孤独な貧乏人とはいえ

お酒は飲むのブランデ一



たしかO・ヘンリーの短編に

ワインはダイエットの邪魔をしない

みたいな事が書いてあって

その影響でワインを飲んだけれど

なんか違って

ブランデーなんて

蒸留したワインだからと

飲みだしたらハマった



お酒を飲み始めたのは

四十を過ぎたあたりからだから

不惑デビューだった



煙草を止めてから

しばらくダイエットに勤しみ

何とか目標体重になり

その頃には少食も板に付き

する事も無い夜を持て余すあまり

そうだ!お酒を飲もうと閃いた



サントリーVO

一瓶たったの900円

一度には飲み切らないから

その日の飲酒代は300円以下



酔うと時間の感じ方が早くなり

これ以上無く孤独な夜の友にはピッタリで

一時期は毎日飲み過ぎては

気持ち悪くなり

これではイケないと

緊張感を持って飲める状況を

作らなければならないと思い立ち



そういえば

昔バーという場所に憧れた事を思い出し

だったらそこへ行ってみようと考え

調べるまでも無く

自宅から程近い場所にすすきのがあるから

素直にどこかのお店に行けば良いものを

なぜか遠回りをするのが僕の悪い癖



シェイカー振ってる

マスターと語っても面白く無い

たぶんだけど



しかも検測すると結構お値段も高い

お値段以上を求めるのは道産子の性なのか

お姉さんがいるお店に行けばと思うと

なんかボッタクられそうで怖いし

とりあえずどちらも行けばとも思ったけれど

二兎を追う者は一兎をも得ずだと言い訳し

おそらく思い立ってから一年は

何もせずに酔いつぶれる毎日だった



そんなある日

昔好きだったAV女優さんが

歌舞伎町のバーで働いている事を知り

嘘だろ行くの?

なんでわざわざハードル上げる?

お姉さんのいるお店は怖いじゃない



でも16,000ポッキリの

安心価格を謳っているから大丈夫と

その為だけに歌舞伎町へ行き

初めてバーの扉を開けた



いろんな緊張で酔いもせず

女優さんと上手く話せもせず

結局は延長延長を繰り返し

予算以上の料金を支払い

撃沈したはずなのに

なぜか未だにその店に行きたがる



居心地が良かったのと

異色の職業人の話しも面白く

初めは早い時間に行ったものだから

マンツーマン接客にたじろぎ

他の客と一緒の方が落ち着く事に気づき

少し遅めに行くと楽しめた



そう何度も行きはしないけれど

行きつけのバーが有るかと聞かれたら

歌舞伎町に有ると答える

だってなんか格好良いじゃない