10代のうちに知っておきたい

言葉と心の切りかえ術

日常の“あの場面”をどう乗りきればいいかを学ぶ、話し方教室

大野萌子/著 笠間書院

 

タイトルにある通り、これは10代に向けて書かれた本なのでしょうが、50代の私にとっても、為になる本でした。ニコニコ

 

 

この本には、「好かれる自己主張」を身につける方法が書かれています。

 

『自己主張というと、「わがまま」と勘違いされがちですが、そうではありません。自己主張は、自分の気持ちや意見を相手に伝えることです。』

 

『「自分はこう考えている」と伝えるから、「相手はどう思っているのか」を知ることができます。そこから、初めてお互いを理解し合えるようになるのです。』

 

 

そしてもう一つ大切なのが、『自分の心の声をしっかり聞くこと』だそうです。

 

『人とコミュニケーションをするには自分の本心がわかっていることが大前提となります。

 

また、自分の心に問いかけるときは、ポジティブな言葉を意識することも大切です。あなたの最大の味方はあなた自身なのです。』

 

 

上記の「あなたの最大の味方はあなた自身」という言葉が、とても印象的でした。

 

以前も記事に書いた、「共に成長を目指すお仲間」から、「あなたは自分にダメ出しをすることが多いけど、もっと自分をほめて、認めてあげてラブラブ」と、最近、言われました。

 

「自分を卑下したり責めたりしちゃダメだよ」とも。

 

 

10代のうちにこの本を読むことができて、適切な言葉でコミュニケーションがとれていたら、もっと人間関係が良好だったかもしれませんね。笑

 

 

第一章は「会話のキャッチボール」について書かれています。

 

『気をつけたいのが受け止めたつもりで、言葉のボールを落としてしまうことです。』

 

先日、オンラインで話し方の講習を受けましたが、やはり「会話のキャッチボールになっていない場合が多い」と聞きました。

 

相手が話した事柄を受け止めず、すぐに自分の話題を持ち出してしまうと、相手は『「話を聞いてもらえなかった」というさびしさや悔しさを感じます。それが「自分はないがしろにされた」という怒りに変わってしまうことも少なくありません。』と、この本にも書いてあります。

 

 

私は自分の話ばかりしたがって、相手の言葉をきちんと受け止められないことが結構ある……ダウン

 

 

 

この本の良いところは、具体的にどう言葉を変えればいいか、見開き2ページに簡潔にわかりやすく書いた後、次のページに細かい解説がついているところです。

 

例えば、「イヤな思いをしたことを友だちに話したい」ときに、『さっき、ミユがえらそうな言い方をしてきたんだけど。ミユって、ホント性格悪いよね。』と言った場合。

 

「ついつい言いがちワード」として、「○〇って、性格悪いよね」があげられ、次に、「こんなふうに言ってみよう!」と言いかえが書いてあります。

 

「〇〇にえらそうな言い方されて、すごくイヤだったんだ」と。爆  笑

 

 

解説には、『人のことを決めつけず、自分の気持ちを話す』とあり、『人のことを決めつけて悪く言うような「悪口」は言うべきではない』けれど、『人にイヤなことをされてムッとしたり、悲しい気持ちになったことを口にするのは「悪口」ではなく、いけないことでもありません。』とあり、では、どう言ったらいいかというのが書かれています。

 

 

この場合は、『ミユに「レポートの資料、ユイが集めてよね」と命令口調で言われて腹がたった』とあり、『「悪口」で同調を得ようとするよりも、自分の気持ちをそのまま言葉にしたほうが、相手も素直にイヤな感情に寄り添ってくれるでしょう。』とのことです。

 

そして、悪口を聞かされる側の対処法も書かれていて、『同調せずにスルーするというのが鉄則。いい・悪いのジャッジをせずに、「どうしたの?」と話し手の状況を聞いてあげるように』すれば良いそうです。

 

 

 

私も言いがちだなと思ったのは、「知っている情報を友だちに共有したい」人に対しての、「(私も)知ってるー」という言葉です。てへぺろ

 

