競争心を煽り立て
欲望の業火が燃え盛り
手段を選ぶ事無く
ただ欲する何かを手に入れる
これまでの歴史に
名を刻んで来た
偉人達はおそらく
そんな人間だったに違い無い
手段を選ばせない
それほどの力が欲望にはある
何かしらの影響で
その欲望を抑圧されてしまうと
人は希望を失ってしまい
露頭に迷う事になる
そんな迷える子羊に
手段を選ばない者たちがたかり
この世界は作られて来た
しかし荒方の欲望が
手軽に社会から提供される
今日の世界では
相対的に欲望が現実に与える影響が
弱まりつつある様子
他者の苦しむ姿に
恐れおののいて
あんな風にはなりたくは無いからと
自ら望みを捨て死んだように
生き延びるのが主流となり
ネットワークビジネスの
一環として使われるSNSサイトで
情報を拡散しても
すぐに薄まり忘れられてしまう
だからこそ
政情不安を煽り立てる輩が増えた
それ以外のトピックが見つからずに
戦争リスクなど考えない
政治屋を利用しては
情報の買い手を炙り出そうと
躍起になっている
その欲求に従う姿勢が
これからの世界を救うのだろうか
しかし人類は
もうそろそろ争いから卒業して
新たな進化の一歩を踏み出そうと
試みているようにも見える
平和の素晴らしさを
世界のあちこちで享受した人々は
争いよりも協調を求め
それに抗う勢力との間に
対立軸を作り
たとえ戦争になったとしても
ある程度は抑制的に
コントロールし始めている
ウクライナ紛争が
一例として挙げられる
ロシア大統領はウクライナを
兄弟と呼び
まさに命を失いながら
抑制的な戦術と外交努力を重ね
数年掛けて覇権国の大統領を
ようやく動かす事に成功をした
人にはそれぞれの感性があり
それぞれに信じる何かがあるのは
誰もが知っているけれど
他者の信じる神すら
受け容れられずに改宗させようと
試みたりするように
常に自分の価値観を
他者へと売り込み
協調を求め続けてしまう
そんなアウトゴーイングな存在達も
世界中には数え切れない程いるだろう
人が人である事を自覚した時から
おそらく他者とはひとつにはなれない
それは家族でも恋人でも親友でも
どんな関係性においても
おそらくはそうなのだろう
しかし逆に
国や宗教のような
大きな括りでの慣習などは
多くの人々が
妥結出来ているのも
また事実で
その辺りに
世界平和への希望が見え隠れして
多極世界を提唱する
国家首脳も現れた昨今
感情や慣習に
支配された人々には
情報を与えず
理性的に成長出来る者だけが
世界を知る事が出来る
それが多極世界なのか
それは分からないが
少なくとも自国言語のみで
不便も無く生きて行けるのだから
その言語圏が一つの括りには
なり得るだろうか
異文化を受け容れる
もしくは何も感じない
他人は他人と
我関せずと割り切れる者だけが
世界を飛び回れば
少しは対立軸が
少なくなるかも知れない
他国はどうだとか
他者はどうだなどと煽り立て
比べて負けないようにと
競い合う事で
多くの血を流しながらも
歴史に刻まれて
今日の世界が作られた
おそらく多くの
散っていった英霊達は
近しい誰かの幸福を願いながら
戦地へと旅立ったはずだ
そんな英雄達と
直接は関係の無い
今を生きる人々に課されているのは
同じ道は歩まない事ではないか
少なくともその先で
何が起こるのかは
もう知っているのだから
そこに求めている答えが
無いのだから
別の道を選んだほうが良い
もしも道が無ければ
新たな道を作れば良いだけだ
競争の果てに
今の世界があるのなら
その強力なエネルギー源を
代替出来る力を
見つける必要があるが
その答えは
世界中の子供達が知っている
誰もが
幼い頃に抱いた好奇心という
強烈な欲求を
不安や恐怖を源泉にした
競争心に置き換えて
新たな未知の世界を作る
代替エネルギーにしてみたら
どうだろうか
なぜ?という
好奇心をダイレクトに
前進する為のエネルギーに
変換する事が出来れば
おそらく多極世界と呼ばれる新時代では
友好的なスクラムレースを通して
楽しみながら多くの人々が
進化出来るかもしれない