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アジアの架け橋を目指す、上海で働くアジア人総経理のブログ

上海佳奈国際貨運代理有限公司
雅奈(上海)国際貿易有限公司 総経理。
日本で生まれ、韓国で学び、中国で働く アジア人44歳。 

中国での実践ビジネスを通じ、ビジネスマインド、本にはのらない現地の生の会話や情報を、本音でアウトプットするブログ


今日本は、対中国に置いて尖閣諸島/魚釣島、対韓国に置いて竹島・独島の問題でてんやわんやの状態ですね。


この問題について政治的観点の発言をここでするのは、私のブログの趣旨から外れるためできるだけ抑えながら、中国に於ける物流現場の状況や、輸出入への影響の観点からみた私見を書いて見ようと思います。

ちょっと業界的な内容になりますので、興味がない人には少し退屈な記事かもしれませんが・・。



以前、尖閣・魚釣の問題が明るみに出て、中国はそれに対する措置としてレアアースの輸出制限を打ち出したことは記憶に新しいと思いますが、それによって日本企業としても多くの企業が打撃を負いましたよね。


現状、日本の 「対中国」 の輸出入規模は、2011年データで輸出入共にそれぞれ全体の約20%を占め、輸出入額もそれぞれ約13~14兆円、総額にして26~7兆円の規模となっています。


ちなみに対アメリカで輸入9%、輸出15%となっており、一国の取引としては中国が一番規模が大きい市場です。
まぁ、それは感覚的にわかりますね。



図表 日本に於ける輸入・輸出額の相手国・地域別内訳 (2011年)



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(注1)アジアNIES:韓国、台湾、香港、シンガポール、ASEAN:東南アジア諸国連合加盟10カ国、EU27:欧州連盟加盟27カ国、中東:サウジアラビア、クウェート、カタール、アラブ首長国連邦の4カ国

(注2)百分率及び輸出入金額は全て四捨五入表示。
(出典)財務省貿易統計

(三菱UFJリサーチ&コンサルティング ホームページより)



ところで、このレアアースの輸出規制問題に対する日本に於ける影響は、輸入額でみれば2010年度で約150億円規模の輸入量だったとのことで、それが止まったとしても総額的には大げさに映らない印象ですが、問題はこのレアアースが、埋蔵量は世界中でも中国は30%規模 (ちなみにアメリカにも15%、他の地域でも埋蔵地域がある)にも関わらず、生産している割合は中国だけで97%と、ほぼ独占状態であったとのこと。




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当時のニュースで知っている方も多いと思いますが、レアアースは携帯、パソコン、モーターなどの電子部品内部に多く使われ、日本での多くの電子関連商品の生産に影響を及ぼしたとなると、その関連総額は相当なものだったと想像するに堅くありません。


中国は、対日本(いやおそらく他の諸外国も)に対して、 心臓部へ繋がる血管をほんのちょっと、ピッとつまむように、小さくても、止めると致命的で影響のある外交カードを把握し、カード切るタイミングに長けているという印象が強いです。

となると、次にどういうアイテムをカードとして切ってくるのか気になるところですが、日本については対中国の貿易比率が20%もあれば、どこをつままれても痛いのは確かでしょう。

ただ、外交的な効果を考えると、いま現状は韓国との睨み合いが盛り上がっているため、あえて今のタイミングでは大きく仕掛けていく様子は無いように思います。

相手にプレッシャーを与える目的の駆け引きならば、針でピッと指先を挿すだけで痛みを充満させたいわけなので、今は韓国にむこうずねを蹴り上げられて他の痛みが大きい時に仕掛けても、有効なタイミングではないと踏んでいるかもしれません。


日本の報道から、実際現場の雰囲気はどうなんだと言うところですが、各地に置いてデモの報道はいくつかあるようですが、ビジネス上ではこの問題に絡めての影響はあまり感じられませんし、実際にこちら(上海)でも税関関係者、通関関連企業、運送関係企業にヒアリングした感じでは、若干緊張気味に状況把握に敏感な感じではあるものの、輸出入の現場実務において、影響がある感じも受けてはいません。

敷いていえば、対日本貨物に関する輸出入の税関検査の率が上がっている噂はありますが、それも本当は根拠に薄く思えます。

時期的に総書記の交代を控えて全体の緊張感が高いという話も含め、尖閣・魚釣の問題との関連性はそう、と言えばそう、そうじゃないと言えばそうじゃない、あたりの微妙なイメージです。 



ただ、やはりなんだかんだといっても 「貿易政策」 自体は、やはり 「外交」 の大きなディールカードです。

貿易と物流は切って切れないセットのものですから、業界の人間としてはやはり行く末が気になります。
ましてや中国在住の者にとっては・・。

日本の 外交の上手い下手が、海外にいる企業にも大きく影響することは事実ですので、うまく収束してくれることを願いますが、政治政策に対する派手な私見は「皮肉」が先行しそうですので、オフィシャルブログ上ではやめておきましょう。(笑)


実務的な 「ニュース」 がありましたら随時書いていきます。