 

解説に「会話の主役を横取りしない」とあり、『そうなんだってね。私も気になってたんだ』と言いかえるとのこと。

 

 

まず、『「そうなんだってね」と受け止めてから、自分の知っている情報について話す』、『相手の話に一度、乗ってあげること。受け止める姿勢を示すこと』で、『会話がより楽しく弾む』そうです。

 

 

一方で、これはできているなあと思ったのは、第2章「返事・返答」の、「友だちにほめられた」ときに、『ありがとう。そう言われるとうれしい』と、素直に喜ぶことです。爆  笑

 

 

先ほども書いたお仲間二人は、「ついつい言いがちワード」に書かれているように、『そんなことないよ』あせると言ってしまうそうですが。キョロキョロ

 

 

他にも、第3章「注意する・促す・お願いする」、第4章「意見を言う」、第5章「ほめる・励ます・気をつかう」、第6章「心の言葉」という項目に分かれ、それぞれの場合にどう言いかえればいいのか、詳しく解説されています。

 

 

「過去を責めず、これからどうするかを伝える」、「怒りに任せて人を責めるより、未来に向けて提案」、「ひとつのことで、その人の人格を決めつけない」、「比較や否定派関係をギクシャクさせる原因に」、『本心と裏腹の「いいんだけど」でごまかさない』等々、解説を読めば読むほど納得することばかりですが、それを行動に移すのは難しいですね。泣

 

 

主人から「お前は言い方がきつい」と言われると、「先にそういう言い方をしてくるからでしょうびっくりマーク売り言葉に買い言葉だよびっくりマーク」といつも言い返していましたが、この本を読んだ後、「私も自分からきつい言葉を投げてるびっくりマークガーン」と気付きました。ショボーン

 

 

自分のことは意外にわからないものだというのは本当ですね。泣

 

 

第6章「心の言葉」では、『自分自身との会話で陥りがちなシチュエーションを例に、気持ちを切りかえて、自己肯定感を高める方法をご紹介したい』とあり、自己肯定感の低い私には、特別大事な項目だと思いました。飛び出すハート

 

 

「プラスのイメージで「大丈夫」と自分に声かけ」

 

今日まさに、この部分が役に立ちました。爆  笑

 

大学の夏休みが終わってから、また週5日勤務に戻りましたが、今までの自分ではあり得ないようなミスが連日続いています。ショボーン

 

 

わかりきったこと、当たり前なこと、信じられないようなことで失敗すると、「ここでこれ以上働き続けると迷惑かけるかな」とか、「もうこの仕事についていけなくなってきたのかな」と落ち込みそうになります。

 

 

でも今日は、「大丈夫飛び出すハート毎日出勤できなかったからちょっとボケてるだけだよ!!またすぐに取り戻せる音譜」と、自分で自分を励まし認めることができました。爆  笑

 

 

 

「マイナス思考をやめ、どうするか問いかける」には、お仲間から言われた「自分へのダメ出し」について書かれていました。キョロキョロ

 

 

『自分への「ダメ出し」の言葉を投げかけるのは、気持ちをもっと落ち込ませることにしかなりません』

 

『自分を責めがちな人は、「自分はネガティブに考える思考のクセがあるんだな」とまずは自覚することが大切です。』

 

 

『もうひとりの自分が、「あ、また悪い方にばかり考えているよ」と声をかけてくれることで、ネガティブ沼にハマることを防げます。』

 

まさに今日は、もう一人の自分が「お仲間から自分を責めちゃダメって言われたじゃないびっくりマーク」と声をかけてくれ、「大丈夫飛び出すハート」と、切りかえることができました。ラブラブ

 

 

この調子で、すぐに決めつけず、人も自分も責めず、人の失敗も自分の失敗も前向きに冷静に対処法を考えられるようになれたら良いなあ笑

 

 

10代からこういう訓練を始められたら、早くから良い人間関係が築けることでしょうね。多くの若者がこの本に出合えることを願っています。おねがい