スマホカメラの普及に伴い

あらゆる映像が記録される時代


犯罪行為の摘発や

抑止の効果がある一方で

誹謗中傷などに使い回されて

良い事ばかりでは無い


防犯カメラや車載カメラ

そのレンズを通して

どんな場所でもお見通しで

世界中のどこでも

その土地の視覚情報が

提供者達によって広められている


およそ戦争などは

まるでおとぎ話のように育つこの国ですら

他国同士の争いを目にする事が出来る


ウクライナでの出来事で

その凄惨さを思い知り

結局は喧嘩の行き着く先くらいにしか

戦闘というものを考えていなかったけれど

ミサイルなどで変電施設を

攻撃されれば普通の暮らしは

一瞬で吹き飛んでしまうという

現実を目の当たりにすると

この国では一気に防災の話になる


戦争は外交交渉が決裂した結果だ

あとはタイムリミットが短い側から

仕方無しに攻撃を加えて始まる


現代の戦争は

多国間の政治経済の繋がりを考慮しながら

抑制的な戦闘が行われ

そんな最中でも交渉は続き

決裂する度に攻撃の列度が上がり

それに合わせて被害も比例する


通常の状態でも

経済的な圧力が加えられている

それは資本主義の名の下の競争だから

この国では当たり前

しかし貿易などを封じられてしまうと

いつかは蓄えが底を付くだけ

そこからカウントダウンが始まり

政府は選択を迫られる


戦闘か妥協を

選ばなければならない


この兵器の強靭化が進んだ

現代において戦闘をするメリットなど

見つけるほうが大変だが

平和な環境に慣れきってしまうと

戦う行為そのものが悪だという

プロパガンダが流布されて

戦士になどなった時点で社会不適合者扱い


そうならない為には

戦闘などとは無縁に生きるに限る


しかしテロリストや

それを煽り立てたりして

国内に不穏分子が生まれ始め

軍事力よりもむしろ警察組織の

能力向上が急務なこの国では

観光立国の名の下に

増加した外国人観光客や

人手不足の救世主たる外国人労働者との

諍いが健在化し始めた昨今


国民自ら自衛力の強靭化を

訴える世論が巻き起こるのも

もはや時間の問題だろう

軍事力は無理でも警察組織なら

世論を纏め易いなどと訴える

国政政党が現れるかもしれない


そうなるとSNS時代の

このご時世では一定数の支持を得るだろう

疑心暗鬼は不安が好物だから

元々ある政治不信と結びつくと

安保闘争のような事態を招くとも限らない


今やネットワークによって

世界中の国々と政治や経済のみならず

新たな文化圏が構築され

国を超えて組織化された集団の中で

個人が受ける影響を止められはしない


兵器の強靭化された現代では

おそらく世界大戦のような戦争は

おそらく起きはしない

けれどもその分感性の違いが浮き彫りになり

そこを対立軸に争いが起こるかもしれない

多く場合はそれなりに抑制された

戦闘行為だろうが

巻き込まれてしまえば

全体の大きさなどは関係なく

襲いかかってくるに違いない


普段何気なく見ている

海外ニュースのインタビュー映像すら

すでにプロパガンダを含んでいる

ウクライナ人へのインタビューなのに

全員が英語で答えている違和感を

自問しても何かしらの意思があると思う


人間関係とは少なからず 

プロパガンダを介した

コミュニケーションだから

それ自体を止められはしない


話しを聞く事と

文字を読む事では

受ける印象が変わるように 

その場に行けなくとも

ニュース映像やSNSなどで拡散される

映像情報によって

これまでには起きなかった

世論を巻き起こす可能性は高い


敗戦の教訓が薄まり

軍事や言論統制が強まり

国民自らこの平和な社会を

手放さないとも限らない


そうならない為には

どうすれば良いだろうか


核ミサイルなど打ち込まなくても

敵国を核汚染するのは可能だ

原子力発電所を攻撃するだけで良い

そこまではやられなくても

変電施設でも破壊されるだけで

このあたり前の生活環境は奪える


この国では毎年どこかで

なにかしらの自然災害に襲われ

阪神淡路大震災や東日本大震災程ではなくとも

およそ全国で何かしらの災害体験を

繰り返しているのだから

ひとたび攻撃を受けるとその状況に陥るという

想像は実感と照らし合わせてイメージすると

世界各国で起きている戦争の

苦しみを我が事のように

思える人は多いかもしれない


この国が真の平和国家を目指すなら

防災に特化したプログラムを作り

擬似的に災害を全国民に

体験してもらえば良いかもしれない


それほど難しい事はない

たとえば道州制の区分くらいの範囲で

数日計画停電を輪番で行うというのは

どうだろうか

どんなに準備をしても

数日電力供給が止まれば

想像を超える不便さを味わう事になる


そのプログラムから

新たな課題を見つけ出し

繰り返す毎に災害対策の精度が上がり

それは他国からの攻撃時も

おそらく役に立つだろう

 

数日発電所が止まれば

設備点検なども出来て便利かもしれない

その記録映像は

教育現場でも役に立つ

もしかするとそれをきっかけに

その職業に憧れるちびっ子が

新たな技術を創り出すかもしれない