崖から落ちそうになっている場面

落ちそうになっている側と

それを助けようとしている側

一体どちらが苦しいだろうか


自分が落ちそうな側で

その手を離すと落ちて死ぬ

けれども助けてくれている人も

一緒に落ちそうになっていたら

自らその手を離すことが

出来るだろうか


その手を離さなければ

二人共真っ逆さま

その極限の状態でなお

現状を俯瞰視して対応出来る人が

どれくらいいるのだろうか


おそらく助けている側にいたら

手を離そうとしてしまうし

逆の立場なら

絶対に離す事は出来ない


自分の本質を知っているから

そこまで追い込まれないように

いつも気をつけている

誰とも関わらないのもその為だ


子供は親にすがりつく

すべてを曝け出して

全力でその手を握り返す

その手を離そうとはしない


けれど一度でも

その手を離された経験をすると

途端に怖くなるから

他の誰かに手を差し伸べられても

その手を握る事が出来なってしまう


現実に崖の上や吊り橋の上から

落ちるなんて事はないけれど

嘘を付かれたり裏切られたりすると

精神的にどん底へ落とされて

その現実を目の当たりにしてしまう


嘘をつく心理とは

どんなものなのだろうか


嘘をつかずに過ごすには

無理をしないとか

出来ないことは引き受けないという

当たり前の選択をするだけで良いのに

なぜか彼等は無理な選択をする


しかもその難題を

他人に課して自分は逃げる

その場に留まりながら後は宜しくと

他人任せに出来るその思考回路は

どうなっているのだろう


そう思いながら

自らも少子化という集団自殺に参加して

後の世代へ丸投げする無責任世代