最近 仕事をする時にペンを持って字を書く機会が圧倒的に減りました。

 

当院は紙カルテを使っているため所見などをペンで書いていますが、他の保険入力などは全てキーボード入力です。非常勤で働いている大学病院の外来は電子カルテなので全く文字を書きません。こんな生活をしていると「あれ?この漢字はどう書くのだったかな」という事にも遭遇するようになりました。これは異常事態です! 人間はいつも行っている事は脳が記憶しており、無意識でも作業する事ができます。しかし、それを行わなくなると記憶は次第に昇華して消えてゆくのでしょうか。

 

アメリカ留学する前に前任の先生より「研究に身を委ねて臨床を離れていると薬の名前さえ忘れてしまう」と言われました。そんな事はないだろうと思っていましたが、帰国してしばらくの間は抗生物質の名前がすぐに出てこなかった事がありました。IT化の進む世の中ですが、そういう意味ではなるべく文字を書く事を今後も続けなければならないと思っています。

 

「小学校に入ってから文字を綺麗に書く事を学ぶのに、学年が進むにつれて文字の形が崩れていくのはなぜか?」を検証するテレビ番組を見た事があります。結論から言うとその理由は、高学年になるにつれて時間当たりに書くべき文字数が増えるためと考察していました。よく考えれば当たり前の事ですが納得のゆく説明ですね。一方で自分の文字に独自性を持たせるためにわざと字を変形させる場合もあります。角ばった文字や丸文字を使って自分のオリジナリティを主張するのでしょう。

 

IT分野における文字入力の主流はキーボードですが、最近はスマートフォンやタブレットを使ったタップやフリックによる入力も多くなっています。また音声を使った入力も精度が上がり進化しています。私が医師になった時に、先輩が医局に置いてあったPCにキーボードのブラインドタッチを練習するソフトを入れていました。当直の日にはそれを使って何度も練習していました。おかげで今ではキーボードの速打ちができるようになりました。

 

最後に、字形の多彩さを感じるのが数字です。問診表の電話番号に書かれている数字見ていると、その形や書き方は様々です。考えてみれば数字はとてもシンプルな記号なのですが、見事にいろいろな形に変形します。数字は数学の計算式で使われる事が多いため、書き損じると計算ミスが起こってしまい大変な事になります。学生時代には数学の解答は綺麗な数字で書くようにと先生から教えられました。とはいえ急いでいると知らぬ間に字が崩れている事もあります。これだけは気をつけないといけませんね。

 

 

にっこり100点