こんにちは、受験パパ@NAGOYAです。

 

私のブログで、何故か常に閲覧数の上位にある「『名古屋大学教育学部付属中学校・高等学校』について」にあやかり、私の知っている範囲となりますが、愛知県の難関私立中学校についてお話ししたいと思います。
今回は、その第ニ回目として、愛知県私立女子中学校に限らず、おそらく愛知県で最難関中学校である「南山中学校・高等学校女子部」についてお話しします。 


南山中学校・高等学校女子部は、「女子部」と表明している以上、「男子部」があります。
ですが、お互いに独自の校舎を(やや距離を離して)設置されており、学業等での交流も薄く、男子部は普段は制服着用が義務付けられていない、入試日も異なるといったことから、それぞれ「別々の学校」と考えるべきと思います。

なお、法令上は「同一学校」だそうです。なんだか、釈然としませんね。 
 
ちなみに「男子部」の入試日は、東海中学校と同一日であり、男の子にとっては「どちらかを選ばなければならない」というジレンマがあります。

 
さて、南山中学校・高等学校の設立母体がそもそもカトリック神言修道会であることから、キリスト教カトリックが教育思想の柱です。そのため、クリスマスだけでなく、その他にも宗教色の強い行事が多く、宗教情操教育にも大変熱心です。
ちなみにイエズス会を設立母体とする上智大学には、同じキリスト教カトリックという共通点から多くの学生が推薦入試で進学しています。

 
南山中学校・高等学校女子部が、愛知県で「最難関」中学校になっている最大の理由は、「定員の少なさ」にあります。 
一応、募集定員は「200名」となっていますが、そのうちの約50名弱は同じ学校法人が運営する南山小学校からの進学ですから、実際の入学定員は「150名」強です。 
そのため、毎年入試倍率が非常に高く、当日の欠席者を除く実質倍率は概ね4倍以上となります。つまり、受験者の4人のうち3人は「不合格」となります。非常に狭き門ですね。

ちなみに愛知難関校(男子校)である東海中学校は、実質倍率は概ね2.5倍程度です。

これは定員が360名( =南山女子の実質2倍以上!!!)であることが大きく影響しているものと考えています。


したがって、毎年、南山中学校女子部の入試に挑戦し、涙を呑む女の子が多数発生しています。繰り上げ合格も毎年あるようですが、ごくわずかなようです。 
ですから、日能研R4偏差値(実績)は「61」となっていますが、実態はそれ以上に難易度の高い入試だと考えた方がよいと思います。 
 

あと、南山中学校・高等学校女子部は、高校入試を実施していません。

ですから、完全な「中高一貫校」です。つまり、高校入試での「リべンジ」ができない、一発勝負です。 
これは同じ女子校の愛知淑徳中学校・高等学校も同じです。

ですから、女子生徒にとっては、高校入試で愛知私立難関高校に進学しようと考えると、「滝高等学校」しかないこととなります。


次に勉強面ですが、漏れ聞こえる噂レベルで大変恐縮なのですが、面倒見が良い学校かと言えば、それほどではなく、生徒の自主性に任せているところが大きいと聞きます。
学校説明会では、個々の教科の取り組み方を時間を割いて熱心に説明してくれますが、主に首都圏で見られるような革新的な学習方法や授業をしているわけでもなく、大学入試への対策についてもあまり詳しい説明がなかったように記憶しています。
結局は、学校の勉強だけでなく、塾・予備校、通信添削も行っている生徒が多いということが言えようかと思います。
現在の大学受験からすれば、それも致し方ない面があろうかと思いますが、愛知県立高校の名門進学校は、教職員のサポートが実に「手厚い」という話を聞きますから、そこまではないということでしょうね。
 

むしろ、それは学業だけでなく、部活動でも生徒の自主性に任せている傾向があるため、部活動は大変活発ですし、高校からの途中入学がないので、多くの場合、「6年間一貫した部活動」となります。ですから、先輩と後輩の結びつきは大変強いとも聞きます。


一方、中学入試ではあんなに難しい学校であるにも関わらず、東海高校と比べると、大学合格実績で話題になることが少ないように思えます。
その理由として、卒業生数がもともと少ないため、合格者数という尺度だとどうしても大規模な学校に負けてしまうこと、そして、医者のお子さんが多いためか、医学部医学科に進学する人が実に多いこともあります。
地元の名古屋大学、名古屋市立大学、岐阜大学、三重大学、浜松医科大学といった東海四県の国公立大学医学部医学科に進学する生徒が卒業生の割合としても高いため、どうしても「東京大学・京都大学」への進学者が少ない結果になっています。
学力からいえば、東大や京大にも合格できる学生が、医学部に進学している状況がこの学校にはより顕著に表れているといえようかと思います。 
ですから、「東大・京大」を持ち上げる週刊誌等のうえでは、ちょっと目立たない学校になっている印象があります。 

ちなみに南山高校の大学合格実績は、「男女合算」で公表されている場合が多いので、注意が必要です。
 

最後に校風ですが、これは私の独自の考えですが、全体的に「非常に真面目」だと思います。
制服もおとなしいデザインであることも影響していますし、お医者さんの娘さんが多いこともあるのか、大変上品な学生が多い印象があります。(あくまでも私の偏見です。)
文化祭も見に行きましたが、生真面目さが前面に出ており、女子校から想像される華やかさはやや薄い印象がありました。
ですから、「元気溌剌!」や「華やか!」という点でいえば、愛知淑徳中学校・高等学校の方が、はるかに勢いがあるかなと思います。あくまで私の独断ですが。
 
以上が、「南山中学・高等学校女子部」のご紹介となります。
何分、私の知っている範囲だけであり、学校の実情をお伝えしている点としては、不足していたり、私が誤解している点が多々あろうかと思いますので、同校に進学を考えているご家庭は、是非、学校見学会や説明会等にご参加いただき、自分の目と耳で実際のところをお確かめになられることを「絶対に」お薦めします。