つまらない理由を考えると

たとえば芸能人の本質が

明らかになってしまったからではないか


リーカー達が追いかけて

広めるゴシップも所詮は不倫くらい

脱税なんてのもあったけれど

あれもただの無知に過ぎなかった


綺羅星のようにフィーチャーされる

彼らの存在はあくまで演出された作品

歌わずとも演じずとも

その存在自体が商品なのだから

実際に会ってしまうと

抱いていたイメージと違って当たり前


お笑い芸人ですら

その筋の専門学校を卒業して

そのまま業界の狭い世界で

磨かれるだけの存在でしかない


昭和の時代なら

常識から外れたあぶれ者が

ただ面白さに導かれてなるのが

芸人という存在だったはずが

今やベルトコンベア式に作られて

量産されている


テレビスタジオは

学校の教室と化して今や芸能人といえば

ポメラニアンやプードルといった

ペットと変わらない扱い

憧れから癒しの存在としての

価値を求められているように思える


学校に通いながら

無責任に何かしらのバイトをして

上手く売れた芸人の人生に

憧れるチビっ子もいるだろうが

それはどんな気持ちの

表れなんだろうか


SNSサイトでつぶやく時

それは一体誰が呟いているのだろうか


それが本人であったとして

向こう側の存在が

こちら側と変わらない感覚を持つ事を知る事が

ファン心理にどんな影響を与えるだろう


ある意味の一体感だろうか


確かに街を歩けば

芸能人と見間違うほど整えられた

ヘアスタイルやファッションで

闊歩して行く人もいる


もはや芸能界とは

異次元の自分の日常とはかけ離れた

夢の世界ではなく

手を伸ばせば握手が出来て

売れる前なら

まるで選挙中の候補者のように

自ら近寄って来て

握手を求めて来る存在


まさに芸能人の候補者とは

耳目を集められなければ

ただの無責任なフリーターでしかないのだから

一般社会人にとれば責任感もやる気もない

使えないパートやアルバイトだろう


バーター出演の候補者などは

まるでゴキブリのように思うかもしれない


実際その一般人の現実では

彼らがチャンスを掴み

急遽休む度に穴埋めさせられる

そんな社畜からすれば

売れない芸人などは

害虫でしかないのかもしれない


放送法のコンプライアンスから

はみ出さないように

尖った言葉の先は削られ

放送から削除されるのだから

昭和の違法アダルトビデオのように

裏放送とか完全版などとタイトルを付け替えて

動画配信でもすれば

コアなファンには売れるかもしれないが

カルト教団の信者のような

狂信者を作り出して

何かしらの事件を引き起こして

結局は社会から排除されるかもしれない


素人の暇つぶしの妄想ですら

ネガティブな結末を迎える芸能界の未来が

このつまらなさの原因かもしれない