ATMに並ぶ人を見ると
なんだかとても懐かしい気分
今はもうほとんど使わないその遺物を
今も普通に使っている人もいる
このエイジレス時代の
面白さはそこにある
歴史上の人物を
いっぺんに習うように
聖徳太子も織田信長も坂本龍馬も
生きていた時代は全く違っても
自分がその人達を知るタイミングが
ほとんど同じだから
同時に存在していたかのように
錯覚してしまう
そんな現象が
今や至るところで起きている
音楽アプリでは
ビートルズもマライヤキャリーも
デュアリパも綯交ぜに聴けるし
動画配信では
ドリフもスマップもひょうきん族すら
一緒に観れてしまう始末
街を歩けば
色んな時代に流行ったファッションが
ごちゃ混ぜになって闊歩している
変わらないのは
サラリーマン達のダークコートくらい
なぜ彼等はあんなにも
黒を好むのだろうか
まるで葬列のように流れて
一体どこへと向かうのだろう