時新しかった洋食の一つ。後述の「フライ」も同様。

「パリコト」の「パリコ」とは、1918年に終結した第一次世界大戦の戦後処理として、1919年に締結されたパリ講和会議を意味している。日本からは元老・西園寺公望が全権大使としてパリに派遣された。

「パナナ」とは、果物の「バナナ」をもじったものだろうか。当時はまだバナナは貴重品で、一般庶民には高嶺の花だった。

「フライ フライ フライ」は、大正時代の日本で流行した洋食の一例を取り上げたものと思われる。当時は、ポークカツレツ(とんかつ)、コロッケ、カキフライ、エビフライなどのフライ物が流行っていた。

『東京節(パイノパイノパイ)』が発表される前年の1917年(大正6年)には、コロッケを題材にしたコミックソング『コロッケの唄』が流行している。

 

挿絵:浅草六区を描いた絵はがき(出典:ブログ「東京ワンダーランド」)

 

大正浪漫あふれる時代の名曲・流行歌まとめ

 

大正時代に作曲された有名な童謡・唱歌、大正時代に浅草オペラなどで流行したオペラの名曲、大正時代に歌われた流行歌など、大正ロマンを感じる名曲まとめ。昭和から平成・令和へと、時代を超えて歌い継がれる有名な大正時代の歌をピックアップした。

 

芸術座の流行歌

チューシャの唄

大正3年(1914年)に発表された日本の歌謡曲。歌詞の「カチューシャかわいや わかれのつらさ」は爆発的な流行語となった。

 

ゴンドラの唄 いのち短し 恋せよ少女

大正4年(1915年)に行われた劇団公演の劇中歌
さすらいの唄
行こか戻ろか オーロラの下を ロシアは北国 はて知らず
城ヶ島の雨 北原白秋
北原白秋が生涯愛した三浦半島・城ヶ島の情景
大正時代の流行歌

 

宵待草 よいまちぐさ

大正6年(1917年)に初演された歌曲。千葉県銚子市での儚いひと夏の恋を歌った竹久 夢二の原詩に曲をつけたもの。

 

浜辺の歌

大正5年(1916年)に発表された日本の歌曲。あした浜辺を彷徨えば 昔のことぞ忍ばるる。

 

コロッケの唄

コロッケ普及に貢献した大正時代のコミックソング

 

花嫁人形

大正12年(1923年)に発表された日本の抒情歌。

 

朧月夜 おぼろづきよ

大正3年(1914年)発行の「尋常小学唱歌」に初めて掲載された唱歌。

 

美しき天然

明治後期に発表され、大正・昭和初期に「チンドン屋」の定番曲となった。
東京節(パイノパイノパイ)
大正時代に流行したコミックソング。原曲はアメリカ歌曲『ジョージア行進曲 Marching Through Georgia』。
じんじろげ 歌詞の意味・由来
歌詞の一部は大正時代の流行歌・俗謡が使われている

 

鉄道唱歌

書籍は明治後期に出版され、大正初期までに総計2000万部を売り上げたという。

 

月の沙漠(砂漠)

歌詞は大正12年発行の雑誌で発表された。
浜千鳥
大正9年(1920年)の雑誌「少女号」に掲載された童謡。
冬景色
大正2年(1913年)刊行の「尋常小学唱歌」で発表された文部省唱歌
浅草オペラ関連
 
恋はやさし野辺の花よ
大正時代にブームとなった浅草オペラの歌謡曲。原曲はオペレッタ「ボッカチオ」の劇中歌。
ホフマンの舟歌
オッフェンバック作曲のオペラ「ホフマン物語」第4幕の劇中歌
女心の歌
ヴェルディ作曲のオペラ「リゴレット Rigoletto」第3幕のカンツォーネ

 

天国と地獄(地獄のギャロップ)

大正3年(1914年)に帝国劇場で初演されたオッフェンバック作曲のオペラ「地獄のオルフェ」劇中曲。フレンチカンカンの曲として有名な他、日本ではカステラの文明堂CMソングとして知られている。
北原白秋作品

 

この道

原詩は大正15年(1926年)発行の雑誌「赤い鳥」に掲載された。
ペチカ
大正13年(1924年)刊行の唱歌集に掲載された。雪の降る夜は楽しいペチカ ペチカ燃えろよ お話しましょ。

 

からたちの花

大正14年(1925年)発表。からたちのそばで泣いたよ みんなみんなやさしかつたよ。

大正時代の主な出来事

 

大正時代(1912年7月30日から1926年12月25日まで)の主な出来事

大正3年(1914年) 第一次世界大戦勃発

大正6年(1917年) ロシア革命によりソヴィエト連邦が成立

大正7年(1918年) 鈴木三重吉が童話と童謡の児童雑誌「赤い鳥」創刊

松下幸之助が大阪市に松下電気器具製作所(現:パナソニック)を設立

大正8年(1919年) 宝塚少女歌劇団が発足

7月7日の七夕にカルピスが販売開始。パッケージの水玉は天の川をイメージ。

大正12年(1923年) 関東大震災発生(9月1日)

