対面恐怖症持ちとしては

向かい合うより並んで話した方が楽

何かをしながら

話しをすると目を合わせなくて済むから

幾分は気持ちが軽くなる



対面でもたとえば

五目並べやら将棋を指しながらであれば

考えるフリをしながら

自然と視線を合わせる事もなく

話せるだろうと試したけれど無理だった



考えている時に

話し掛けられると集中が出来ず

劣勢ともなればイライラして

会話どころではなくなってしまう



だから掃除という 

簡単な作業をしながら話す事が便利で

チーム作業をしていた頃なら 

作業中や休憩中などでも

喋り倒していたものだ



サボる時なら

なおさら一生懸命に場を盛り上げもした



逃げられない状況と

気まずさを紛らわせるという目的が相まって

しかも車の中なら前と後ろや横並びだから

相手の顔を見なくて良いのが

対面恐怖症を緩和させたのかもしれない



まだスマホと出会う前で

暇つぶしといえばスポーツ新聞か文庫本

それなら話しでもする方が楽だった



そう考えると

案外とお喋り好きな事に気づく

ただ喋らなくても苦では無いから

スマホのある今だから

誰とも喋らないのかもしれない



そもそも幼い頃から

疲れるくらい独り言を話せるのだから

お喋りが嫌いな訳が無い

二十代の頃なら 

朝から晩まで河川敷で

独り言を話したり歌ったりして

退屈な時間を埋めていた



対面恐怖症なのだから

お喋りをするのに相手は

必ずしも必要ではない

一人でも誰かとでも

暇なら話しはするだろうけど

スマホと出会ってからは

退屈な時間というものを

失ってしまったものだから

会話をしなくなっただけかもしれない



暇つぶしの会話は苦手で

気を紛らわせる為に

誰かのつまらない話しを聞くよりは

自分が話した方がまだマシだから喋るだけ

面白い話しなら黙って聞いていられる

だから動画を観てしまうのか