こんにちは、受験パパ@NAGOYAです。

今回は、「日本の教育、かくあるべし!」の第3弾となります。

今回も、前回に引き続き「中学校・高校」、つまり、中等教育段階についてお話ししたいと思います。

私は、結果として、大学に進学することを考えていたので、高校は「普通科」に進学しました。
私の両親は、私を大学に進学できるほどの学力はないと思っていたらしく、特に父親は「高専(高等専門学校)」への進学を強く希望していました。

ただ、母親が当時の中学校の担任の先生から大学進学を強く勧められたため、普通科への進学に考えを変えてくれました。

中卒の両親からみれば、自分の息子が「大学に進学する」ことがそもそも想像できていなかったのだと思います。

 

私が中学校を卒業する頃は、中学校の同級生のかなりの人が「実業科」、具体的には「商業科」、「工業科」、「農業科」に進学していきました。
彼ら彼女らは高校卒業後に社会人になっていき、成人式のときに再会しましたが、「給与=お金」がある分、随分と羽振りがいいなと思ったものです。

私が大学に進学した頃の高等教育への進学率は、四年制大学だけでなく、短期大学(高専含む)、専門学校を合わせても、全国的にみて約5割程度だったと思います。
逆に言えば、約5割程度が高校卒業とともに就職することが「当たり前」だった時代です。

今は、それが全く様変わりしています。
つまり、四大+短大(高専含む)+専門学校の進学率が全国で83.8%であり、高卒で就職は2割もいないという状況です。

※文部科学省の資料より

 https://www.mext.go.jp/kaigisiryo/content/000255573.pdf
 

随分な様変わりようです。

それだけ世の中が「高度な人材」を求めていることもあるかもしれませんが、結局は、親世代に根強く残る「大卒信仰」と大学増設及び入学定員増が大学進学率を押し上げた最も大きい要因だと考えています。
「大学を卒業すれば、何とかなる。」、「今の時代は、大学くらい出ていないといけない。」という根拠のない考え方が世間で根強く信じられているわけです。

個人的な意見を申し上げれば、無理をして(=奨学金(という名の借金)を得て)まで「Fラン」大学に行く必要はありません。

時間とお金の無駄だと思います。


そんな大学に進学するよりも、技術力や技能を身に付けて就職した方が、よっぽど、世のため、人とのためになると考えています。

実業高校で学び、卒業するか、高校卒業後に専門学校等に進学し、専門職の資格や技能を習得した方がよいと思います。

現在は、一般的に「技能職」といわれる方々の人材不足は、ほぼ全ての業種で発生しています。

昔のように単純労働の担い手ではなく、操作の複雑な機械を取り扱ったり、極めて品質の高い製品を作り上げる複雑な手順や工程を熟知しなければならないなど、一定水準以上の専門教育を受けていることが前提となる職種が特に不足していると理解しています。

そういった人材は、アルバイトやパートで賄えるものではありません。

 

かつての高度経済成長期の「金の卵」ではありませんが、そういった人材は大変貴重だと思いますし、日本全体からいえば、目立たないけれど、極めて重要かつ人数の多い層です。
ですから、その層への教育を疎かにすることはできません。

そういった意味では、中学を卒業した段階で選択する進路として、(前述したように)実業高校以外にも「高専(高等専門学校)」がありますよね。
高専は、中学校を卒業して「5年間」が修業期間となっています。

ちょうど、高校3年間と短期大学相当2年間が合わせ修学年数です。


国立高専のほとんどが「寮生活」であることから、ある程度、分別がついた中学卒業時点(=15歳)から受け入れる体裁にしたのかもしれません。
寮生活はプライバシーの確保が難しいことから、反抗期にある思春期初期(10~14歳)の段階では寮生活に慣れることができず、精神的な苦痛を伴うのかもしれません。
おそらく、全国的に全寮制の中学校が極めて少ない一番の要因は、上記の点ではないかと勝手に考えています。

私としては、高い技術力・技能を取得させる教育を実践していることから、寮生活にこだわらず、通学制でもよいので、もっと「高専」が増えればよいと考えます。
5年間の修業期間を終えて卒業した時には、できれば、何かかしらの国家資格を持っていると、本当に意義深い、存在意義の高い中等+高等教育機関になろうかと思います。

 

「高専」の充実と拡大を、切に願いします。

それは結果として、技術・技能に立脚した、世界に冠たる国家として日本が「唯一」の生き残る道だと考えています。