Pandarino 2024 (長文) | Fiat Panda 30 Life

Pandarino 2024 (長文)

今年もいよいよパンダリーノの季節になった。

パンダリーノは毎年5月の最終日曜に合わせて開催される。

参加を始めた2011年頃は5月の末はまだそれほど暑い日も無く運動会が集中して

開催される良い季節だったが最近では異常な暑さを既に感じる日も

散見される様な感じになっている。

 

 

参加の数日前、毎年恒例のパンダリーノ艤装を始める、

 

機関と足回りは既に準備を終えているので、内部のモディファイをすすめる、

Panda30,45はジュージアーロ氏のアイデア満載に車両内部のレイアウトも豊富に出来る

まずは清掃の為に全ての座席を取り払う、86年以降のモデルはこんな事も

そう簡単には出来ない。

 

ブラシを使ってカーペット地の目にまで入り込んだ細かなウレタンくず等をかき出し

ながら掃除機で吸引する、 考えてみるとパンダリーノが車内を清潔に保つきっかけを

作ってくれているようなものだ。 年に2回程こうやって清掃するが、その一回が

パンダリーノを口実に行われる。

 

今回は助手席と運転席のシートを入れ替える、

どうしても座面のウレタンや生地にドア側から乗り込む事でそちら側だけが劣化する

傾向があるので左右を入れ替える事で延命できるからだ。

 

College仕様のブルーの生地が貼られたシート、非常に貴重だ。

 

それでも簡単ではない、なぜなら、座面の沈み込みを抑える為に運転席には写真の

様にベルトを追加しているからだ、これを全て移植しなくてはならない

 

この100均のスーツケース用ベルトを張るのを考案したのは赤羽さん、

彼には多くを学んだ。 

 

ベルトを移植して、お手製のシートカバーをかけ直す、

 

シートカバーは意図的に中央のみをカバーする様に作った、

だって、折角のCollege専用のシート地が見えた方がいいから。

 

シートと荷物抑えのバーを取り付ける、 今回は一人切りの参加になったので

助手席は置いて行くことにした。 (軽量化!)

荷物抑えバーは後席の中に入っているストラクチャーを抜いて取り付けた物で

ジュージアーロ氏の発想の秀逸さが判る逸品。  急ブレーキでも荷物が前に

せり出すのを防ぐ事が出来る。 まさにこれ”本来の使い方”だ!!!

 

そうしたら前日までに準備してあったパンダリーノのフリーマーケット用の荷物を

積み込む。 かなりの量だと思ったけれどまだ余裕がある程で、重量も少な目だ。

それもそのはず、KさんとKNさん、それにその荷物に電動車椅子等が単純に無いので

簡単に見積もっても150kg以上は軽い計算になる。

その為、パンダリーノには必須になっていた後輪の追加バネは今回は取り付けて居ない。

 

 

 

日付変わって出発当日!! 5月23日の木曜日。

北海道からの参加はフェリー泊を入れると会場までどうしても2泊掛かってしまう、

なので前日入りを考慮すると木曜が最短コースになる。

 

近所の六花亭の駐車場で出発前写真を撮影、お土産のお菓子を買って最終のチェックも

させてもらった。

 

出発前のオドメーターは137587km (100000の位は無い)

今年はどれほど走るだろうか、それでもKさんが居ない今となってはパンダリーノ後の

旅行も無いので最短記録になるだろう。

 

夕方の船に乗るべく、苫小牧港まで走る、家から1時間と少しの距離だ。

Kさんが居たら朝の内から出発して差し詰め苫小牧周辺観光をしてからの乗り込みと

なるところだが、今回は直接船に乗るだけだ。 出港の2時間半前に家を出た。

 

利用したのは三井商船フェリーの大洗行き。

沢山の貨物と100台程度の乗用自動車に交じって乗船。 北海道旅行を終えた車や

これから関東方面へ旅行に行く車等、ナンバープレートから判別できる。

 

フェリー内は至って快適だった。 20時間の航路は30分早まって19時間30分で到着

夕方に乗船し、翌日の昼に下船、この便を選んだのは到着した日に動く時間がある為、

夜に付くと宿へ到着する以外に術が無いので便利でもある。

 

大洗港から程近いパンダの聖地”ユーロガレージさん”が最初の訪問地。

少なくなっているとは言えまだまだパンダが並ぶ、 このほかにもまだまだ沢山ある。

 

そんな中に見覚えのあるパンダ30,あの車体は見紛う事なく3号機!

