「ブログを見て、ポルノさんに会いたかった♡」嬢
に拙著を販売してから、下北沢路上に立つ自信が俄然(がぜん)ついた。

な、わけで、4日(よっか)と空けずに
下北沢駅横高架下に立つ。

そう、僕は『アルムのモミの木』。
いつでもおいで、みんな♡~。

いやしかし、週末は、本当に人が増えたね、下北沢。
おかげで、絶叫すれば必ず何人かは、ピクリとしてくれる。

「毎度おさわがせいたしますッ!中山美穂ッ!
出来立てホヤホヤ、まだ湯気の出てる新作マンガをお持ちしておりますッ!
下北沢のお土産に、思い出に、1冊いかでしょうかッ?」

ピク~~~~。

うわ~~~、今のご婦人のピクリすごかったな、ちょっと漏(も)らした
感じかな。

「なにやってるんですか?ここで」

うわっ。いきなりのお客さんの出現に
今度は、オレがピクリ。

「…に、日本初の移動書店で、作家自(みずか)らが、
自分の単行本を売ってるんですが…(驚いたな、もう)」

「おもしろい!買います!」

え?中身も見ないでですか?

「ええ!そんな作家さんいませんからね!!」

な、なんと豪気(ごうき)な…。
さては、もしかして、名のあるお方では?

「真言宗醍醐派の修験道教師で、名を森口晃心と申します。」

お、お坊さん?
い、いやしかし、格好がどうみても、893…さんな感じなんですが…。

「ハハハハ、実は俳優もやってまして、俳優名は、森口一光(いっこう)です。」

い、いるんだ、そんな生き方してる人が…。

「プロのミュージシャンでギターも弾いてましたよ♡
あ、それに元自衛官でも、あります!」

も、もうなにを聞いても驚きません、ポルノ。

「ハハハハ、いや~、路上で自作マンガを売ってるとは、驚きましたよ~。」

んだから、驚いてるのは、オレの方ですって!

「ではでは、娘のオーディションがありますので、失礼します~」

と、可愛い娘さんの手を引き駅の方に消えて行かれた
森口さん。
オーディション、ね…。

一体、何人分、生きてらっしゃるのかな…あの人。

森口ショックが、冷(さ)めやらぬまに、またもやお客さんが。

「なにやってんの?」

「下ネタづくしのマンガ本売ってるんですけど。」

「んじゃ、買う!!」

こちらも中身を見ずに即決。

うわ、なにかあるな、今日の下北沢店。

「あ、ポルノさん!」

やっぱ、あった!

即決ですか?お客さま~~~。

ん?
よく見ると、ザ・井上ポルノ一座の劇団員・並木モッズ。

なんだ、オマエか。

「いや~、いるかな~っと思って。」

いるよ、帰れ!

並木モッズを追い返すとすぐに今度は、同じ劇団員のユキコ、
食べかけセンベイもって、現れる。

「差し入れです。ボリボリ。」

お願いだから、一度ぐらい新品よこせ!食いかけ女!!!!
オマエも帰れ!!!

ったく、客なんだよ、おれが会いたいのはよぉ!
次から次へと、身内ばかり来やがって!

あっ。

見ると、いました、遠くのほうに、劇団員のニヤニヤ北見。

「ポルノさ~~~ん♡」

グギギギギギ、おまえらぁぁ、わざとだな…!
ったく、くされ外道(げどう)が~!
こっちに来るなよ、ころすぞ~~~~~~!

結局、劇団員どもに邪魔され、本日の売り上げ
最初の2冊で、止まる。

ま、売れたから、いいけど…。

やっぱ、やだな。
『アルムのモミの木』は。
寄って来る、迷える劇団員が。



井上ポルノ自費出版単行本《Oh,No!なんね~》完売への道のり-下北沢11/6
井上ポルノ自費出版単行本《Oh,No!なんね~》完売への道のり-下北沢11/6
手塚治虫先生に憑(つ)かれてた日に
アポをとることができた
朝日新聞出版の売り込みのため築地市場へ。

人生二度目の朝日新聞出版への売り込み。
今回こそは、色よい返事をもらってやる。

たのも~~~、編集長は、おられぬか~~~。

叫ぶ必要なし。

受付嬢からの電話で、すでに編集部の前に立っておられた。

うわ~。
あまりにもの、長身(ちょうしん)…。
3メートル近くありそうにみえる。
しかも、メッチャ、頭切れそう。

う~ん…普通に戦えば、
どうみても、かなうような相手じゃないな。

まぁ、まぁ、天下の朝日新聞、
これくらいの御仁がでてくることは、想定内、想定内。

よし。ここは、いつもより、テンションを下げよう。
テンションあげると、こういった御仁には、
すぐに化けの皮をはがされる恐れがあるからな。

ニヤニヤニヤ~~。
まずは、笑顔。
めざすは、社交度アップの和田誠。

「いや~、業界では15年やらせて頂いてますが、ニヤニヤ、
だてに年数だけが長くなりましてね~ニヤニヤ」

上等なすべりだし。

次は、効果的な作品提示だ。

「こちらは、小学館さんで、
こちらは、講談社さんで、描かせて頂いた作品です。
あと、お持ちしてませんが
ベネッセさんの教材なんかでもよく、描かせて頂いておりました。」

