シベリア鉄道のような

地下鉄道があれば便利だろうな

そしてそれは

それほど最新の技術を必要としない

時間と労力があれば

永遠に続けられる公共事業だから

すでに実践されていても

特別に驚く事でもない


トンネルの掘削工事自体は

鉱物資源の豊富な国だから得意だろう

国防という観点からも

ロシアが大規模な地下トンネルを

国土全体に張り巡らせていても

別におかしくはない

むしろ極寒の雪国へ物資を運ぶには

軍事的にも社会的にも

求められるサービスでもあるだろうから

むしろ無い方が不自然なくらい


マイナス40度の吹雪なんて

想像もつかないけれど

そんな地域で災害が起きた時の備えを

大国の知識人達が

思い至らない事もまた不自然だ


ハイパーループという

構想に惑わされて

未来の事のように思えてしまうけれど

広大な国境警備を強いられているロシアでは

すでに地下鉄のように地下トンネルを通じて

物資輸送をしているかもしれないと思うと

興奮を抑えられない


ただの妄想だけれど

あながち間違いでもないように思える


真っ暗なトンネルの中を

プロジェクションマッピングで

星空をプラネタリウムみたいに映したら

まさに銀河鉄道になるかもしれないし

シベリアでは

ただでさえ長い夜の空には

手の届きそうな星座たちが溢れ

真っ白な雪原を照らし

ダイアモンドの絨毯のように

煌めかせている


その光景はまさに惑星

その地中深くの地下宇宙に

もう一つの星空があったら

現実と妄想が交差した

幻想的な光景になるだろう


宇宙大国ロシアが

そんな地下宇宙の実験場を利用して

すでに月や火星での

基地建設シュミレーションを

しているかもしれない


地下の軍事拠点を作りながら

宇宙基地建設実験を並行して行い

数々の成功を収めていたとしたら

案外と早い段階で

ルナ宮殿なんていうものが

建てられるかもしれない


月に建物を建てるとなると

物資や器材を大量に

輸送しなければならないから

おそらく地中に建設するほうが

安全かつコストも安くなるだろう


月面は寒暖の差が

あまりにも大きすぎるから

低温時間に掘削作業をしなければならない

その為の実験的な作業の検証と

現実的な物資輸送の需要を満たす為に

今日もシベリアの地中深くで

地下宇宙が広げられているかもしれない