何かをする時に
直接誰かと触れ合わなくても
出来ることが増え続けた現代に
生まれてホントに良かった
多分この時代じゃないと
この年齢まで生きられなかったに違いない
幼い頃の日常と比べると
四十年後の現在では
ホントにドラえもんが
常にそばに居てくれる気分
あんな事もどんな事も
叶ってしまった幸せ者が私だ
テレビのつまみを
棒切の先を削って溝を掘り
ガチャガチャして
チャンネルを変えたり
照明の紐に更に紐をつけ足して
寝ながらでも消灯出来るようにして
横着していたのが
まるで夢のように感じられる
情報は人に聞くしかなかったから
コミュニケーションが取れないと致命的で
学校や職場で他人に
話しかけれない内向きな性格では
社会では生きて行けなかった
それがアプリケーションなんて
聞いたこともないサービスのおかげで
スーパーやコンビニへ行っても
店員の顔すら合わせずに
買い物だって出来てしまうなんて
幼いあの日々では想像すら出来なかった
そんな現実を生きているのが現在
あの過渡期を経験し
そんな時代だったからこそ
何とか踏ん張りも効いた
去年より今年
今年よりも来年は
もっと便利になるかもしれない
そんな他人任せの希望が照らし出す
未来が見てみたくて頑張れた
スマートフォン一つ取っても
使いたいけれど料金が高すぎたり
使用量の制限があったりして
不便だった時期もあるけれど
数年で解消された
それくらい時代の流れは速い
水溜りのように
流れの無かった子供の頃は
退屈で仕方なかった
田舎の里山に雪が降ると
山も畑も道も空も
全部が同じ白色に見えた
短期間ならそんな非日常も
楽しめるけれど
痛みを伴うその寒さの中
ちょっと山に入って遊んでいる時に
不意に我に返って
辺りを見渡すと全部白い世界
自分が動かなければ
何も動かない時の止まった世界
臆病だから
家族とも上手く話せずに
テレビの中の世界を
真似て遊んでいたら
現実が酷くつまらなく感じた
お笑い芸人の話のほうが面白くて
周りの人の話なんて聞いても面白くもない
家族も先生もクラスメイトも
ただ面倒事に巻き込もうとして来る
トラブルメーカーとしか思えなかった
テレビ番組やレンタルビデオの映画
漫画やアニメが好きで
その世界を見様見真似で妄想しては
一人で遊んでいた
寂しさはなかった
感覚の中のどの感触が
その気持になるのかが分からなかったから
自覚が出来なかったのかもしれない
あれだけアニメが
好きだったのに電波が届かずに
幼い一時期は
ドラえもんが見れなかったものだから
おそらく他の人よりも十年は遅れて
そのネコ型ロボットの存在を知り
その便利さに憧れた
それが今や
スマートフォンとして
現実に存在しているという
夢の中に暮らしている
これだから
人生は止められない