どんなにつまらない事でも

憧れてしまうと

その想いは捨てられない


特に幼い頃に抱いた

その想いはずっと心を覆い

無意識にそれを手に入れようと

そうなるだろう選択をし続け

本人の気持ちの上では

おそらく何の不思議も無く

努力をしている


大人になれば

結婚して子供を生み育てるとか

都会へ出るや故郷で暮らす

夢を追い海外や

果ては宇宙空間へすら

行く人もいるくらいだから

その欲求の強大さには

おそらく逆らえない

 

どんな物事に執着するのか

それは人それぞれでも

何かしらに執着しながら

誰もがおそらく生きている


どれほどの資産を築いても

満足する事なく突き進む経営者には

どんな執着があるのだろうか


どんなに資産を築いても

更に高みへと登る為に 

日々トレーニングを繰り返す

アスリート達には

どんな執着があるのだろう


そんな存在から見ると

使い切れない資産を手にしても

満足出来ない事もあるという

その事実は果たして

幸運なのだろうかと思う


自分に置き換えると

どうだろうか

何に執着しているだろう


人に対する恐怖心が強すぎて

孤独を受け容れるハードルが低い


一人が快適かと自問すると

明確に迷いが生じるのだから

まったく他者を求めていなくは

おそらく無いのだろうが

上手くバランスを取ることが

習慣になってしまい

孤独が最適と思い込んでいるのが

現状だろうか


社会変容と共に

他者との距離を縮めずとも

不便無く暮らせる環境が広がり

他者を一方的に感じるだけで

コミュニケーション容量を

満たせるようになったおかげで

親すら顔を合わせなくなった


他者の感覚を

受け容れ無い暮らし

その影響を受けない暮らし

これほど違和感の無い

環境が他にあるのだろうか


言葉の通じない海外など

不便極まりないと思い込み

行きたくはない無いし

ヒマラヤの頂上や

マリアナ海溝の奥底になど

行く意味すらない


無重力の空間など

過ごし辛いだけ

星空なら田舎の夜空で充分

地球を見下ろすのは

映像で大満足なのだから

自室に引き籠もれそうだけれど


身体を動かさないと

イライラするから

食うに困らなければ

スポーツクラブと自宅を

往復するだけで良いかもしれない


ただ緊張感の無い暮らしでは

さすがに退屈を感じるだろうか


食うには困らないが

浪費は出来ないくらいのゆとりなら

今と同じように気楽なバイトを

するのも悪くはないが

それはもう今のこの暮らしと

何も変わらない


資産は築けなくても

意外と理想の暮らしは手に入る

あとはこの理想的な暮らしが

いつまで続くのかだけれど

その確約を得てしまうと

おそらく違う何かを求めるだろう


そんな予感は

確かにあるけれどどうなんだろう

際限が無いのは幸福なのかな