一つの記憶は

振り返る度に変わる万華鏡

人は前進する度に移り変わり

その時々で気分も変わる


変わり続ける今の自分

同じ記憶を繰り返し振り返れども

同じ色になりはしない


今の気持ちが赤ならば

赤色を真っ黒な記憶に重ねると

それは黒ではなく

暗い闇だった事に気づく筈だ


暗がりでただ

黒く見えていただけの事


そこに色は確かにあったのだ

明るい場所では感じられた色が

これまでの人生のすべてが

多彩に埋め尽くされていたのだ