ウォルト・ディズニー・カンパニー創立

大正13年(1924年) 宝塚大劇場が完成

大正14年(1925年) 日本初のラジオ放送始まる

パイノパイノパイの歌の話から思いがけなくいろいろ調べていると、大正浪漫の時代の情景がよみがえってきました。今なお受け継がれよく耳にする楽曲も多いことに気づきました。西洋の文化が流入してきたころの華やかなりし東京、そこには新しい文化に対するあこがれと、経済成長に伴う高揚感が満ち満ちています。しかしながらその裏では、この夢のような時代に乗れない民衆も多くいたことも事実です。大正浪漫の時代の明と暗、水森かおり公演ではこのころの時代背景をよく描写しております。次に書くのはこの大正浪漫に時代と円城寺かおりの役柄のことです。この舞台の時代背景を読み取ることによって、この公演に対する認識がより深まれば幸いです。

 

 

水森かおり公演~大正浪漫の時代 水森さんと円城寺かおり~

 

大正ロマンは、大正時代の雰囲気を伝える思潮や文化事象を指して呼ぶ言葉である。しばしば大正浪漫とも表記されるが、「浪漫」という当て字は夏目漱石によって付けられたとされる。19世紀を中心にヨーロッパで展開した精神運動である「ロマン主義」の影響を受け、大正時代の個人の解放や新しい時代への理想に満ちた風潮にかぶせて、このように呼ばれるようになった(日本におけるロマン主義は明治末期に始まり、大正初期に自然主義への転換で終わりを迎える)。1920年(大正9年)高橋是清の家族。パラソルやカンカン帽など洋風アイテムを取り入れたモダンな装い。大正時代は明治と昭和に挟まれ、15年と短いながらも国内外が激動の時代であった。日本では2度の戦勝(日清日露)を経て帝国主義の国として欧米列強と肩を並べ「五大国」の1国ともなり、これらの国から誘われ第一次世界大戦にも参戦、勝利の側につき国中が国威の発揚に沸いた時代である。

西欧先進国の産業革命からの影響を受けて、明治の45年間をかけて国内での工業化も進み経済は着実な発展を遂げ、流通や商業が飛躍的に進歩した。鉄道網の形成や汽船による水運が発達、これと並行して徐々に町や都市の基盤が形作られ、さらに大正に入ってからは近郊鉄道の敷設、道路網の拡大や自動車・乗り合いバスなどの都市内交通手段の発展により都市化が促進された。録音や活動写真の出現、電報¥電話技術の発達、そして新しい印刷技法による大衆向け新聞・書籍・雑誌の普及など、これらの新しいmrディアによって文化・情報の伝播も拡大的に飛躍した。戦勝による債務国から債権国家への転換により経済は爆発的に拡大し、明治以降の経済の自由化とともに個人の立場が向上した。

岩佐美咲TikTokより                     辰巳ゆうとインスタより

今回の明治座公演でもこの大正浪漫の華やかなりし東京の情景を浮かび上がらせています。主人公の円城寺かおりは新聞記者を目指す女子大生。女性の自立、社会進出をテーマにしていますが、就職希望先が新聞社rというところもこの大正浪漫の時代を象徴する設定であると思います。明治時代は男尊女卑、円城寺かおりにとってもおじいさまの存在は絶対的であり、この舞台でもかおりのことを何でも決めて支配しようとする、このころの男性の姿を現しています。しかし、大正デモクラシーによって、欧米からの民主主義的な空気が日本にも伝わり、女性も次第に自立や社会進出を目指そうとする気風が生まれます。円城寺かおりはこのころの女性の心情を強く反映した人物なのだと思います。

明治座HPより

西洋文化の影響を受けた新しい文芸・絵画・音楽・演劇などの芸術が流布して、思想的にも自由と開放・躍動の気分が横溢し、都市を中心とする輸入物愛好、大衆文化や消費文化が花開いた。かおりのはかま姿や、出演者の衣装もこのころの大正モダン的芸術性を反映する和洋瀬中的な表現なのだと思います。また医者の使う道具も西洋のものであることを強調し、電話をかけるシーンもあって、大正時代の大都市の文化指向をよく表しているのだと思ます。芸術作品にはから影響を受けたものも多いとのこと。知識人においてはアール・ヌーボーやアール・デコ、表現主義など世紀末芸術個人主義理想主義が強く意識され、新時代への飛躍に心躍らせながらも、同時に社会不安に通底するアンビバレントな葛藤や心理的摩擦もあった。昭和の時代にかけて、自由恋愛の流行による心中・自殺や、作家や芸術家の間に薬物や自傷による自殺が流行するのも、この頃からであるとのこと。

