【努力だけでは説明できない?】算数が苦手な子どもの“脳のクセ”をスタンフォード大学が解明
アメリカの Stanford University の研究で、
算数が苦手な子どもは「努力不足」ではなく、問題に向き合うときの“考え方のクセ”や“脳の働き方”が違う可能性が示されました。
一般の人にも分かるようにポイントを整理します。
① 算数が苦手な子はどれくらいいる?
研究や過去の調査によると
算数につまずく子どもは約4〜14%
つまり
最大で約7人に1人
と推定されています。
しかも重要なのは
-
IQが低いわけではない
-
努力していないわけでもない
という点です。
② 研究で行われた実験
研究では子どもを
-
算数が苦手なグループ(下位25%)
-
それ以外のグループ
に分けました。
そのうえで
脳の活動を functional Magnetic Resonance Imaging(fMRI)
で測定しながら
「どちらの数が大きいか当てるゲーム」
を行いました。
例
簡単
-
2 と 7
-
●● と ●●●●
難しい
-
6 と 7
-
●●●●●●●●●●● と ●●●●●●●●●●●●
しかも
数字は一瞬だけ表示され、すぐ答える必要があります。
③ 意外な結果:正解率はほぼ同じ
驚くことに
正解率自体は、算数が苦手な子と得意な子でほとんど差がありませんでした。
しかし違いがあったのは
問題への向き合い方(思考の調整)
でした。
④ 算数が得意な子の特徴
得意な子どもは
①問題が難しくなると
自然に
「慎重モード」
に切り替えます。
つまり
考えるスピードを落とす
のです。
②ミスした後
さらに
次の問題をゆっくり解く
ようになります。
つまり
自分のミスから学んで戦略を変える
のです。
⑤ 算数が苦手な子の特徴
一方、苦手な子は
-
問題が難しくなっても
-
ミスをしても
同じペースで答え続ける
傾向がありました。
つまり
作戦を調整する力が弱い
可能性があります。
⑥ 脳の働きの違いも見つかった
研究では脳の活動にも差がありました。
特に関係していたのは
実行機能の脳
middle frontal gyrus
役割
-
注意をコントロール
-
慎重に考える
算数が苦手な子では
活動が弱い傾向
がありました。
ミスを検知する脳
anterior cingulate cortex
役割
-
ミスに気づく
-
行動を修正する
こちらも
活動が低い傾向
がありました。
⑦ なぜ「数字の問題」で差が出るのか
面白いのは
丸の数を比べる問題では差が小さい
ことです。
理由は
丸の問題
直感で判断できる
例
「●●●●と●●●どっちが多い?」
数字の問題
脳で次の処理が必要
-
「7」という記号を見る
-
「7という量」を思い出す
-
問題の難しさを判断
-
ミスしたら作戦変更
つまり
数字は脳の処理が複雑
なのです。
⑧ この研究が示す重要なこと
今回の研究が示しているのは
算数の苦手さ=努力不足ではない可能性
です。
むしろ
-
慎重さの調整
-
ミス後の立て直し
-
数字→量の変換
といった
脳の処理のクセ
が関係している可能性があります。
まとめ(超シンプル)
この研究を一言でいうと
算数が苦手な子は「能力が低い」のではなく、「考え方の調整の仕方」が違う可能性がある
ということです。
そのため教育では
-
ドリルを増やすだけ
-
努力を求めるだけ
ではなく
思考の調整力を育てる方法
が重要になる可能性があります。