小学生の後半

家庭環境が悪化して

祖父母と別居した事が発端となり

なかなかヘビーな状況が

数年続いたその期間に

信じられいくらいに太った



いや嘘

その前からずっと太ってました

ごめんなさい



しかし酪農を

家業としていたから

父親は当然

毎日祖父母が暮らす家に通い

牛小屋などで作業をして

借家へと帰る生活を続けて



夏休みや冬休みとなると

5つ年上の兄は父親について行き

牛の餌やりなどを手伝っていた



元々そこで暮らしていた時には

兄弟揃って駆り出されていたけれど

別居してからは手伝わなくなって

運動量が減ったのかちょっと太りだし



1年後には

兄が高校へ進学すると共に家を出て

学校の近くに下宿する事となり

手伝いを失った父親が

その穴埋めの為にと

私を駆り出そうとしたけれど

すっかり怠け癖がついた私は断り



母親に激怒され

どこの家でも子供は親の手伝いをしていると

言うものだから

それはそこに住んでいるからでしょ!と

離れて暮らしているのだから

わざわざ夏休みに行くのも面倒臭い



しかもそんなに

父親が一人で大変ならば

貴方が一緒に行って手伝えば良い

どこの家でも夫婦で作業しているよと

言い返すと母親は

よくあるあの台詞で怒鳴り散らした

他所は他所家は家



待ってまたしたとばかりに

だったら私が行かなくても良いねとなり

両親はグヌヌヌと押し黙り

殴られるのかと思いきや

アルバイト代を支払うと言い出し

欲に駆られて手伝い始めた

小学5年生の春



少なからず

運動量が増えるのだから

痩せると思いきや

祖父母のディナー攻撃を受け

帰宅してからは母親からも

同じ攻撃を連日受け続けた結果

ぽっちゃり肥満児が完成してしまった



夕方の手伝いを終えると

父親の作業が終わるまで祖父母の家で待機する

元々の自室には漫画本などが

そのままになっていたから

それを読みながら暇を潰していると



祖母が夕ご飯を食べて行けと言う

田舎の一軒家で祖父母は二人暮らし

毎日誰が来る訳でも無く

あちらも暇を持て余しているものだから

何かしら話し掛けて来るのだけれど

そんなのお構い無しに漫画を読んでいると

カレーの匂いが家中を漂い



肉体労働直後の小学生には

とても抗う気力も無く

有り難く頂きますと言ったのが大間違い

それからというもの

毎日祖母は私の分まで夕食を作り

まぁどちらで食べても構いやしないと 

放っておいたら



今度は母親が激怒

夕食は家で食べなさいと言うから

それを祖父母に伝えても

腹が減ってるだろと誘うのよ

抗えないのよ馬鹿だから



帰宅すると

父親は腹が減ったとすぐに夕食

母親に食べて来たと言うと怒るから

ご飯少なめでと言っても聞き入れられず

夏休みや冬休みと言えば

ダブルディナー生活を続けた結果 



兄には燃えないデブゴン言われ

祖父母に千代の富士に

憧れていると言えば

いやお前は朝潮だと笑われ



クラスメイトには体重があるから

スキーが早いんだねと感心されて

馬鹿にされてるのか褒められているのか

イマイチ分からなかったけれど

まったく嬉しくはなかった



一度膨らんだ胃袋は

夏休みや冬休みが終わっても

小さくはならないから

普段からおやつに卵かけご飯とかを

食べるようになり

炭水化物バカになってしまい



中学3年の春の健康診断時に

99キロを記録したから

おそらくその数日後には100キロは超えたが

高校進学と共に

強制ダイエットをさせられたおかげで

未だに体重計の数値で

100キロという数値は目にしていない



怠け癖が板についた思春期のあの頃に

大台突破を目の当たりにしていたら

おそらくダイエットなど考えもしない

ぽっちゃり人生を歩んだに違いないのだから

未だに学校の健康診断が

春先で良かったと感謝している



あれから30数年の間

燃えないデブコンの脂肪は

燃焼と鎮火を繰り返し

今また燃焼に転じ始め

体脂肪率が15%を切った



体脂肪との火遊びは

まさにブルースだった