この公演の時代設定は正確には何年ころかはよくわからないが、大戦後の恐慌や関東大震災もあり、経済の激しい浮き沈みや新時代への急激な変化に対応できないストレスも顕在化してくるという、大正時代の負の側面も表現していると思います。巨大化する会社があったり、富裕層が拡大する一方で、その高揚感に乗れない、大衆や貧しい個人商店。かおりが就職しようとする新聞社も借金を抱えていたり、タツヤやみさきの親が活動する芝居小屋の芸人たちも借金に苦しんでいる。作者の池田さんは、華やかなりし大正浪漫の時代とは裏腹に、個人や芸術家の心の葛藤や自殺などの問題という表裏一体の時代背景も表現したかったのではないでしょうか?ここには一種の大正浪漫へのおこがれと悲哀、抒情性をも見て取れるのであります。

大戦景気や投機の成功で「成金」と呼ばれるような個人も現れ、立身出世の野望が実業の方面に向かっても開かれた。中流層には「大正デモクラシー(民本主義)」が台頭し、一般民衆と女性の地位向上に目が向けられた。水森かおりさんは円城寺かおり役ははまり役であると思います。富裕層の家の令嬢であるかおりは水森さんにとっては未知の世界でありますが、かおりの接する他の役どころは必ずしも富裕層の家柄ではない。下町育ちである水森さんは歌手活動においても偉ぶらず、もてる考えは一般的な人の気持ちに近いお方です。舞台での役でも親身になってみんなと問題を解決しようとする、令嬢でありながらそんな優しい心を持った女性を見事に演じています。またタツヤとの二人だけのシーンで大陸へのあこがれの話をしたり、ロマンチックなムードになるのも、この時代の日本の西洋や自由恋愛へのあこがれ、女性としてのかおりの魅力が引き出されて素晴らしいと思います。

水森かおりブログより

「そもそも「令嬢」という段階でどうしようと思って。何しろ自分は下町育ちで、おてんばに育ってきたので、お嬢様でもない。ましてや女子大生と言われて、四半世紀以上も前じゃんと思って(笑)。まぁでも、逆になり切って、振り切って、割り切って、楽しみながらやれたらいいなと思っています。お嬢様といっても、トラディショナルなお嬢様ではなくて、社会進出をしたいというすごくパワフルな女の子の役なので、そこら辺は自分らしくできるのかな。お嬢様に見えるか、女子大生に見えるかということがとにかく心配ですが(笑)、それも含めて笑ってもらえればいいですし、楽しみながら自分自身もやれたらなと思います」と水森さんは舞台に入る前にコメントされていました。
 

また「今までの劇場公演でやらせていただいたときは、昭和30年代の現代劇ばかりで。今回のように、時代背景が全く違う世界をやるのは初めてなので、その点もすごく楽しみですね。衣裳やセットはどうなるんだろうと、楽しみにしています」とも。水森さんにとっても今までの現代に近いお話とは違って、大正時代は時代背景が全く違っていて、舞台を迎えることを興味深く楽しみにされていたようです。脚本を読まれた感想としては、「女子大生というのが、まだちょっと小っ恥ずかしいんですが……石倉(三郎)さんや三林(京子)さんなど、大先輩で芸達者の方々に囲まれているので。とお話しされていました。水森さんのはかま姿や女子大生役というのもなかなかないことだと思うので、その意味で観る側にとっても貴重な舞台経験ですね。

明治座ツイッターより

また水森さん「とてもテンポが良くて、気軽に、楽しく見ていただけるお芝居だなと思っています。いい意味で、難しいことを考えなくていいお芝居なので、すごく楽しいんじゃないかな」とも語っています。いわゆるドタバタ喜劇なのですが、よくあるようなギャグ的な笑いをとる劇でもしっやかめっちゃかのドタバタとも違う。そこには明治座という極めて文化的な場所にふさわしい気品と風情があります。笑い一つとっても無味仮想なものではなく、人々を和ませる人間的な温かみがあります。大正時代という文化背景を難しく考えなくても、その時代の文化やユーモアをわかりやすく伝えて、素直に笑うことができる、そんな舞台になっていると思います。

水森かおりブログより

大正ロマン」は、新しい時代の萌芽を示す意味合いから、モダニズム(近代化)から派生した「大正モダン」という言葉と同列に扱われることもある。「大正モダン」と「大正ロマン」は同時代の表と裏を表象する対立の概念であろう。在位の短かった天皇の崩御により、震災復興などによる経済の閉塞感とともにこの時代は終わり、世界的大恐慌で始まる昭和の時代に移るが、大正モダンの流れは断絶することなく昭和モダンの時代へと引き継がれることになるのであります。

 

7/5からは水森かおり公演 新歌舞伎座が始まります。明治座の時と同じように巨大衣装と水森さんらしい舞台を見ることができると思いますごこれまでリリースだれた当地ソングの数々や岩佐美咲さん、辰巳ゆうとさんとの素晴らしいコラボレーションとトークの掛け合いも聞くことができます。そのひそひその日で舞台の雰囲気もお客さんお反応も違って、何回観ても楽しむことができます。大阪公演開幕まであと少しとなりますが、皆さんぜひこの貴重な一期一会の舞台を観にいらしていただけたらと思います。出演者、スタッフの皆さん、明治座での10日間お疲れさまでした。お越しいただいた皆さんありがとうございました。それではみなさん新歌舞伎座でお会いしましょう!