これは一見、一部で全部を判断するような質問に聞こえますがそれなりに面白い質問です。 中国人でもそれぞれ好む性格は異なりますが一つの社会として理想的に目指す性格はあるからです。 例えば、アメリカ人は積極的で、アグレッシブな性格を理想とします。 だから何事も“Under Control”に置くことが美徳です。 そしてこれが米国の外交政策の限界でもあります。 自国でコントロールを握る為なら他国の主権侵害も平気に侵すからです。

こういった性格は達弁であることが重要です。 自分の意思を上手く、強く表現すること。 

 

これに比べて韓日の人たちは口が上手い人はあまり好みません。 

面接でペラペラ喋る人より口が重い人に気が向きます。 なりより信頼できそうな印象があるからです。 では、中国人はどんな性格の人を好むんでしょうか?

 

中国語で「随便(スイビえン)」という言葉があります。 文字通り、便意に随うという意味になりますが中国語のニュアンスですと“束縛されず、気のままに随う”という意味に近いです。 中国人はスイビエンな人が好きです。 他人に“間隔”を感じさせない、一緒にいて楽に感じさせる人。韓国人は年配の人に対する礼儀を重視します。 (韓国ドラマとかで年配の人の前で首を回してタバコを吸ったり、お酒を飲んだりする場面を見た方もいるかも) 私なんかもアメリカに来たばっかりの時、学校の先生に“Hi!”と挨拶することがあまりにも物足りない気がして、“Hi!”と言いながら45度頭を下げた覚えがあります。 中国人も勿論、韓国人の礼儀正しさを新鮮と思うし、同じ儒家国家として感心しますが礼儀に拘りすぎて雰囲気が固くなり、気まずくなることを恐れます。  

 

これでもしかしてアメリカ人の自由奔放な性格を連想する方もいるかもしれません。しかし、中国人のスイビエンとは違います。 例えば、アメリカでも初対面の人に家族のことを細かく聞くことは失礼です。 自分のプライバシーに敏感だからです。 私的空間はお互いに侵害しないという暗黙の約束があります。 中国人は初めて会った時から“あんたの親は何をする人?”;

"結婚はしたか?”等聞くのは極めて自然なことです。 相手に対する関心の表現だと思います。

 

勿論、気のままに随うことはそう簡単ではありません。スイビエンの度が過ぎると「太随便」、即ち「自分勝手」になるからです。 周りの空気を読む能力や相手の気持ちを配慮する能力が必須となります。  こういった能力を持つ人を中国人は「情商(EQ)」が高い」と言って、IQが高い人よりよっぽど高く評価します。

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