まっさらな新雪に

最初の一歩を踏み出す

右足か左足

どちらから歩み出そうか


神社の敷居を跨ぐのは

左足からだと

誰かの言葉を思い出し

左足から歩み出してみる


一つの足跡も無い

真っさらな雪の上に一歩を刻む


ひと踏みごとに音が鳴り

振り返るとこれまでの足跡が

一歩も欠ける事なく連なっている

その小さな功績が

気持ちに誇りを与える


やがて誰かの足跡に出会い

その足跡の上か隣りかの選択を迫られる


隣を歩くのか

足跡を重ねるのか

沢山の人々が

それぞれの選択を繰り返して

踏み固められた雪の上の足跡は

誰のものか見分けがつかない


足跡は未知なるものに

出会う導べであり後世へと繋ぐ

道となる事を教えてくれる