老後資金が必要だって

言うけれど

そもそも老後ってなんだろう

年老いた後にも

生活は続いて行く


自分の祖父母を思い出すと

当然出会った時から老いていて

母方の祖父は

タクシーの運転手をしていて

祖母は働いていたかどうか

覚えていない

父方の祖父母は自営業だったから

家業の酪農業の作業をしていた


母方の祖父は60代前半で

病気で亡くなったけれど

その他の3人は90代まで

老後生活をしていた

父方の2人は父が家業を継いだから

そのまま実家で余生を過ごし

母方の祖母も一人で 

40年近く暮らしていた

みんな最後は施設に入って

亡くなっていった


祖父母は出会った時から

老後を過ごしていた

60代の頃は

旅行にも出かけていたけれど 

70代も後半になると

出掛けるのも億劫だからと

ずっと家にいた

特に父方の祖父母は

田舎の一軒家暮らしだから

1日中家の中で過ごしていた


母方の祖母は

祖父が軍人だったこともあり

年金と恩給を受け取っていたから

生活費には困らなかった

働かなくても毎月給料のように

振り込まれる国からのお金で

悠々自適に暮らしている祖母に

子供の頃は憧れた


戦争なんか知らないけれど

その後何十年もの間

軍人恩給を受け取れるなんて

なんて素晴らしいのだろうという思いと

戦争の後始末は

まだ続いていたのかという驚きがあった


60代から90代までの

祖父母を思い返すと

分岐点は70代だと思う

その辺までは

身体もまだ動くらしいけれど

80代になると動くのが億劫になり

家から出ないようになっていた


事桃の頃は学校にも行かず

働きもせずに羨ましいと思ったていたけれど

ずっと家にいて退屈ではなかったのかな

好きでそうしていたのだから

良いのかもしれないけれど

今はその生活にあまり憧れはない