歌舞伎町を歩いていると
とにかく人人人
行き交いながら
通り過ぎるだけの人波にさらわれて
思いも寄らない場所へと
誘われてしまうと
なかなか元には戻れない
社会とは
まさに人繋ぎの大秘宝
自分の背中を
誰しも見る事は出来ないが
他者と繋がるだけで
簡単に見てもらえるのだから
繋がらないという選択肢を
本来は誰も選択しない
都市部に限らず
市街地と呼ばれる場所では
上下の水道管のように
人脈で繋がり合い
大抵の事は依頼を
したりされたりすると事で
背中を預け合っている
背中合わせに立つ
二人に死角など無い
けれども能力が無ければ
有る者にしか見えない何かを
見つける事は出来ない
産業革命前後の世界では
まさに理論を通して見える者と
見えない者に別れ
それを具現化した後の世では
誰もが蒸気機関車のように
具現化された理論を
目にする事で各々が理解をし
利用価値を見出した結果
様々な社会変化が連鎖をして
常識の転換が起きた
人脈とは
水道管であり電話線であり
ロジスティクス
あらゆる繋がりには
人々が介在しなければ
成り立ちやしない
都会も田舎も
むしろ田舎の人脈は
太くて本数も少ないのだから
自然に市場原理は働き辛い
無条件に人が好きなら
どこへなりと行こうとも関係は無い
そこに山がある事に気づかぬように
外国語を理解出来れば
人の営みの中である事は
世界中同じなのだから
その土地々々のやり方を
受け入れさえすれば
違和感も無く暮らせるのかもしれない
産業革命とは
おそらく言葉として広まった時代から
今日まで続いている時代そのもので
日本史で言うところの
戦国時代のようなものが
この二百年の革命時代だった
常に移り変わる
常識に翻弄された時代に
戦争は付き物で
ある能力を有する者には見える物が
見えない者からすると脅威であり
既得権益を失うだけでなく
価値観すら奪われかねないという
恐怖心が争いを招いてしまう
平和国家を謳う
我が国ですら地方自治に苦慮している
外国人の感覚からすると
飛行機で2、3時間で飛び回れる
狭い国土の中でも
その土地に執着するあまり
社会インフラという岸辺から
荒波に流されてしまい
ポツンと一人浮かぶ人もいる
そんな偏屈者にとっては
これほど暮らし辛い時代は無かったろう
人の少ない場所では
傾奇者はもはや犯罪者
金田一某の話しに出て来る
仮面男のように
勝手に目立つ存在とされ
奇異の視線を避けるたびに
遠い沖の方へと自ら流されて行く
流れ流れて歌舞伎町
何かの唄の一節のような
その響きがよく似合う
そんな人々が行き交うその道端で
歌う誰かのその歌声に
通りすがりに声を重ねる人
人種も髪の色も
話す言葉すら違う人と人が
音色に合わせて作るハーモニー
足を止める事も無く
ただ声を重ねて去って行く