何かを買う時には

大抵は値段が高いか安いかしか

気にしない凡人だから

一度で良いから

価値を見出した物へ

相応の対価を支払いたいなどと

格好をつけて言ってみたい



旅先で普段通りに

スマホをかざすとバスに乗れる



しかし旅先なのだから

当たり前に行き先を確認しなければ

まったく知らない場所へと

自動的運ばれてしまう

それが路線バスだからね



スマホアプリで

時間を調べてから

バスの番号を確認して

間違いないと勘違い



おかしいなぁ

海の方へ行くはずなんだけど

なぜか峠を超えて行く



いやいやいや

知らない土地だし

そういった地形なのだと

ってボジティブかよ!

こういう時に本性って現れるらしく

なかなか間違いを認めない



元々少ない乗客が全員降りて

終点の役場にも用事が無さそうだと

明らかに旅行者ですよね

キャリーケースを引きずっているから

丸わかりですよと

運転手さんにも気づかれて



何事も無いかのように 

スンとお澄まし顔で終点で降ろされ

ここに行きたいと伝えると

真逆ですと言われ

キャー恥ずかしいとなり

そそくさと降車して

戻るバスの時間を確認



15分後

やっと戻るバスが来たと

嬉々として乗車すると

なんか嫌な予感

先程の反省を活かして

このバスはここ行きですかと

運転手さんへ確認すると

いや真逆へ行くと言う



ムフフッ

神様そうそう同じ失敗はしませんゼと

したり顔でそのバスを見送り

またしばらくバスを待つ



おっ来た来た

今度こそはと運転手さんへ

行き先を確認すると

乗って来たバスが戻るだけらしく

さっきと同じ運転手さんで

何と無くニヤニヤしているように思え

チッっと心の中で舌打ち



結局元のバス停に戻り

そこから本来の目的地へ行くものだから

小一時間ほどバスに揺られ

もう間違いないと安心したら

呆けてしまい



行き先を知っている

運転手さんがわざわざ

目的地のバス停の案内を流しても

降車ボタンを押さない

アホな私の為にひときわ大きな声で

お降りの方はボタンをと

念を押してくれたおかけで気づき

ボタンを押すと



運転者さんの声が

マイク越しに小さく漏れて

ヨシッと聞こえて

先程の心の中の無礼を恥じて

降りる時には

心を込めてお礼を伝えた



路線バスだから

定価の対価以上を支払えないのが

何となく気が引けてしまった



それが影響したのか

次の日にその土地の神社へ

参拝した際に

100円と300円のおみくじがあったので

何となく300円を選び

見事に大吉を引き当てた



本当にありがとう

心優しきバスの運転手さんと

大吉を引い当てた時の方が嬉しくて

もっと感謝してしまった

阿呆な道産子の熊本旅行記