命を失う時代から

捨てる時代へと変わり

その価値観の変遷が

未来をどう動かすのか

見極めなくてはならない


街を歩けば色鮮やかに

人も物もすべてが輝いている


食料品店には

所狭しと商品が並べび

必要不可欠というよりも

嗜好品で溢れ

まさに国民は国家により

生きる権利が保障されている


生きる事は権利であり

義務ではない


万物は役割を担い

必然的に存在している

動物も植物も

あらゆる物質も

例外なく摂理によって

そこに存在している


もはや祈る事など何もない

当たり前に毎日があり

今日が終われば明日

明日が終われば明後日と

結末を知りながらも

誰もがその恩恵を受け取り続け

未来を描く時代


平和な世界は心に平穏を齎し

退屈と怠惰を育てる


遺伝子に刻まれた本性が

無意識に弱者を滅ぼせと囁やき

局所的な高重力を創り出し

押し潰そうと襲いかかり

その苦痛から逃れるために

自ら命を捨てる者がいる


死に至る行為を遂げる偉業を

成し遂げた者だけが辿り着ける境地に

苦痛は存在しないのだろうか

その過程での恐怖や痛みよりも

耐えきれない日々とは

一体どのようなものなのだろう


生きる事は権利であり義務ではない以上

放棄する権利も認められているのだろうか


計り知れない程の痛みを抱えても

その場所に留まらなければならない理由とは

一体なんだというのだろう