人間いつかは死ぬ

コミュ障という言い訳が出来るのも

今はまだ一人暮らしが

成立しているからだろう


このまま一人が続くと

いずれは死を迎える事となり

自宅の賃貸マンションで

死臭を漂わせながら

朽ち果てる事になるのは間違いない


運良く

他人の目の付くところで

倒れさえすれば

通行人にでも救急車を呼んでもらい

病院のベッドの上で

死ねるかもしれないけれど

そう上手く行くとは限らない


何も結婚をしなくとも

兄弟や友人知人

職場があれば同僚などと

連絡を取り合うような間柄にあれば

自宅でも数日で

発見されるかもしれない


しかしそんな人達でも

兄弟なら可能性はあるけれど

遺体の処理やら自宅の処分といった

手続きはしてくれないだろうから

今のうちから

自分が高齢者になった時の為に

何かしらの準備をしなければならないと

不意に思い立った


一番簡単な方法は

人付き合いをすれば良い

たとえば結婚して子供を作り

その役割を担ってもらう


資産を築くという手もある

養老施設へ入居するとか

人を雇って身の周りの世話を委託して

死んだら諸々の手続きを

代行してもらうなど

おそらくそんなサービスを

提供してくれる会社もあるだろう


しかしこのまま

貧乏まっしぐらに生き続けると

どうなるだろう


年金制度に破綻は無いが

生活費をそれだけでは賄えない

だから死ぬまで働こうとは

すでに思っていて

だからこそ八十代でも出来る

清掃作業員をしている訳だけれど

働けなくなると生活保護しか

選択肢は無い


働かなくても 

不便の無い生活が出来るなら

何も問題は無いけれど

他者との交流を求めないから

今以上に孤立生活をするに違いないから

死んでも誰にも気づかれない


おそらく家賃滞納で

管理会社のスタッフが催促に来て

しばらく何の反応も無いからと

部屋へ入るとやっぱり死んでいた

という具合になるのが

大方の予想だから

何とかしたいけれど

死んでしまったらどうしよう無い


年金制度と社会保障改革などと

SNSでもよく目にするけれど

低年金で働けなくなった後期高齢者に

生活保護を払うくらいなら

安楽死を認めて

自分で動けるうちに

火葬場に行って死ぬのも悪くない


準備万端整えて

AIの案内で何らかの薬で

眠るように死んで行けば良い

そのほうがよっぽど

誰かの負担にもならずに済みそうだ


流石にこの薬を飲めば

安らかに死ねますと人間に言われると

気持ちが萎えるから

そこは何とか機械チックに

お願いしたいと思う


死んだ後に

ベッドが自動で傾き

床なり壁のスライドドアが開いて

昔のダストシュートみたいな感じで

穴を通って落ちた先が

火葬の為の窯で

そのまま骨も残らないように

焼かれるのも案外悪くない


なんか書いていても

ちょっと悲しくなるけれど

おそらくだからといって

誰かと関わりたいとは思わない


それどころか

歳を取るごとにアルム怨爺みたいに

偏屈になって他者を

遠ざけるようになるだろうから

あとはもうハイジのような人に

出逢う事を祈るしかないが

そんな幸運が起こり得るのだろうか