こんにちは、受験パパ@NAGOYAです。


今回は、日能研の算数教材の中で最も重要だと考える「共通問題428題」について、その内容、 特徴、そして私たち家族が取り組んだ内容についてお話ししたいと思います。
 
この「共通問題428題」は、実は独立した問題集ではなく、夏期講習テキストの「算数」部分にある「一つのコーナ」みたいなものです。
具体的には、1番から428番が記された「428題」に上る問題が、「平面図形」、「割合と文章題」、「数の性質」、「規則性」、「速さと比」、「立体図形」、「仕事算-ニュートン算」、「N進法とその 他」の順で単純に羅列されているだけです。

したがって、夏期講習テキストでもそれほど多くのページを割いているわけではありません。

 

ところが、この問題集、これまでの本科教室や各種講習会だけでなく、育成テストや全国公開模試で取り上げられたような問題を含め、「典型的な中学受験用算数の問題」が厳選、かつ網羅されています。
しかも「難易度(レベル)」に分けられた別表もついてきます。
レベルは「A〜D」に分けられており、その内容は、

  • レベルA:基礎(必ず解けるようにしたい問題偏差値45)
  • レベルB:基本(入試で差をつける問題偏差値52)
  • レベルC:応用(力を試す問題偏差値58)
  • レベルD:難問(複雑な思考や技術を要する問題偏差値63)

 

と、子供の算数の学力に応じて取り組むべき問題が明解になっています。

 
さらに各問題が夏期講習テキストのどの単元に相当するかも「紐づけ」されています

ですから、例えば、「平面図形の角度」という単元に応じて、レベルAからレベルDまで問題が設定されているというわけです。
 

では、私たち家族は、この「共通問題428題」についてどのように取り組んだのかをお話ししていきます。


まず、「共通問題428題」のページを全てコピーします。この時、のちのちの解き直しのことも考えて、コピーを「2部」用意しておきました。  
次に、問題ごとにバラバラに切り抜き、「一問一ページ」を基本に家庭学習用ノートにペタベタと貼っていきます。ただ、レベルAの問題は比較的簡単に解けてしまうので、問題によっては「ニ問一ページ」とすることも可能としました。


続いて、実際の取り組み方法をお話します。 
問題の解答は、あえて番号順ではなく、レベルAに該当する問題のみを先に番号順に解いていきます。

そして、 最後の番号まで来たら、 最初に戻って、 レベルBに該当する問題のみを番号順 に解いていきます。次はレベルCを同様に取り組みました。

これは単元毎の設問数にバラツキがあることと、家庭学習では夏期講習の授業とは違う単元に触れることで、単元毎の理解のバラツキを修正したいとの思いがあったためです。
 

また、「共通問題428題」は夏休み中に終わらせることを目標に掲げたため、「毎日」取り組みました。

ただ、私たちの子供は算数が不得意なので、欲張ることを止め、夏休み中は、難関である「レベルD」は取り組まず、「レベルC」までの取り組みに留めました。
あと、一日に取り組む分量は、夏休みは通常は40日程度ありますので、単純計算すると「一日 で10.7題」は解いていかなければなりませんが、当然、レベルC、Dとなると一問一問に時間が掛かるため、レベルAは15題/日、レベルBは12題/日のように、計画的に毎日取り組むべき量を決めました。

結果、なんとか夏休み中に終了することができました。
ちなみに、レベルDは、結局、入試終了まで取り組むことはありませんでした。
 

最後に、特に重要である「復習」の方法についてお話します。 

一回り目では、当然のことながら全問正解することはなく、不正解な問題がどうしても出てしま います。

ですから、ニ学期に入ってから実施したニ回り目では、一回り目で不正解であった問題のページに、同じ問題と余白(=計算スペース)を設けたシートを作り、それを該当する問題があるべージの上から貼り、再び解答していきます。

ニ回り目が終われば、三回り目でも同様のことを行っていきます。

これを「全問正解」するまで繰り返すのです。

もっとも、私たちの子供は 最後まで「全問正解」とならず、残念ながら、何問かは「どうしても自力で解けない問題」として残ってしまいました。
 

さらに「共通問題428題」の活用方法として、6年生のニ学期以降に実施される「実践テスト」 や「判定テスト」がある前日の「振り返り用教材」として活用しました。
 「振り返り」とは、具体的には、解き直しはせず、問題と自分で書いた解答を見て、「こんなこと やったなあ」と思い出すだけのものです。

これが思いの外、結果としては効果が大きく、思い出すだけでも子供の脳を適度に刺激することになったと思います。


以上が、「共通問題428題」のお話しでした。
日能研の合格体験記でも、多くの子供たちが悪戦苦闘して取り組んだ様子を記されていますし、 どういうわけか個別に取り組んだ「テキスト?」としては断トツの掲載数です。日能研生が共通して体験する「伝統」なのかもしれませんね。
私たちの子供が通った教室の算数の担当講師やクラス担任からも、 家庭学習として何度も繰り返し取り組むようにアドバイスを受けました。

結果として、それだけ価値があったと思いますし、その前提としては、夏休み中に「一回り」目を終了できたことは大正解であったと思います。

歯を食いしばって頑張った価値はあったと心の底から思っています。


このように「共通問題428題」は、私が高く評価している教材なので、市販(=一般への販売)しても良いのではないかなと思っています。 
ただ、 この教材は、 もしかすると 「日能研のノウハウ=秘伝」そのものかもしれませんので、 日能研は「敢えて」市販しないのかもしれません。そのあたりはあくまでも想像ですけど。。。