私には直ぐにわかる、1km離れていても直ぐにわかる、それほど思い入れの在った車だ。

 

ああ、懐かしい3号機、自分の中で義人化した3号機に”元気だったか?”と

思わず声をかけてしまう。

ユーロガレージさんはお忙しい様子であれ以来ほとんど動いた形跡もない。 

錆びないところで大切にされて幸せだね、3号機。

 

その後、代表の大槻さんにご挨拶しパンダ市場の近況等をいろいろとお伺いした。

価格が上がってきているのと販売する車両の球数が少なくなってきていること等

パンダ市場は最近激変しているとのことだった。

 

 

 

次の訪問地は、私を車の世界にいざなった師匠の家、

相変わらずいろいろな旧車のレストア三昧の日々を送られている様子だ。

 

イタリア暮らしを始めた頃に知り合った当時彼はFiatHitatchのとても重要なポジションの

お仕事をされていた。当然ながらデスクワークの彼だったが、週末には古い車、それも

とても貴重な車のレストアを趣味にされていた、びしっときめたスーツ姿に似合わず爪は

油に汚れて居た。 そんな彼を手伝う事から旧車趣味の楽しさを知ったのだ。

 

暫く合わない内に身の回りに起こった出来事等いろいろお話をして時間の経つのを

忘れた。 あの頃がなつかしい。

 

その後茨城県と埼玉県の県境付近に取ったホテルまで走り2日目を終える。

 

さて、3日目25日の朝。

当日はmeganeさんと圏央道の菖蒲PAで待ち合わせをしている、

2台のPanda30で浜松まで走るのが目的だ。

 

もう一台、パンダリーノには出走して居ないがPanda30Giannini で菖蒲PAまで

会いに来てくれた方がいた、

事前に連絡して落ち合う形をとったのだけれど、3台Panda30を並べる事が出来る

機会は日本では非常にレアだ。

 

臙脂色の車体にGianniniのエンブレム、車体の横に流れる金色のコーチラインは

タダ者では無い事を物語っている。

 

シシリー島のマニアの保管していた車体なのだとか、  凄い!

馬力も然り、カムプロファイル変更でパンダ30なのに36馬力!出ているのだとか、

我々の普通のパンダ30では高速道路でも100km/h程度が現実的な速度域の

上限だが、なんとGianniniは普通に110km/hで巡行できるのだとか。

凄すぎます。

 

極めつけはオイルパンの文字、赤く燦然とGIANNINIの文字が輝く。

覗き込まないと見えないけれどやっぱり凄いぞ!

 

小一時間程パンダ30談義に花が咲く、 目の保養になりました。

 

その後Gianniniとはお別れ、我々は一路浜松を目指す。

 

途中圏央厚木PAにて一休み、

一部渋滞があったがほぼ順調に抜けた。

 

次、東名足柄PAにてスギウラ号に合流、当初3台体制の予定だったがもう一台参入、

写真を撮り忘れたけれどエントリーNO‘145番のJun-panさんだ。

 

新東名で静岡PAを経由して順調に浜松まで走る、隊列に乱れはない、

1100のJun-Panさんには少しペースが遅かったかもしれないが、

我々Panda30とsissleyには80~90km/hのペースが丁度いい。

のんびり、マッタリと行くのだ。

 

*(やはり2人と荷物と車椅子が無いので車体は軽く、”登坂車線を忘れる”現象が

発生した、一度トレンタ君をおいてけぼりにしたのは内緒だ)

 

ほどなくして浜松到着、一台、また一台と当日の宿へ分かれて行く

meganeさんの目的地が私の宿の途中だったのでほぼ最後までお見送り出来た。

 

当日はその後パンダリーノキャンプ組にご挨拶にと渚園を訪れた、

結構な数のキャンプ参加者が居て改めて驚いた。

 

パンダリーノ当日の朝が早いので21時頃にお暇して帰宿した。

 

 

 

さて、いよいよパンダリーノ当日26日!!

開場が9時だが8時20分の時点で既に駐車場はミニパンダリーノ状態だ

もうこの時点であれこれ個性的なパンダが居て満腹に近いと言っても良い。

 

入場前に既に旧知の友と再会雑談の面々、

年に一回のイベント、募る話もあります。

 

 

フリマの設営があるので早々と入場の列に並ぶ6号機、

今回は昨日並走したmeganeさんがフリマのお手伝いを買って出てくれた、

本当に心強い。

 

 

入場後に慌ただしくフリマブース設営、 

正直に言えばMeganeさんが手伝ってくれなかったら成り立たなかったフリマだった。

タープの設営から物販まで全て頼り切りだったのだから・・。

 

して見ると役に立っていないように見えたKさんも何気に活躍していたのかも?

