余計な事しか考えたくない

必要な事については考えたくなくても

頭から離れないから

何の意味も無い事を一日中

考えていられると幸せ


職業を聞かれて

清掃作業員だと伝えると

きれい好きだと思われてしまう

どういう理由でそう思われるのかは

分からないけれど

血液型がA型だと知られると

もう潔癖症が確定してしまう


二十年以上も続けて

いくつもの会社を渡り歩いて来たから

確かにいろんな場所や物の

掃除をして来たけれど

そもそもそれほど得意ではない


ハウスキーパーのように

どこかのお宅での掃除は苦手で

普段はしないレンジフードなどの

油汚れ落としなんて

面倒臭くて仕方ないのは

お客様と同じかそれ以上なのだ


あくまで好きなのは

何となく体を動かす事だから

落ち葉の掃き掃除とか

大きな施設での巡回清掃が好きなだけで

特別掃除が好きでもなければ

ましてやお掃除のテクニックなどは

全く持ち合わせてはいない


ちなみにトイレ掃除は

好きだけれど女性用に入れないから

あまりやらせてはもらえない


今も一日8時間

階段の掃除をするだけ


毎日同じ時間に同じ場所の掃除を

ただただ繰り返す

しかも後期高齢者の女性用に

調整された作業量だから

五十代直前の男性からすると

散歩のような感覚で

取り組めてしまう始末


ただホントに凄い人とは

そこら中に居るもので

その女性達はその作業を黙々とこなし

出来ない人がサボりながら威張る

だいたいどこの現場でも同じで

出来ない人は何があっても出来ないのだから

出来る人に押し付ける


出来ないというのは

作業が出来ないのではなく

黙々と一人で作業が出来ないのだ

常にお喋りをしていないと

死んでしまうのではないかという人が

どこにでも居て

そもそもそれほど汚れない場所なのだから

しなくても問題はない


ただそこが何かの商業施設なら

お客様がジュースをこぼしたりする

その掃除の依頼が警備係から来て

その対応をするのが一般的だろう

お喋り好きはその対応を

黙々と作業をこなせる人に押し付けるのである


本来は誰にでも出来る

簡単な作業なのだけれど

とにかくルールに縛られたくない輩は

一定数存在して

3人で作業をすれば楽に出来るのに

他の人に押し付けるから

色々とややこしくなるというのが

清掃現場あるあるだろうか


要するに馬鹿なのである

そこそこ頭の良い人が決めた

最初のルールをそのままやれば

大概のトラブル対応もマニュアル化され

何も考えずに対応すれば済むのに


ハチャメチャな変え方をするものだから

変えた本人すら訳が分からなくなり

まともな人が逃げ出して

人手不足に陥り

結局サボっている人が

トラブルメーカーだと判明して

外部のそこそこ頭の良い人に

軌道修正されるというループを繰り返す


仕方がないからこちらも

我慢出来る内に次の職場へ移るという

ループを繰り返すから

同じ職場で長く働けないだけ


する必要のない事をやれと言われ

やらなければならない作業の時間を削って

不必要な作業をするのは

意外と精神的に辛い


一番嫌いなのは無駄に早い出勤

もっと遅くても大丈夫なのに

10分早く来いと言われると

大抵我慢ならずに辞めてしまう


その意味のないルールに

縛られるのがどうにも我慢出来ない

だから世を捨て

職場や責任もすべて放棄して

不必要な妄想に耽っていられる

休日が極楽天国なのである


一生一緒に居てくれや

なんて歌詞の歌が昔流行ったけれど

当時から

一生一人にしてくれやと

変えて願い続けている