猫は世界で最も影響力のある外来捕食者?最新研究の衝撃

私たちにとって猫はとても身近で愛らしい存在です。
しかし一方で、屋外で自由に行動する猫(野良猫・外猫)は、

世界的に生態系へ大きな影響を与える侵入性捕食者(外来肉食動物)

であることが指摘されています。

今回紹介する論文は、猫が捕食している動物の種類を世界規模で調べた研究です。


◆研究の目的

この研究では、

「猫がどれほど多くの生き物を食べているのか」
「絶滅危惧種への影響はどれほどか」

を評価するために、猫の捕食対象を網羅的に分析しました。


◆猫が食べていた種は2,084種

研究の結果、猫が捕食していると確認された生物は…

2,084種

にも及びました。

 

そのうち、

347種(約16.7%)が保全上問題のある種(絶滅危惧種など)

でした。

 

つまり猫の獲物の約6匹に1匹は、守るべき希少な生物ということになります。


◆島では影響がさらに深刻

特に注目されたのが島嶼部です。

研究では、

島では大陸の3倍も多くの絶滅危惧種が猫に捕食されている

ことがわかりました。

島の生き物は外敵に弱く、逃げる能力が低い場合が多いため、猫の影響を受けやすいのです。


◆猫が食べる動物の約90%は鳥・爬虫類・哺乳類

捕食される生物の内訳は次の通りです。

  • 鳥類

  • 爬虫類

  • 哺乳類

これらで全体の約90%を占めていました。

一方で、

  • 昆虫

  • 両生類

は比較的少ない割合でした。


◆鳥の約9%が猫の食事に含まれている

さらに驚くべき数字があります。

猫の食事記録の中に含まれていた割合は…

  • 全鳥類の約9%

  • 全哺乳類の約6%

  • 全爬虫類の約4%

つまり、

地球上の鳥の約10種に1種が猫に捕食されている

という規模になります。


◆ほとんどは小型動物だが、大型も食べる

捕食される動物の97%は、

体重5kg未満の小型動物

でした。

ただし例外として、もっと大きな動物が捕食されるケースも確認されています。


◆実際はもっと多い可能性もある

研究者は、

今回のデータは「まだ完全ではない」と述べています。

種数の増加曲線が頭打ちになっていないため、

猫が捕食している種は実際にはさらに多い可能性がある

と考えられています。

つまりこの推定は控えめな数字だということです。


◆結論:猫は「極端なジェネラリスト捕食者」

研究の最終的な結論はこうです。

猫は特定の獲物に依存しない、

極端に幅広い生物を捕食する“超ジェネラリスト捕食者”である

ということ。

この特性が、生態系への影響を非常に大きくしています。


◆まとめ:猫と自然をどう共存させるか

この研究は、

猫を「悪者」にするためではなく、

生態系保全と共存のために現実を理解する必要がある

ことを示しています。

特に島国である日本では、

外猫・野良猫問題は自然保護と直結する重要なテーマです。