GROW | アジアの架け橋を目指す、上海で働くアジア人総経理のブログ

アジアの架け橋を目指す、上海で働くアジア人総経理のブログ

上海佳奈国際貨運代理有限公司
雅奈(上海)国際貿易有限公司 総経理。
日本で生まれ、韓国で学び、中国で働く アジア人44歳。 

中国での実践ビジネスを通じ、ビジネスマインド、本にはのらない現地の生の会話や情報を、本音でアウトプットするブログ

GROW という単語ご存知ですか。
(結構長文、ごめんなさい)

英単語的には「育つ、成長する」という意味ですが、

コーチングの世界では、相談の進行手段で使われる一つのルールだそうです。

正解を先に言ってしまうと、

GOAL
REALITY
OPTION
WILL

の頭文字ですが、それぞれ

G 目的をはっきりさせ、
R 現状を把握し、
O 方法・手段を決めて
W (いつから)実行するか

という段取りになります。

この手順で話を進めると、
本題の引き出しと、
行動に移す具体的方法を引き出すまでの
時間が短縮されます。


どういうことか!?ということを
今から説明しますね。


例えば以下のような会話があったとします。
(まずはよくある一般的パターンから)


人の相談に乗るときに、よく

「どうしましたか?」
「何があったの?」

という質問から入りますが、これだと感情が入っている相手は

「実は、あーしてこうしてたら、こうなって、
するとどんどん、こうなって・・・・(延々)
もうどうしたらいいかわかりません!」


相談役はこの手の話を一通り聞いた後で、


「あーそれは大変でしたね、なぜそんなことになったんですか?」


すると答えます。

「それはこうして、あーして、こうしたら、
急に相手がこーんな感じで・・・(延々)」 


とドンドン話が感情的に、
同じ話しも何度か繰り返され
それを散々聞いた後で、

「で、結局どうしたいんですか?」


「もー、こうしてあーして、・・・・・(延々)」


収集がつかなくなって、こちらからまとめてあげる・・・


「要はこうこう、こうして欲しい、ということですね」

「そーなんです!」

とやっと目的が現れます。


これでも結論が見えた時はまだましで、
仮に「そーじゃないんです!!」と言いだしたらもう
最悪です

(延々)

で最後にやっと、

「じゃ、こうこうこうすれば如何ですかね?・・・・・」

という流れです。

なんかドタバタドラマのパターンですよね。
情景も浮かぶようです。




次に、同じ相談に対して質問の順番をGrow式に
ちょっと工夫してみます。

次の会話を想像してみてください。

例えば相談に来た人が感情が大分高まっているとして、

「こんにちは! 今日はどのようなお手伝いをお望みですか?」
或いは「おお、どしたの? 落ち着いて、なんかあったみたいだけど、僕に何かできることある?」

こう切り出すと、

「実は詐欺にあったんですが、なんとかお金を取り戻したいんです、良い方法はないでしょうか?」

とか、「あいつを懲らしめてやりたいんだけど手伝って頂戴!」

という感じです。

「えぇ!、詐欺ですか、それは大変でしたね。
 それは一体どんな詐欺に遭われたんですか?」

「懲らしめるって!まぁ、それは話しを聞いてからという事にして、一体なにがあったの?」


「実はこうこうこうで・・・・」


「なるほど、それでは一度これこれこういう風に、相手の反応を見ましょうか」

「そうなのか、でもそれだとあんまり懲りないよ、もっとこうこう、こうしちゃえば」

最後に、

「では早速準備を始めましょうか、まず始めに・・・・」

「とりあえずは仲間を集めようよ!」


て感じですね。

あまりにああ、とか、こうこう、とか書きすぎて、逆にわかりにくかったかな(笑)


要は、話の情景をイメージして欲しいんですが、
前者と後者では、全体のまとまりを付けるまでの
「時間」が、後者の方が短くまとまっていると
想像できませんかね。

しかも、感情的になるはずの相談者が、
ある程度冷静を保ちながら、状況が整理されています。


このスッキリ感の違いが、

・ 一般的な会話の流れと
・ 先ほどのGROWの違いです。



前者では、始めに

「現状把握」から入ります。
だいたい人は「相談」にくる時点で、何かしら悩みがある訳
なので、感情的になっている場合も含まれます。

感情が高ぶっている人に、はじめから思いの丈を
話させると、支離滅裂になることもしばしばでしょう。

そうなると話のゴール設定までに、何度も遠回りします。
現状把握をしたいのに、ドンドン脱線して、
現状の把握までにも時間が取られます。

だいたい始めの「どうしました?」という質問と、
2回目の質問「なぜそうなった?」の質問はダブってしまい
ますから、自ずと話が重複してしまいます。

こちらも話の展開が読めないので、
ゴール設定までに、感情的な脱線列車を、
何度もレールに戻す必要があります。



一方これを、

一番始めに「どの様な事が望みでしょうか」
「何を手伝いましょう?」

と、「ゴール」を始めに本人に設定させることで、
そこに向かう話しだけを拾い出すことができます。

こちらも始めに相手の「ゴール」を確認して
目標が見えている状態で話を聞き出しますので、

脱線しかけたら、「目的はこうだから、それでは
違う結果になっちゃうよね?」と、途中途中で
軌道修正が可能になります。

こうして、話を進めることで、相手もどんどんブレが
狭まってきて、目的の手段の設定に落ち着くまで
無駄な情報の削ぎ落としが早くなります。


要するに、話が早く済むわけです。


前者は、「現状把握」から入るのにたいし、
後者は、「ゴール」設定から入ります。

少しだけ話の構成を入れ替えるだけで、時間がかなり短縮
されるというお話です。


ただ、お医者さんのようなケースは、
ゴールを最初に設定できません。
この場合はゴールを決めてかかると問題になりますから、
当然状況の把握から入り、ゴールを慎重に判断していく
必要もありますね。


”GROW”は、自分自身にも「結局何がしたい!」
と、始めに問いかけることができるので
覚えておくといい手法だと思います。