形態の整然とした規則正しさは、対象に帰せられて対象の概念となる。
それだからこの規則正しさという性質は、対象を一個の表象のなかに収め、また表象に含まれている多様なものを対象の形式に関して規定をするために欠くことのできない条件である、そしてかかる規定が即ち認識における目的であり、また認識に関して常に適意と結びついているのである(たとえ意図が単なる蓋然的なものにあるにせよ、およそ意図の実現には必ず適意が伴うのである)。
しかしそうするとかかる適意は、問題を満足に解決したことに対する是認にすぎなくなり、心的能力〔構想力と悟性〕が互に調和しつつ、我々が美と名ずけるところのものによって自由にかつ不定的-合目的に楽しむことにはならない。
なお心的能力がこのような仕方で楽しむ場合には、悟性が構想力に仕えるのであって、構想力が悟性に奉仕するのではない。