家の本棚には

いや棚と言ってもブックエンドを

置いてあるだけだけれど

おそらく10数冊しか無いと思う



三分の一は占い本で

あとは気まぐれに古本屋で買った

小説の文庫本が数冊と

エッセイが数冊あるだけ



一時期

自己啓発にハマり買い溜めた本は

すべて断捨離と称して捨てたが

お金を貯める為の本だと思っていた

もう三十年前に初めて買った

財テクの文庫本だけは

ゆとりが出来たら読もうと

ずっと捨てずに取ってあった



時には10年以上もの間

押し入れの中で眠り続けていた

その文庫本を読み終えた



断捨離前には必ず

捨てる物と残す物とに仕分けるのだが

金には余程執着していたらしく

常にその仕分けの網を掻い潜った

奇跡の一冊を読もうと思い立ったのは

なんの事は無い習慣の惰性だった



あまり読書は得意では無いけれど

四年に一度のオリンピックのように

気まぐれに読み漁る時があり

その度に読むジャンルが変わるものだから

なかなかその波に乗れなかった作品達は

記憶中から消え失せてしまい



これまた数年に一度起こる 

断捨離衝動時によって捨ててしまう



仕分けをして

捨てる選択をするのだから

心残りは無いはずなのだけれど 

初恋のように

初めて手にした本には

他の本には抱かない

不思議な感覚が芽生えると見えて



初めて買った小説の文庫本などは

何度も捨てては買いを繰り返しては

読破出来ずにまた捨てていたが

何かのニュースで

最近の小学生はホームルームで

10分ほど読書をすると聞いたので

朝のほんのひとときを読書に費やせば

読破出来るかもしれないと思い

試してみると見事にハマった



しかもそれまでは

何度読み始めても

途中で挫折してしまうくらい

面白くなかったものが



どういう訳か面白く感じて

読み終わってからも

長い時間をかけたせいなのか

すっかりと習慣になり

その時間を持て余しては

物足りなく感じて他の本を

同じように毎日10分ほど読むようになり



その流れで三十年共に過ごして来た

財テク本も読み終える事が出来たのだが

読んでみるとお金の話などでは無く

自己啓発本だった事に気づき

そう言えばそうだったと思い出した



読破してから

なぜ読まなかったのかを

思い出したのだ



当時は財テク本を読もうと

買ったけれど求めた内容じゃないからと

途中で読むのを止めたのだが

それすら忘れて

ただ面白くない本というレッテルを

記憶に貼り付けてしまい

余計に読む事を拒んでいた



しかし読んでみると

それも面白くなり

結局は興味が無くても

ほんの朝のひとときの習慣にすると

何でも読める事に気づき



読書は短時間なら

何でも読めるのはなぜだろうと考えると

ほんのひとときとは

本をを読む一時の事なのだと

駄洒落が頭から離れず



つまりは単純に

そういう事なんだと感じては

気まぐれなこの性分も

ホント面白いと一人で笑う