清掃員とはいえ

何だかんだと講習会は行われ

協会にせっせと貢ぐ為の

研修をホテルの大広間で受けた



費用は会社持ちで

ただ座っているだけで給料も貰えるのだからと

喜び勇んで会場へ足を運ぶと

普段は汗だくになって

ダラダラと歩き回りながら

そこかしこの掃除をしている身には

ホテルの会場は空調が整っていて

始まってから10分もしない内に

睡魔に纏わりつかれて抗えず



東北大学の偉い

先生の話しなんて聞く機会も無いのに

ほぼ意識が飛んでしまい

まったく記憶に残らず仕舞いで

始めの講習が終わり

2時限目の看護師の偉い先生の話しも

休憩の時には軽くなる瞼の重さに耐えられず

有難いお話しの内容が

まったく記憶に残らなかった



昼食はそのまま席で

採って構わないと言われたから

予め用意していたレーズパンを頬ばり

周りを見渡すと同じように

菓子パンや弁当を食べる受講者が多く

やはり清掃員たるもの

ホテルのレストランになど

目もくれない人が多いようで

勝手に一体感に浸る始末



昼食後の自治体職員の

偉い先生の話しは勿論耳には無いらない

けれどもどうも午前中とは様子が違い

睡魔はどこかへ飛んで行ったようで



変わりに普段これ程長い時間

空調の効いた場所に

居続けることも無いからなのか

寒くて仕方なくなり

講師の話しどころでは無くなり

とにかくトイレに行きたくて仕方なく

眠気は無くとも話しは聞かないのは

もはや性分のようで



やはり一日中 

腰を落ち着かせていられるほどの

大人の落ち着きは皆無らしく

もう帰りたくなってしまっていた



休憩を挟み

偉い先生達が壇上に勢揃いして

ディスカッション

事前に受講生から募った質問に答えるという

YouTubeの生番組みたいな

何の興味も湧かないつまらん対談を

ひたすら聞き流しながら

何とか最後の筆記試験まで辿り着き



これに合格する為の

講習会なのにも関わらず

その頃にはもうその日一日分の

集中力は枯れ果ててしまい



頭の悪い学生時代から相も変わらず

運任せなマークシート試験をサラリと

軽やかに終わらせて

ルンルン気分で帰宅した



清掃員全員がそうではない

しかし個人的には豚に真珠と変わらない

馬の耳に念仏な講習会に参加するより

ダラダラと汗をかきながら

適当にそこらの掃除をしながら

二万歩歩くほうが楽なのだ

僕は歩くとゴミを拾うのだから

そちらの方が社会貢献にはなりそう