静かにうなずかれる編集長。

まずまずだ。

「では、これはどちらで?」

「あ、それは、文藝春秋社さんの雑誌で。」

ほぉ、文藝春秋社でもやられてるんですか、と
編集長、驚嘆(かんたん)の声。

うわ、予期せぬ一本勝ち?
いったか…?

と思いきや。

「新潮社ってかかれてますよ、この雑誌」
と、裏を見て編集長。

え……?

たったこれだけのミス。

たったこれだけのミスが、オレを完全破壊。

「あれあれあれあれあれあれあれ?そうでしたっけ?あ、あ、そ、そういや
文藝春秋社さんとは、お、お仕事したことなかったなぁぁ~、だははははは~」

「んじゃんじゃ、これどうでしょ?4月に出したばかりの
自費出版単行本なんですけど~~。
実は、ワタクシ、本当はこんなことばっか考えてる
ゲラゲラマンガ家なんですよ。
ヌハハハハ~。いやもう~、下ネタよろしく万歳、
恥ずかしいけど見せちゃうね。いや~~~ん。」

ミスでミスを隠そうとする。

見せるつもりのなかった販売用《なんね~》をなんと、机上に出す。

終わった。ジ・エンド…。

いくらなんでも、《なんね~》は、朝日新聞出版《ジュニアエラ》向きではない。

以前某経済誌に売り込みに行ったとき、
きわどい挿絵作品見せて、女性担当者にメチャメチャしかられたことがある。

同じだ…。今回も同じだ…。

んが、
パラパラパラと拙著をめくる編集長の顔、
恐る恐る見ると、笑ってる?!

「もしかして、お、面白いですか?編集長閣下」

ニッコリとうなずかれる編集長。

わ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~い。
うけたうけたぞ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~。
拙著がうけたぞ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~。

もう、売り込みなんかどうでもいい!!
大事なのは、オレの自信作がうけることじゃ~!!!

すごいでしょ~~~《Oh,No!なんね~》!!!!

テンション、ふりきる!!

では、では、では、編集長、今日はこれで!

このうれしい気持ち今は大事にしたいんで、帰ります、ボク!

ダァ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~。


気づくと、築地市場、生ウニ定食で
ひとり宴(うたげ)のオレ。

「築地のウニとかけて、ポルノのマンガのオチと解く。
そのココロは、どちらも、《うまい~~》!
ヌハハハハハ、ポルノ、整いました~~~~。」

これでいいんだよな?オレ。
ぬははははははははははははははは~~~~~~~~~~~~~~~。
ぬははははははははははははははは~~~~~~~~~~~~~~~。
だから、下北沢路上売りは止(や)められないぃぃぃぃぃぃぃ。

本日、午後3時、下北沢駅横高架下路上。公衆トイレ前。

と、とうとう、オレのブログをみて
実にかわいらしい女の子が本を買いに来てくれた~~~~~~~!!!!

「ポルノさ~ん、会えてよかった♡」

初、初、初~~~~~~~ですよ~~~~~ん。
ブログみて、わざわざ買いに来てくれたお客さんはぁぁぁぁぁ~~~!

いや、たしか、一度だけ通りすがりの若者に
「ポルノさんですよね!ブログみてます!がんばって下さい!応援してます!」
といわれたことは、ある。

それはそれでメッチャ嬉(うれ)しかったのだが。

今回は、「欲しかったんです、ポルノさんの本~~~」
って、なななななんと、お金まで出してくれた~~~~~!
初めてあった女の子が、ですよ~~~~(号泣)!!!

やってよかたぁ~、おもしろブログ~~~~!
続けてよかった~、アメ~バ!

んでんでんでんで、出してよかった
《Oh,No!なんね~》♡

前作《わじ蟲(むし)》は、出版社まかせにしていたので、
誰が買ったのか、さっぱりわからなかった。
(ちなみに、オレ100冊買いました。エッヘン!)

んが、今回は違う!!!!!

買って頂いたお客さんの顔が、すぐにでも浮かぶ。

「あのかたは、松坂慶子似で、あのかたは、加藤剛似…」

財産でございまする。

ザ・井上ポルノ、世界一の財産持ちでございまするぅ~~~~~。

ありがたや~~~ありがたや~~~。


本日の売り上げ
1冊。

思い重い1冊。

               井上ポルノ自費出版単行本《Oh,No!なんね~》完売への道のり-下北沢路上11/3