たとえば薬局に

何かを買いに出掛ける途中に

誰かとすれ違い

その誰かが複数の場合

その会話の一端の言葉が

耳に残り続けてしまい


それまでは覚えていた

薬局で買おうとしていた

その何かを忘れてしまって

思い出せずに

仕方が無いからと帰る途中で

不意に思い出して引き返す


そんな出来事が

稀にあったりする


そんな経験のせいなのか

清掃作業中に街中を歩きながら

退屈しのぎにゴミ拾いをする傍ら

行き交う人々の声に

耳を澄ませて通り過ぎる

その言葉も拾いながら


聞き取れた

その言葉の中から

気になる言葉を取り出して

物思いに耽るのが好きで


もっと正確に言うと

無意識に考えてしまう


マジやべぇ!という

会話の中の一言が聞こえると

その前後の会話が聞き取れないから

適当に付け加えて遊ぶ


気分の良い時なら

あそこの店のカツ丼だったり

クラスメイトのテストの点数だったりと

どこか微笑ましいエピソードが

自然と頭の中に流れ込んで来るけれど


たまたま機嫌の悪い時には

大地震?天変地異でも起きるのか?と

ある筈も無いような事が

思い浮かんで

いつの間にやら自分の心配事と

繋げて不安になったりする


おっぱいデカいなぁと

思いながら誰かを見ていた視界に

後ろ姿美人が横から現れると

どんな顔してるのか気になって

その女性が振り向き


イメージと違っていれば

また違う誰かを見つけては

タンクトップ姿の男性と言えば

裸の大将に見えるなどと

まったく違う事に切り替わり


終いにはブラトップ姿の

女性を見ても

金太郎みたいだと思う始末で

我ながら病気だと感じて

薬局よりも病院へ行かねばと

なってしまう今日このごろ