なんだか、モズクちゃんもキー君もKさんも居ないので少しため息が出る。

 

 

パンダ1からパンダ3まで様々な車体とオーナーが入り交じる、

パンダオーナーの世界を広げようという運営の目的が皆さんにも通じている様子だ。

 

今年は殆どフリマブースを空ける事が出来ず、周りを見て回る事は出来なかったが

感触としてはいつにも増して盛り上がっている様子だった。

それに新顔も結構多い様子。

 

 

楽しい時間はアッと言う間に過ぎ、閉会式へ突入、

じゃんけん大会が急遽もうけられたり楽しいイベント盛りだくさんの運営には

本当に頭が下がる思いだ。 

 

いつもの集合写真に今回はしっかり写り込んだww

 

 

 

 

 

このすべてがパンダオーナーとその友人やご家族、凄い人です。

 

最後は思い思いにパンダを並べて記念撮影、 こちらはパンダ1の列

 

 

こちらパンダ3

 

今回気に成ったパンダ、 1000cl

 

スポルティーバのスポイラーが素敵

45、30の横並びショット

こちら4x4が3台横並び、 

綺麗にモディファイされた4x4,心なしか低めの車高。

 

ジャックさんは今年も発明品で大活躍でした

突っ張り君、いいアイデアです。

 

 

ryokoさんの45の4x4はいつにも増して綺麗 もう新車か?と思うほど

車種的にも希少、もしかしたらパンダ30より少ないかも?

 

綺麗なパンダと言えば忘れてはイケナイのがこちらのタイガーさんのパンダ、

今の所バランス的にも一番輝いている車体だ。

 

と・・

後ろ髪惹かれる思いながら皆さんにご挨拶をして会場を後にする、

その後も浜松市内ではまだまだパンダに遭遇するのでした

 

帰りの道中ではさっきまでそばに並んでいたあの4x4も・・

ご苦労さまでした~と声が出る。(聞こえてないよ~)

 

この後打ち上げにウナギを食べた。

正直ウナギは苦手意識が在ったけれどあれは食べず嫌いだったのかも知れない。

本場のウナギを満喫してお開きとなった。

 

 

 

 

 

さて日付変わって27日

昨日までのパンダリーノの結界が解けたせいでいきなり雨の朝、

 

前日まで一杯だった駐車場もポツンと一台。 

改めて楽しいイベントが終わってしまった事を実感する光景だ。

 

当日は23時30分の敦賀発、苫小牧行のフェリーに乗る為一路敦賀を目指す、

時間はたっぷりあるのでいろいろ寄り道を計画・・。

 

寄り道その1 道の駅めっくんハウス。

田原市の農産物直売所がある、主にメロンやスイカ、イチゴにビワ、サクランボ等

果物が主流。この季節北海道では一球2000円近くするメロンを半値以下で大量に

仕入れた。 しばらくメロンには困らない程。

 

 

豊橋市内観光、(車からは降りず)

路面電車が走ってるんだね~。

 

東名から名神高速に乗って越すに越されぬ長良川と木曽川を横目に走る

新幹線の鉄橋が並ぶ木曽川。

 

養老サービスエリアで昼食、その後買い忘れた鰻パイや赤福餅も買う。

そうそう、Kさんが居たらうどんや蕎麦を大量に買い込むところだったのに・・。

 

時間があり過ぎるのでそのまま高速を行かずに国道365号へ折れる、

実を言えばこういう道が大好きなのだ。このころから既に雨は止み気味になって来た

 

途中、道の駅浅井三姉妹の郷にも寄る、イチゴの大パックをお土産に買う。

 

 

最後の寄り道は道の駅湖北水鳥ステーション

滋賀県産のお米やアユの甘露煮等北海道では入手できない物を買い込む。

 

左手には琵琶湖、 穏やかな湖面。

 

そこから1時間半ほどゆっくり走って敦賀港到着。

 

車内で夕食を取りながらマッタリと出港時間を待つ、

折からの低気圧の影響で船は揺れるとのこと、酔い止めの薬も買い込んでおいた。

 

うとうとして居たら場内放送で乗船を促され、列に連なって乗船、

いつもの船室に落ち着く。でもこんな瞬間がやっぱり寂しい、いつもなら慌ただしく

車椅子を折りたたんでKさんのお手伝いをするのだけど、もう何をするでも無い。

 

酔い止めの薬が効いて来たので早めに就寝する。

 

幸いな事に大方の予想に反して船は殆ど揺れずに済んだ、

22時間の船旅後に苫小牧東港に到着。

 

差し詰め、「いや~帰ってきてしまったね~」とかそんな言葉を発するKさんのシーン

が思い浮かぶ。「来年はもう少し長くどこか周って来ようか?」なんていつも言って

居たな。そう、パンダリーノはKさんの為に出走していたのだから。

 

 

 

20時30分頃、船から解放され、自宅へ向けてひた走る。

 

21時30分、無事に帰着、6号機は終始安定した走りを見せ、機関、足回り共に

まったく不安なく駆け抜けた。

 

帰着後オドメーター13847km

総走行距離 887km 

使用燃料54,24L 

平均燃費16,35km/L 

最高燃費18,52km/L (菖蒲PA→浜松)

 

実行委員の皆様、並走いただきました石原さん、スギウラさん、Jun-panさん

会場でお会いしました皆さん、本当にありがとうございました。

楽しいパンダリーノを心にこれからも楽しいパンダLifeを過ごして

行きます。

 

有難うございました。