上級国民とか下級国民という
枠組みがあるらしいけれど
この撹拌された現代では
どちらが上でどちらが下なのか
分かりづらいから
あまり意味のない枠組みな気がする
私の場合は
下級どころか底辺国民だから
どちらも見上げる存在
清掃員だから
もちろん掃除をする訳だけれど
例えば床をワックス掛けすると
乾いたかどうかの確認をする
その時にそれが
スーパーの床だろうが
お金持ちの家の床だろうが関係なく
掛けたばかりのワックスの上を
歩く時は靴を脱いで
四つん這いになって慎重に
乾いていない場所はないかと
床を這いずり回る
靴を履いて乾いていない場所を
踏んでしまうと足跡が残って目立つから靴を脱ぐ
靴下だとあまり目立たないから
リカバリーがし易いからそうする
ずっとそうして
見上げていた
その人達がかき回されて
落ちてくるのを見ながら
過ごしていたら
実は地下変動のように
地面のほうが隆起して
こちらの方が上に
押し上げられていたみたいな感覚
いつしか周りの人たちが
自分を人間扱いし始めて
ちょっと戸惑ってしまった
それまであまり
自分を人間扱いしていなかったから
権利も何も捨てて
ただ命令されるがまま
動く人形に過ぎなかった自分が
社会に適応なんてできる訳がない
そう思っていたけれど
それは義務だと知って
なぁんだ
結局は法令という命令に
従う人形じゃないかと思ったら
上級だろうが下流だろうが
結局は
底辺国民じゃないかと思う
今日このごろ