突然ですが、我が家の長男
キンクマハムスターのバム
虹の橋を渡りました。




2022年9月30日


一歳六ヶ月になる頃でした。



虹の橋を渡る前日の夜


私はいつものようにバムに向かって

「おやすみ」と声をかけ

リビングの電気を消し、


二階にある寝室へと向かいました。



その時のバムはいつも通りでした。



いやいや、亡くなる前日の夜だよ?


なんか具合悪そうとかあったでしょ。



そう思われるかもしれませんが、

私の目に映るバムの姿はいつも通りだったのです。



ハムスターですので、ワンちゃんの様に

人間の言葉に反応したりはしません。



私が「おやすみ」と声をかけようがお構い無し。

顔をこちらに向けることなく、

モゾモゾと毛繕いをしていました。



エサもちゃんと食べていて、

うんちも下痢っぽい様子はなく

至って普通。



特に気に留めず、

ハムスターは夜行性なので、

今から眠る私たちと交代するかのように

バムは今からが一日の始まりなんだろうなと、

思いながら、その日はぐっすり眠りました。



朝目が覚めて、階段を降りて

リビングの扉を開け、



「おはよ〜」とバムに一言。



「おはよう」も「おやすみ」も

「行ってきます」も「ただいま」も



例え通じていなくとも

我が子であるバムとルイに言うのが

私の日課だったので、


その日も欠かさず「おはよ〜」と言いながら

眠っているであろうバムの姿を見ようと

そっとゲージを覗き込みました。




………え?




と思ったのは、ゲージを見てすぐのこと。



いつもは巣穴で丸まって眠っているバムが、


巣穴から少し離れたところで

横たわったまま"眠って"いました。



その"眠り"が、

普段とは違う"眠り"であることに

気づくのは一瞬でした。



私が大好きなバムの真っ黒な瞳



眠る時は人間と同じように

瞼を閉じているはずが、

その日はパッチリ開いたまま。



横たわっている小さな体は、

ぐったりと言うよりは、

硬直しているようでした。



ピンク色のバムの小さな手足の先は

血の気のない、薄紫色に。



口は半開きで




その状況を頭で瞬時に理解して、




認めたくないけど、




バムの魂がもうその場にはないことを

認めざるを得ませんでした。




「………、」




なんの言葉も出ませんでした。




だって昨日の夜は、

"いつも通り"だったのですから。




でももしかしたら、苦しかったのかな。



どこか悪いところがあったのかな。



痛いところがあったのかな。




どうして気づけなかったんだろう。




と、徐々に徐々に


込み上げてくる思いと共に、



ドクドクドクドク…



と、心臓が脈打ちました。



胸が痛いとはこの事かと。




例え小動物であれ、

大切な家族の亡骸を見るのは苦しいです。




「……ごめんね」




と、振り絞るようにして出た言葉。




私はバムの小さな体を手に乗せ、

家のお庭に穴を掘り、

バムが好きなおやつと一緒に、


バムを土の中へと埋めました。



最後にドライフラワーを添え

そっと目を閉じ手を合わせ



「今までありがとうね」



そうしてバムに別れを告げました。





ハムスターの寿命は2〜3年と言われています。


上手にお世話すれば、4~5年生きることも

あるんだとか。



長寿どころか平均寿命にすら満たないまま、

バムをお空に行かせたこと。


本当に悔やみます。



私じゃない飼い主の元で育っていれば…


と考えてしまいますが、

バムと過ごした時間は本当に幸せでした。




毎日の様にバムを眺めては

「かわいいな〜」と息をするように呟き


たくさんの癒しをくれました。



またいつか家族になりたいなと思います。



バムはもう嫌かな…









眠るのが大好きなバムなので、


天国でもたくさん寝ていることでしょう。




バム、いつもありがとうね。




どうか、安らかに。