こんにちは、受験パパ@NAGOYAです。


今回も過去の掲載記事に加筆修正を行った「新版」となります。
今回話題とする内容は、各種模擬試験の「復習方法」と「テスト対策」についてお話ししたいと思います。
模擬試験の復習は、学力だけでなく、成績(偏差値)を上げる上でも最も有効な方法だと考えます。

試験に臨むに際し、「いかに正確に解答するか」という技能を高めていく訓練だとも言えるかもしれません。
それでは、これまでにも所々でお話ししている点もありますが、あらためて、まとめてお話ししたいと思います。


まずは、「復習方法」からお話しします。
日能研は、基本的に模擬試験を受験した「翌日」に結果が出ます。翌日に結果が出ない試験は、日能研東海が独自に実施する「・・・・チェック」と「難関校トライアル」だけです。
結果とは、採点された解答用紙と採点(得点)結果、席次、偏差値(判定テストのみ)、評価点(育成テストのみ)に加えて、「正誤一覧表」として、設問毎の「正解率」、「解答したけど不正解だった率」、「無回答率」の3種類が出ます。


では、復習方法について、具体的にお話ししていきたいと思います。


まず、復習は、当然のことながら、不正解や無回答であった設問を中心に行うのですが、中には本人の学力から言えば、余りにも難しい設問も含まれます。「正答率1%」なんて問題です。そこで、設問を以下の3つに区分しました。
 

  • 1、正答率20%以上:「どこをどう間違えたのか」明らかにし、次回類題が出題されたら、確実に正解したい問題
  • 2、正答率10~20%未満:解答・解説をしっかりと理解し、理解できていなかった点を明らかにしておきたい問題
  • 3、正答率10未満:本人の学力(=実力)を超えており、逆に学習の妨げになるので、復習しない
 

ここで「正答率20%」を基準としている意味は、正規分布図における偏差値60とは上位1 5 . 8 6 6%となることから、正答率20%以上の問題は偏差値60クラスでは当たり前に解答しているものと勝手に考えたためです。

学問的に正確な因果関係でないことは承知の上、「自分勝手に」そう決めました。


復習の重点を置くべきは、当然「1」となります。

特に正答率が50%以上の設問が不正解であった場合はその原因が「ケアレスミス」であることが圧倒的に多いのですが、決して軽視せず、どうすれば「ケアレスミスを防ぐことができるか」ということを子供とよく話し合うことが極めて重要だと思います。

この場合、注意すべき点は、ケアレスミスの防止策を親が指示するのではなく、子供が自分で「やってみる」と提案したり、納得した方法を採用すべきだということです。

子供が自分で決めたことである以上、意識高く実施してくれますし、効果がなければ、叱るのではなく、また子供と話し合い、改善策を実施していくことが何よりも効果的です。

これを繰り返していくことで、子供本人が「正確に解答することの難しさ」を理解し、答案用紙に向かう姿勢が良くなっていくように思います。


あと、模擬試験の問題用紙は、書き込みがあるまま、A4サイズで「コピー」し、実施順にフラットファイルなどで綴じて保管しておくとよいと思います。模試の回数を重ねていくうちに書き込みの内容が変わっていくことがわかりますよ。

加えて、前述のとおり模試実施日の翌日には大量のデータが日能研のHP(MY NICHINOKEN)に掲出されるので、これらも全てプリントアウトし、問題用紙とは別のフラットファイル等で綴じておきます

すると、育成テストを含めた模擬試験を重ねていくうちに、オリジナルの問題集が出来上がります。しかも、 子供本人の得意/不得意も明らかになっている「完全オ-ダ-メイド」の問題集です。


一方、復習する際は見直しではなく「解き直し」を基本としました。

5年生の最初の頃は、解答・解説を読ませ、難しい記述があったところは補足の解説をしていましたが、ある日、上記の「1」だけについて、いきなり解き直しから始めてみると、意外にも正解する設問が多く出てきました。特に不正解となった原因が誤解やケアレスミスであった設問はほぼ1 0 0 %の確率で解き直しでは正解となりました。

この際、何故、模擬試験当日は不正解だったのかを何度も子供に尋ねてみると、「時間が足りず、焦った。」、「計算する余白がなかった。」、「計算の途中で『誤記』した。」など、不正解の原因が教科の理解不足ではない事柄が多数出てきます。

であれば、まず、こちらへの対応方法を親子で考えていくことが極めて重要であり、点数を上げるという点でははるかに効率的ではないかと考えました。


なお、私たちの子供が不得意であった「算数」は、6年生のニ学期が終わるまでは、解き直しを「3回」行いました。

1回目は試験結果が出た直後(実際は塾のない火曜日か水曜日)、2回目はその週の土曜日、3回目は模試実施の2週間後の土・日曜日のいずれかです。3回目に限り、制限時間を実際のテストと同じにして「全問解き直し」をさせました。

なお、全問解き直しの時は問題用紙の書き込みを消しゴムで全て消して、もう一度「真っ新な状態」で取り組みました。
すると、3回目では、最初の結果で正解した問題が、何故か不正解となる場合があります。それもこの段階で潰していきます。


もう一つの不得意教科である「理科」は、解き直すは「2回」とし、1回目は試験結果が出た直後(実際は塾のない火曜日か水曜日)、2回目は模試実施の2週間後の土・日曜日のいずれかです。2回目に限り、制限時間を実際のテストと同じにして「全問解き直し」をさせました。
 

次に、「テスト対策」についてお話しします。
育成テストは、テストが実施される日曜日に備えて、前日の土曜日にそれまでの授業の「見直し」を行いました。

また、判定テストも同様に、テストがある日曜日に備えて、前日の土曜日にそれまでの模擬試験(育成テスト含む)の「見直し」を行いました。


ここで「見直し」とは、実際に解き直すのではなく、「こんな問題やったなあ」と思い出す作業です。

問題と解答を見れば、自ずと解法やそのポイントも思い出すことができるので、短時間で大量の内容を見直ししました。

これも親子で試行錯誤した結果の私たち流の「復習方法」です。
 

あと、最初の入試まで1カ月となる「冬期講習」の頃に行ったこととして、6年生の9月以降に受験した模擬試験を活用して、不得意な単元について、「一シート一問題」となるような直前補強教材を作成しました。

具体的には、不得意な単元が出題された模擬試験の設問をコピーし、設問毎にシートに切り貼りしていきます。

また、何度も復習できるよう切り貼りした「原本」ではなく、コピーしたものを子供に解かせました。

作成にはやや時間はかかりましたが、入試までの「追い込み」を行う上で、とても効果的であったと考えており、もっと早くから実施すればよかったと思っています。


最後となりますが、模擬試験の復習方法は千差万別だと思いますから、ご自分のお子様の性格に大きく左右される面も多分にあろうかとも思います。

幸いにして、私たちの子供は同じ問題を何回も解き直すことに抵抗はありませんでしたが、私自身は同じ問題よりも類似問題を解く方が性格に合っています。

このように親子でも性格は全く異なる訳ですから、親のやり方を押し付けることは御法度だと思います。


このように親子で十分に話し合って、自分たちの子供に合った模試の復習方法を早く見つけると、中学受験の勉強が格段に効率的になるように思います。

今、6年生のお子さんをお持ちの親御さんは、新しい参考書や問題集を探すよりも自分達なりの模試の復習方法を是非検討してほしいと思います。

よろしくお願いします。