池の畔で涼みながら 

人類について考えている時に

雨が降り出した



穏やかな水面に

波紋が一つまた一つ

波紋の数が

雨脚と共に増えて行く



本降りになると

波紋と波紋が重なり合い

消える前にまた次の波紋がと

繰り返されている



その波紋一つを

誰かの知性だとすると

大して変わらないけれど

足元の小石を一つ

放り込むと大きな波紋を生む



他とは明らかに違う

大きな波紋を見ながら

あれが天才かと思い至り

両手で持たなければならない程の

大きな石を放り込むと

他の波紋は消えるだろうか



雨は降り続いている

波紋の上に波紋が出来る

波紋一つを人の知性だとすると

大抵の大きさに変わりはない



そこに誰かの意思によって

放り込まれた石の生み出す波紋を重ねると

何かが変わるのだろうか

生み出す波紋の大きさは

意思によって変えることが出来る

けれども雨粒に意思など無い