買い物をするとは  

ただ欲しい物を購入する訳で無く

とりあえず値札を確認するのが

貧乏人の嗜みというもの



デート中に値札を気にするのは

格好悪いからといった心配はいらない

だってそんな相手はいないから



孤独とは便利なもので

格好悪くても笑われたりはしない

目の前では

たとえ誰かに知られても 

大抵の人は陰で笑ってくれるから

長く続けると気にならなくなる



だからといって

自分の貧乏生活を誰かに

話す事などしない

だって聞いてくれる人がいないから



他人の目を気にせずに 

なにか買い物をする時にこそ

自分の価値基準が現れるのだから

孤独とは心の真実を暴く鏡



何でも願いを叶えてくれる

猫型ロボットはいないけれど

困った時には大抵スマホアプリが

色々と教えてくれる

あんな夢やこんな夢がある訳でも無いから

ちょっとした思いつきの商品が無いかと

検索すると大抵はどこかで売っているから

来世紀まで待たずとも

そこそこ便利に暮らしていける



不便が嫌いだから

それを解消する商品が無いかと

おそらく無意識に探していて

たまたま目にしたCMで

こ、これだッ!と閃いた時の

ちょっとした感動が楽しい



そうだ旅に出ようと

不意に思い立って検索する時も

真っ先に交通費を調べる

飛行機だと直行便の有無は必須

乗り換えなど時間の無駄なのだから

そんな場所へはそもそも行かない

だって貧乏暇無しだから



失われた数十年

物価もさほど変わらなかった事もあり

ジャンルを問わず

必要な物は五万円で買えるという

勝手な思い込みが法則となり

どんな商品でも五万円を超えれば無駄

待てばその内安くなるという法則を

見つけてからは益々待つ事を覚え



セール商品に指定され

なおかつ五万円以内で購入出来ればご満悦

無駄な出費はいたしまへんでッ!と

食堂のオバチャンの如く

鼻息を荒くしながら生きて来た

だってずっと貧乏だったから



そのせいなのか

基本的に五万円というのが目安になり

旅行に行くにしても

総額をその辺りの金額に収めるから

自然と飛行機代次第で行き先も変える



その日その時間毎に

価格が変動する商品の購入時は

タイミングが大切だから

特に拘る行き先でも無ければ

五万円に収めるからという理由だけで

どこへでも飛んで行けるのが

貧乏人という生き物なのだ



そしてどこへなりとも

行ってしまえば

せっかくここまで来たのだからと

鼻息を荒くして観光をする

だって勿体無いから



欲しい物を

五万円で手に入れてご満悦になり

それ以上の価格なら

御縁が無かったと事とする



旅行とベッドと洋服と

欲しい物が重なった場合

予算は五万円しかないから

叶う物を優先して購入

予算が十万円でも

どの商品も五万円以下になるまでは待つ

それが個人的な価値観らしい