鈑桁や箱桁で端支点付近の上フランジですが、引張応力が発生する可能性があります。
合成桁の設計で考慮する温度差や温度変化の影響ではなく、別の理由です。
ある論文を読んでいて、微小ながら端支点付近で上フランジに引張応力が発生しており、固定観念が覆されました。
「活荷重による非合成桁ずれ止めのせん断力応答と疲労強度の比較検討」1)
という論文で、ずれ止め、床板、鋼桁をモデル化して数値解析した結果にその現象があります。
理屈として、以下のことが記載されていました。
「・・ずれ止めのせん断力がコンクリート床板あるいは鋼桁の重心とずれ止め取り付け位置の距離を介してコンクリート床板あるいは鋼桁の曲げに影響する・・」
非常に納得できる解釈です。私は、この文章を読む前に自分なりに考えたのですが解釈ができず、
悔しい思いをしました。日々、平面的にしか構造を考えてないという、技術者としてあるまじき人間です。
この論文を読んで、立体的な挙動を考えることの重要性を改めて知ることができました。
実現象としても、同様の現象が起こるのかは気になるところです。
余談ですが、格子解析をすると端支点で影響線載荷による負曲げが出てしまうことがあります。
立体的な挙動を考えているわけではないのでずれ止めとは関係ないですが、気になっています。
1)桑原ら 「活荷重による非合成桁ずれ止めのせん断力応答と疲労強度の比較検討」構造工学論文集 vol63A p899-909