心の病とは

本人がどれだけ苦しかろうとも

他者から認知されなければ

ただ怠惰な脱落者



生存競争を免除され

人類活動では全線全敗でも

死ぬ事は無いのだから

気楽に生きられそうなもの



けれども多くの人々が

心の内側の枷を外せないでいるのは

おそらく鍵をかけられたからで

そのカテナチオ状態とはおそらく

医師の診断のせいではないかと思う



心身の痛みとは

案外と自覚するまで

気づかない事もままあるが

権威ある医師に

あなたは病気ですと言われ

診断書という認定書を読み返す内に

自ら枷をカテナチオしてしまう



身体の一部を失ってすら

心を立て直せる人も居れば

心という見えない部分の痛みに

縛りつけられる人も居る



人は見聞きした事から学び

それはおそらく無意識の領域



だからこそ信用している

誰かの言葉の重さに耐えられなくなり

心の危険予知システムが

オートマティックに作動して

カテナチオ状態に

陥るのではないだろうか



家族や友人などであれば

まだ仮定の状態ではあるけれど

その誰かの勧めで心療内科などを

受診してしまうと

単なる診断というだけでは無く



精神的に弱った状態で

かつ個人的に信用している

その誰かへの気遣いなどが

上乗せられた診断結果を

本人すら思う以上の強い力で

重く受け止めてしまい

心をカテナチオしてしまっても

特別におかしい事も無い



病は気からと言う通り

下痢止めだと思って風邪薬を服用しただけで

不思議と症状が落ち着く事もあるのだから

その作用が逆さまに

作用してもおかしくは無い



そもそも悩み事を

他者へと打ち明けて相談するほど

依存心の強い人なら

尚更その流れに乗せられてしまうと

大きいダメージが残り続け



数年症状が出なくても

いつか出るかもしれない恐怖は

常に無意識に影響を与え続け

一度再発すると余計に重くなる



裁判などの為に

心的外傷後ストレス障害の

診断書を医師へ求めるケースは

少なくないだろうけれど



ある意味では

本人すら勝訴する為にと

その呪いを自ら受け容れてしまい

示談交渉を有利に進めて

大金を手にしても



本人は気にしなくとも

周りの家族や友人達などは

その本人の心の病巣が

いつ再発するのかと心配し

心的ストレスを

伝染させてしまうかもしれない



そう考えると

精神疾患という曖昧な診断書を

発行する医師や

それを求めるように勧める

弁護士などの倫理観には

もっとジャーナリズムなりが

目を向けても良いのかもしれない



一度そういった診断をされてしまうと

おそらく医師にも完治したとは言い切れなくなり

セカンドオピニオンや

サードオピニオンと繰り返しても

元々が不安定になりやすい性格なら

近しい人達も含めて疑心暗鬼に陥って

泥沼に嵌まり込んでしまうかもしれない