意志あるところに
道は拓けるというけれど
社会貢献などに
その意志を片向ける人のほうが
少数で欲求や好奇心の赴くままに
探求した結果たまたま社会の進歩に
貢献してしまったというのが
これまでの偉人の本音だろうか
ちなみにそれまで誰も
食べた事のない物を
初めて食べてみたという人は
考えなしの馬鹿だけれど
その美味さや栄養価が広まれば
忽ち勇者だけれど
結局は上手な調理法を確立した
有能者へ手柄を総取られてしまう
だからこそ
意志が無ければ将来への道も拓け無い
自分は将来
ああなりないこうなりたいという
夢や目標を描き
その為に必要なものを
集めたり作ったりするという
習慣がおそらく
その意思というものなんだろう
良家に生まれると
その家の慣習に沿って育てられ
勝手にそれなりに良い習慣を体験し
そこから知識を得て目的が明確になれば
それらを自然に活かす事が出来る
だから資産家などに生まれると
貧乏人などに比べて
優秀に見えていたのが旧世界
一芸をどこぞの有力者に
見初められると取り立てられ
生活環境が劇的に改善し
その快適さから
もっともっとと努力をした秀才が
後の世では偉人扱いされるが
実際のところ
本当に社会貢献を志していたのかなんて
本人以外に知る由もない
ただ何かしら一芸に秀出て
周囲に認められればリターンが大きく
娯楽の少ない時代なら
得意分野に一点集中するのは
それほど難しくは無かったのかもしれない
それによって
自由が手に入り発言力が増した事で
社会変容を促した偉人が
おそらく数多くいたのだろう
親が子を育て
情を移しては特権を与え
主従関係間でも特権を与えたり
与えられたりしながら
社会が構築され
やがて誰かが権力者へと
祀り上げられる
昭和や平成までなら
能力云々よりも社会性を求められた
権力指標に資産が使われ始め
より大きな資産を保有している者が
強者と持て囃されて
その影響力の代理行使権を
与えられた者が
権力者の仮面を付けて国を統治し
そのヒエラルキー維持の為のツールとして
資産を利用した
金がものを言う訳が無い
その言葉を発するのはいつも人間だ
資本主義などと呼ばれ
有能者を見つけ出しては
新たな技術や知識を高めさせ
生活環境の改善を進めるやり方は
昭和や平成ですら効果的だった
資産家が有能者を作り
有能者がテクノロジーを作り出し
利権を持つ者だけが
より大きな利益を得る時代では
いかにその権力者の寵愛を受けるのかが
成功人生への分水嶺
だからこそ
企業人達は社会性を求められた
上手く権力者へと
取り入る事が出来れば
甘い汁がすすれるのだから
あらゆる欲求を調べ上げ
たとえそれが人であろうと
貢物として差し出した
スキンシップや
コミュニケーション耐性の強さすら
一芸なのだ
俳優と呼ばれる類や八方美人などは
それらも能力なのだから
使わない手は無かったはずだ
夏の昼下がりに
芝生へ水撒きをしながら
ホース口を潰したり離したりしながら
圧力を変えると
水の飛び出し方が変わるように
成功者とは
高圧環境下に耐性があり
自らの目的を見失わず
あらゆる逆境を乗り越えて
潰される事も無く
その口から飛び出せる者だ
握り潰そうとする力が
大きければ大きい程遠くへ飛べる
そのホースを動かせば
より広い範囲へ水撒きが
出来るのだから
効率よく目的地へと辿り着ける
握ぎらずに
自由に水を撒くと
一度にホースから出てくる
水の量は増えるが遠くへは飛ばすに
足元へ大量に落ちるだけ
高偏差値学校の
入学試験のように
高圧力をかけて選抜された
旧世界のエリートとは
一度その圧力に耐え抜くと
ある意味で敷かれたレールに乗り
元々の欲求や好奇心という
銀河機関車に乗って
どこまでも行けたに違いない
天才と言われるような
存在ならおそらく無重力な世界に
生きていたかもしれない
優れた先見性の持ち主は
己の寿命と社会変容のぺースを見定めて
野望も無ければ
ただ気持ちの良い人生を
死ぬまで送り続けて
死んで行ったかもしれない
先進国という地域では
時代と共に受益者が増え続け
今日の日本に至っては
自ら死を選ばない限りは
死ぬ事すら無い
平和な社会が築かれ
優れたサービスに囲まれ
生み出された製品は壊れる事も無く
ひたすらに使い続ける事が出来る
しかしその耐久性により
買い替える必要を無くして
新製品が売れない始末
しかも企業には
社会正義が求められ
害悪になるような何者かに
投資をしようものなら
忽ちSNSサイトで不買運動が起こり
減収減益に直結してしまう
世論を振り撒く
入り口の数が増えても
出口での圧力は変わらない
悪評は広まるのが早く
しかもSNSサイトなどに
永遠に残り続け
事ある毎にぶり返す
一度着せられた汚名は
返上どころかタトゥーのように刻まれ
化石のように風化しないのだから
もはや今の時代は
汚名は着こなして輝かなければ
生き残れないのだろう
この変革期の成功者は
まさにその代表だ
悪名を轟かせて資産を築き
それを後ろ盾にして
地位を手にする
議員に立候補するインフルエンサーが
良い例だろう
しかしこの時代の
真の成功者とは誰かと問われれば
迷わず消費者と答える
SNSサイトなどでは
既存メディアなどとは違い
流れる方向が分岐して
一つに纏められやしないが
事業者はこの満たされた世界で
何かしらの製品やサービスを
売らなければならない
短期的にでも
悪評が振りまかれてしまえば
消えない汚名を背負い
同業他社や他国企業との
競争に勝たなければならないのだから
スキャンダルなど着こなせはしない
しかし消費者とは
国家の保護を受けながら
生きられるのだから
楽なものだ
何かあれば
SNSサイトで意見表明をするのだから
国家と言えども無視は出来ず
しかも意見が直接聞けるのだから
対策もしやすくなり
結局は一般庶民が得をする
匿名投稿すら出来るのだから
もはや透明人間にでもなったように
自由に生きられるのだから
無駄に生きる惰民ほど
この時代の勝者はいない
これから先は
デジタルスルーな世の中に
流れるに違いないが
そこに実体は必要だろうか
意思のみで不便もなく
生きられるのなら
これからはより多くの惰民に
未知なる可能性が拓かれ
意志が無くとも
新しい道を創るかもしれない