氷河期世代の支援を

国がしてくれるというから

その世代の一員として

何をして欲しいかを考えてみる


まず真っ先に浮かぶのは

自分の事では無くて両親だ


老いた彼らの介護など

出来る訳が無いしやりたくも無いから

介護施設やそれにまつわる

利用料や申し込み代行などを

自治体にお願いしたい


個人的に崩壊した

家族の中で育ったものだから

あえて会いたくもない


そんな両親に寄り添える訳が無いし

資産と呼べるものも

おそらく彼らのほうが多いのだから

出来るだけ自分達で施設へ

移住して欲しいけれど

その利用料が足枷になって

利用出来ずに血縁だからと連絡されても

おそらく彼らの生活保護申請を

するくらいの事しか出来ないのだから

両親の暮らす自治体が

手続きを肩代わりしてくれると有り難い


その仕組みは

自分が孤独死する時にも役に立つ


たとえばマイナポータルなどで

高齢独居老人の生存確認を

定期的にして貰い

レスポンスが無ければ自治体職員が

その住所へ出向いて

生存確認をして貰いたい


予め死亡時の遺体の火葬代とか

暮らしている部屋の後始末の料金を

自治体へ預けておけば

死亡確認が出来た時点で処理してくれるような

サービスがあれば便利だと思う


年金の支払い期間の想定年数

たとえば支給開始年齢から

平均寿命までの支給総額を見積って

それよりも早く死ねば

預り金替わりに年金機構から

自治体へ支払って貰う様な

システムにすれば良いかもしれない


孤独死しても

その準備を前もって出来るなら

あえて何かしらのコミュニティにさえ

属さなくても問題は無くなる


テクノロジーの進歩と共に

高齢者の働き口は無くなって

清掃作業などはロボットに置き換わり

そもそもそんなに汚れない世界になれば

サービスそのものが

必要無くなるかもしれない


AIと張り合う前に

頭を使う仕事などした事すら無いのだから

グローバル企業などに

世界中で稼いで貰い

国家がその利益を吸い上げて

ベーシックインカムを導入してくれさえすれば

今の生活を続けられる限りは生きられる


予め自我を失うような

たとえばアルツハイマーみたいな

病気になったら安楽死をしますという

カードでも有れば登録して

自動的に処方箋で永眠出来たら便利だ


この孤独な暮らしでは

文字通り誰かと触れ合う機会など無いから

目の前の景色がヴァーチャルのようで

自分が生物であるかも

忘れそうになってしまう始末


自分の体を

コントロール出来なくなると

ただ死ぬだけだから

家族や介護施設の職員の

目に触れる場所で倒れられれば

見つけてもらえるけれど

自宅だと職場があったとしても

わざわざ訪ねては来ないだろうから

そんな支援があれば良いと思う


常識を切り捨てて

現実と必然性を考慮すると

こんな感じだろうか


一見すると

遺体処理と死後の後始末を

経済的な事も含めて

機械的なシステムだけで補うという

ある種の人権問題になりそうだけれど

コミュ障の独居老人からすると

そんな制度があると

この先も気楽に一人で老いて行けるから

安心して堕落出来るから便利だ


そんな制度が出来ると

ちょっと未来に希望が持ててしまう

そんな氷河期の滑落人が私だ